負け、そして…
どうも降木です!今作は今まで書いていた物とは少し変わった話ですので少し楽しみながら書かせていただいてます。
まだまだ初心者ですので分からない所も多々あると思いますが暖かい目で見てくれたら幸いです。
「その三人、止まれ!」
背後からの声に俺は思わず振り向く、
その瞬間、祐二によって思いっきり殴られた。
「くっ…!」
俺はなんとかその場に踏みとどまり、祐二に殴り返した。
「止まれ!!!」
その声と同時に銃声が響いた。
俺はもう一度後ろを振り向いた。
そしてそこには…。
「まさかもう到着とは…」
警官が大勢立っていた。
まさか本当に先生が呼んでいたなんて…。
―この様子じゃあうちのテロリストが全員捕まえられたな…。
だが、それにしてはあまりにも時間がかかりすぎる…。一体どういうことだ…?
「不思議そうにしているね荘司」
と俊作が俺の方を見つめ、笑っていた。
まるで俺をあざ笑うように…。
「大方、こんなにもはやく到着した警官に驚いているんだろう。―何故仲間がいるのにこんなにもはやく来たのか。違うか?」
「あぁその通りだよ…」
俺は半ばやけくそ気味に吐き捨てた。
「その答えは簡単だよ。警察は一切テロリストを捕まえていないからね」
「それは一体どういう…」
と言った瞬間、俊作がポケットからスマホを取り出し、一つの画像を俺に見せてきた。
「これは…」
その画像とは、ここの学校の生徒達がテロリストを縄でしばっている画像だった。
「まぁ、おどろくのも無理はない。なにせ君は僕のクラスに来たテロリストが役に立たなかった
事をしらなかったんだから」
―やはり、俊作は最初、テロリストを捕まえていた。
だが、それだけではこの状況に説明がつかない…。
と、俺が悩んでいる間にも俊作が話しを続ける。
「そこからは簡単さ。うちのクラスの生徒に指示をし、それぞれのクラスに情報を共有させていたんだよ。テロリストを倒す事を協力するというためにね」
なるほど、確かにあの体育館の中には俺達のクラスメイトがしっかりといた…。
くそっ!俺がもう少しまわりの事をみていれば…。
「そこからは簡単さ。そこのおじさんがいなくなったのを見計らい。俺がスマホでクラスメイトに指示をだし、一斉にテロリストに襲いかかったんだよ。数の暴力は強いからね」
そうか…。こいつが俺を敵を認識しているからこそ、俺とともに行動することで、テロリストを捕まえやすく…。
「君の敗因はただ一つ」
俊作が指を人差し指をのばした。
「使えないと判断した人間はすぐに捨てて考えている。だから俺はその捨てられた人間を使って君に勝った。つまり、この世に使えない人間はいないんだよ」
くそっ!くそっ!くそっ!くそっ!くそっ!くそっ!
何故だ!どこで間違えた!なんでこんなやつに!
「ゼロ!!落ち着け!!」
不意に聞こえたクレスの声により俺は我に返った。
「ここは俺達の負けだ。そこは素直に認めろ。問題はその次だ。この失敗からなにも学ばなかったら、そいつはもうおわりだ」
「負け…。俺が…」
俊作に…。使えない奴らを使われて…。
「今は悔しがっている場合じゃない。冷静になって」
不意に手にぬくもりを感じた。
みるとつぼみが俺の手を握っていた。
冷静…。そうだ冷静にならないと…。
「ありがとうつぼみ」
俺は一度頬を叩いた。
「クレス!そっちの様子は!」
「一応捕まえたが…」
見ると、先生が持っていたロープで先生が縛られていた。
「流石クレス!じゃそいつおとりにして逃げるぞ!」
「了解!」
クレスは先生を警察に向けた。
すると警察の中に動揺が走った。
はやりこの国の警察は全く使えない…。
こんなんだから俺みたいなのが誕生するんだよ…。
と思いつつ俺は逃げる準備をした。
「待て、荘司!」
俺は俊作に呼び止められた。
―俺は少しだけ振り向いた。
「次は負けないからな…」
その瞬間俺は手に持っていた閃光玉を俊作たちの方向に投げた。
「ま、待て!!」
光が収まると、荘司達の姿が消えていた。
―それから数年後。
世界に一つの国が誕生したのだった…。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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