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国際テロ組織マキャヴェリズム  作者: チョビ
第一章:テロ組織との出合い
8/22

初めての食い違い

どうも降木です!今作は今まで書いていた物とは少し変わった話ですので少し楽しみながら書かせていただいてます。

まだまだ初心者ですので分からない所も多々あると思いますが暖かい目で見てくれたら幸いです。

「これで強力な仲間が一人増えましたねボス」


「あぁ、そうだな。今回ここを襲撃してよかったよ」


 俺が仲間に加わる事が決定し、クレスとボスが少し喜びの様子を見せた。

 だが俺はこの二人の言っているような仲間になるつもりはない…。


「―ボス。一つ言っておきますが俺は組織の連中と一緒に行動する事はしませんよ」


「…」


 それを聞いたボスは一切表情を変えず、俺を見た。


 俺は若干ボスの気迫に押しつぶされそうだが、自分の考えははっきり述べる。これをこれから大事にしておこうと決めたわけなので、ここはしっかりと俺の意見を…、


「元々俺は一人の方がいいと思っているんですよ。でもこの組織の人と仲間で動くとどうしても俺を邪魔に思う人もいるんですよ。実際俺はこの組織の人を何人か殺しましたしね。だから俺は基本一人で行動しようかと思っているんですよ」


 そう…、俺はこの組織の仲間を殺している。だからその殺した中にまだ生きている組織の仲間がいるはずだ。もしいなくても組織の仲間を殺した奴が突然組織に入る事になれば元々いた組織の人達はいい気分ではないだろう。


 だから俺は一人で行動する。それは今までの生活と同じだ。


「―分かっているとは思うが組織にそんな異質な存在がいるだけで組織にひびが入ったりすることもあるんだぞ?」


「えぇそんな事は百も承知です。だから俺はここのクレスを俺の監視役、兼仕事のパートナーにしてほしいんです」


「ハッハッハッ!」


 俺が言い終わると突然クレスが笑い出した。


 突然の笑いに戸惑いつつも俺はクレスの方を向いた。

 一体どうしたというのだろうか?


「ボス!俺もこいつと一緒に仕事できるようにお願いしますよ!」


 さきほどのボスへとの態度より少し柔らかい言葉でお願いした。


 クレスは偉く上機嫌なようだ。


 そんなクレスを見たボスは、


「ふっ、えらくその少年が気に入ったみたいだなクレス…。―いいだろう貴様等二人で好きにするといいさ」


「ありがとうございます!」


 クレスは未だに上機嫌のままだ。

 そして俺は軽く頭を下げて、


「ちゃんとやることはしっかりと報告しますんで」


 と付け加えると、「そうしてもらうとありがたい」と返してくれた。




 ―そらから組織の簡単な活動計画を述べた。


 そもそもこの学校を襲ったのは同じ考えを持つ子供を選別し、組織の仲間に加え、組織の戦力を拡大するためだったらしい。


 その選別の方法は少し残酷な内容なので割愛。


 さらにここが最初で正直この組織は出来てからあまり日が経っていないらしい。


 そしてそのまま話しは穏便に進んでいったのだが、話しが終わりに近づいた頃…


「―それじゃあ少年よ、これからは戦闘の天才のクレスから様々な事を学びこれからの活動に備えてくれ」


 その一言で俺の中に初めて負の感情が芽生えた。

「―天才?」


 俺はさきほどの声のトーンから少し下がった声で聞き返した。


「そうだ。クレスは幼い頃からこういう仕事の事を教えられてな。まだ齢二十半ばだが、その戦闘の強さは圧倒的だ。わずかこんな歳で素晴らしい戦闘スキル。クレスは本当に天才だよ」


 ―また出た。


「ちょっとボスと俺との天才の定義が違うな」


 俺は思っていた事をそのまま口にだした。

 それを聞いたボスは少し顔を曇らせて聞きてきた、


「―それは一体どういうことか?」


「簡単な事ですよ。僕の中での天才の定義は、努力を続ける者ですのことを指します」


 そう、努力をする人。それこそが本物の天才にふさわしいと思っている。


「努力をするものか…。じゃあクレスも天才ではないのか?」

 

やっぱりダメか…。


「クレスは努力をしたと思うし、もちろん実力もすごい。だけど本物の天才はいくらでも努力をし、自分に全く満足をしない。俺はそれが天才だと思っている」 


「なるほどな…。だが私はあくまで天才は生まれ持った力と才能で決まると思っていてな。どうも君の考えは納得しねがないのだが…」


「それに関しては俺も全く同感です」


「まさかこんなところで意見が食い違うとは…」


 そこに関しては俺も正直驚いている。


 正直ボスもこれまでどおり自分と同じ考えだと思っていたものだが、やはり人間全く一緒というのは存在しないのかもしれない。


「まぁそんな事は些細な事だ。グチグチいがみ合ってもきりがないだろう」


「まぁ、そうですね」


 俺とボスはうなずき、俺はその部屋を出ようとした時、ふとあることを思いだしたので、ボスに聞いてみることにした。


「―あぁ、あと!うちのクラスの一人貰ってもいいですか?」


「貰うとは?」


「仲間に入れて、俺と一緒のチームに入れることです」


「なにか他にいい生徒がいたのか?」


「まぁそこそこ良さそうなのが…」


「だったら君を信じようか。好きにしたまえ」


 とボス言って、そのまま通信が終わった。


「はぁ~」


 俺はため息を吐きつつ、クレスの方を向いて、手をさしのべた。


「よろしくな!」


 クレスは上機嫌のまま俺の手を握り返した。


 その後、俺はクレスに指示をし、例の子を連れて来てもらった。


「―ようこそ村上さん。突然呼び出してごめんね」


 俺は表面上だけ誤り、そのまま部屋に入って来たクラスメイトの村上さんの方を見てにっこりを笑顔を向けた。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

もしよろしけば感想やレビュー等よろしくお願いします。

次回主人公選んだクラスメイトとは…。お楽しみに!!

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