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国際テロ組織マキャヴェリズム  作者: チョビ
第一章:テロ組織との出合い
6/22

この世界

どうも降木です!今作は今まで書いていた物とは少し変わった話ですので少し楽しみながら書かせていただいてます。

まだまだ初心者ですので分からない所も多々あると思いますが暖かい目で見てくれたら幸いです。

 ガチャ


 おじさんについて行くこと、数分後。

 俺はこの学校の校長室にたどり着いた。


「ここにボスが?」


「まぁな…」


 俺は少しだけ覚悟を決めてドアをくぐる。


 そして部屋の中央には机といすがセットしてあり、その前には少し背の高い机が置かれていて、その上にパソコンの画面らしきモニターが置かれていた。


「ボス連れてきました」


 おじさんが言うが、この部屋にはボスの姿は見あたらない。

 一体これは…


「―どうもはじめまして。君が寺田君だね」


 突然声が聞こえた。

 そしてそれと同時に目の前のモニターに突然人が映し出された。


「―こちらこそはじめまして」


 俺はその場で軽く頭を下げた。


「まぁ立ち話もなんだから座りたまえ」


 そう言うとおじさんが中央のいすを下げて目線で座れと言った。

 俺はボスの言うとおり中央のいすに座りもう一度まじまじとボスの顔をみた。


 ボスの年齢はだいたい三十代後半だろうか?少なくともおじさんよりは年上だと思う。

 さらに鼻の下には手入れされているであろう髭が生えており、髪もきちんと整えられて、黒縁の少し高級感のある眼鏡をつけている。


 見た目からしてなんだかボスというより、どこかの社長のように見える。


「―さて、それでは早速本題に入ろうか。おいクレス」


「はい」


「本当にこいつに見込みがあるんだろうな?」


 クレスと呼ばれた人物、それはおじさんだった。


 そしてクレスは一歩だけ前に出た。


「はい。この少年は、ここに至るまでにすでに五人もの人を殺し、一人重傷。さらに俺にも傷を」


 そう言ってクレスは、俺が撃った後を見せた。


 すると、ボスの目が少し興味を持ったようで目を細めた。

 どうやら少しはボスに認めてもえたらしい。このまま認められなかったらどうしようかと思っていたが、どうやら第一関門は突破できたみたいだ。


 そう思っている間にもクレスは話を続けた。


「こんなにもやってのけて人を殺したのは今日が初めてらしいです。さらに思想が少しボスに似ているので、これはと思いました」


「思想が…?」


「はい」


 思想…?もしかしてあの時俺の本性を聞いた時のことか?


「分かった。後はこの少年と話すから下がっておれ」


「はっ」


 そう言ってクレスは一歩下がった。


「それでは今からいくつかの質問をしようか」


 そう言ってボスは俺の方を見た。

 その顔は、初めに見た顔とは違い、まるで子供のように興味心の強い目をしていた。


「―まずは。この国をどう思っている?」


 この国をどうおもっているかか…。


 これはまた難しい事を聞くな…。しかもこの答え次第で俺の今後の人生が変わっていくんだ。だからここは慎重に答えなければ…。


「―俺はこの世界の人間が嫌いです。だからそんな人間が作る世界はとても嫌いです」


「人間がか…。それは何故かな?」


 こんな質問俺は普段からよく考えている。だからもうここは正直に言うしかない。

 たとえこれがきっかけで俺の人生が終わっても、俺は後悔はしない。


「―この世界の人間というのは自分がとてもとても大事にしています」


「それが普通ではないのか?」


「はい、それが普通です。しかし、この世界の人間はその事を隠そうとしています。本当は自分が一番大事。だけど人間は他人と関わらないと生きていけない。だから人と関わる。そしてその時に自分を守る為に時には嘘をついたり、時には逃げたり諦めたりする。この行為は自分を守れないから行うことだ。それをこの世界は悪とする。そんな世界だから俺は嫌いだ。そしてその世界を当たり前のように生きている人間も嫌いだ」


 俺は少し長くなりつつもしっかり自分の意見を言った。

 これでボスに嫌われても仕方がないと覚悟を決めた。どう曲げようがこれが俺の本音だから。


「―なるほど。お前はそんな考えをしているのか…」


 そうボスが言って、顔を下に向けた。

 この反応は…やっぱりダメか…。


 こんな考えをする奴は普通ではない。それは自分でも分かる事だ。

 だがそれでもこの考えを曲げるつもりはない。それが俺の本音だ。


 さて…。これからどうなるだろうな…。と今後の生活について考えていると、


「―気に入ったぞ少年!」


「えっ?」


「この組織への仲間として認めよう」


 仲間に入れてくれる…?

 一体何故…?さきほど顔を伏せていたではないのか…?それはイコールでダメってことじゃないのか?


 と俺が混乱していると、


「―あ~、一応言っておくがさっきボスが顔を下げたのは顔がにやけたからだ」


 とクレスが説明してくれた。


「あぁ、すまない。あまり他人に笑っている顔を見られるのが嫌でな」


「いえ…。別に…」


 なんだ…。さきほどのは笑っていたのか…。

 全く…。もう人生が終わったかと思った…。用なしはもう削除といわんばかりの威圧だからな…。


「さて…。晴れて仲間に入るにあたり、君にこの組織の目的を話した方がいいな」


「目的…」


 やっとこの組織の目的が聞ける。


 普通何かに入る際にはその組織の事を知ってから入るのだが、今回は特別だった。


 クレスがボスと思想が似ていると言ったので、俺は少しの安心感を覚えていたからだ。

 そしてその予想はしっかり的中することになる。


「この組織は…」


 ボスからこの組織の目的を聞きながら背筋に寒気が入るのを感じた。


 ―やはり俺の思想と似ている…。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

もしよろしけば感想やレビュー等よろしくお願いします。

次回遂にテロ組織の目的が明らかに!?お楽しみに!!

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