戦い
どうも降木です!今作は今まで書いていた物とは少し変わった話ですので少し楽しみながら書かせていただいてます。
まだまだ初心者ですので分からない所も多々あると思いますが暖かい目で見てくれたら幸いです。
「これは少し不味いですね…。まさかあなたのような人がいようとは…」
「ほう…、俺の強さがわかるとは中々いいセンスしてんじゃないか?」
「ほめていただき光栄です…」
その後、クレスと先生はしばらく無言で見つめ合った。
恐らくクレスはクレスで先生の攻撃手段がわからず、相手の出方を見ているのだろう…。
そして先生は、クレスを警戒し、中々動けずにいる。
この硬直状態はしばらく続きそうだな…。
「おい!荘司!つぼみ!」
「どうした祐二?」
「なんでお前等が…、テロリストと一緒に…」
はぁ…、こいつはやっぱりバカだ。
俺達はもう敵同士なのに、まだ仲間まがいの事を言っている。
そもそも敵の心配をするなんてありえない…。
その分、さきほどから思考を巡らしているので俊作だけには注意しないとな…。
「おい俊作、わるいが俺はお前みたいに貧弱じゃないからな。その気になれば祐二すら簡単につぶせるぜ」
「忠告ありがとう…」
これは俊作の思考を乱す為についた嘘、ではなく真実だ。
―何故なら俺は、ここ数ヶ月、夜な夜なクレスに訓練を受けていた。
数ヶ月もあれば、一般、ましてや高校生ぐらいは余裕でつぶせる。
だから今はクレスの勝負の決着をつけるのを待つだけだ。
「おい、祐二…。今さらうろたえるな…。覚悟を決めろっていっただろ」
「そうだけど…」
俊作が祐二の思考を安定させ、俺達を敵として認識させようとしている。
だが祐二が冷静になり、俊作が指示すれば下手したら…。
ここは早くけりをつけておくか?
と、考えていると、
「祐二君…、私たちを倒すの…?」
つぼみが静かに問いかけた。
「っ…!」
―なるほど…。
今までのつぼみの行動や言動は全てこの為のことだったのか…。
祐二に惚れさせるために、気にあるそぶりを見せ、祐二を虜にした。
まさかつぼみにそんな考えがあったなんて…、少しつぼみの事を見直したぜ…。
「祐二!惑わされるな!こいつらは敵なんだ!あの時こいつらを止めるって約束しただろ!」
俊作がさらに祐二を説得する。
「クレス。もう終わったのか?」
「あぁ。後は俺達だけだ」
俺達だけか…。
となると、なおさらこの場を早く片づけないとな…。
「もしかして、無事にここから出られると思っているんですか?」
突然先生が口を開いた。
「どういう事だ?」
クレスがおもむろに聞くと、
「そのままの意味ですよ」
そう言って微笑んだ。
―どういうことだ?
「もしかして…」
俺は思わず呟いた。
―もしかして…、先生はすでに他のFBI、または警察と連絡をとっている?
だとすればやばい…。ここに来るのは時間の問題だ…。
もしかして俺も思い過ごしかもしれないが、この先生の様子を見ているようでは本当かもしれない。
まあはやくでる事にこした事はないんだ。
だから、
俺はクレスの顔を見た。
クレスは俺の顔を見て小さくうなずいた。
―ではやりますか…。
「悪いがさっさとやらしてもらうぜ!」
クレスが先生に向かって飛び込んだ。
祐二がそれを見て先生の方に注意を向けた。
―今だ…。
「祐二っ!」
俊作のによって祐二が振り向くがもう遅い、俺はすでに祐二に前に移動しており、祐二の顔面には拳が迫っていた。
「しねーー!!!」
俺はそのまま思いっきり祐二を殴りつけた。
祐二はそのまま廊下に転がった。
「うっ…、くそっ…」
祐二は起きあがった。
流石祐二だ。このくらいではやはりとどめをさすことはできない。
そしてクレスの方はというと、
「やるじゃねえか嬢ちゃん」
「いえいえ、そんな大したことではないですよ」
クレスの攻撃を手に持っていたロープで受け止めていた。
―これは少し不味いな…。
ここははやく俺が片づけて、クレスの手伝いに行くしか…。
そう思い俺はもう一度クレスに飛びかかった。
「くっそ!」
クレスは起きあがった勢いで横にずれた。
「チッ」
交わされたので俺はそのまま体を横に向け、勢いを殺さずにもう一度殴りかかった。
その瞬間…。
「そこの三人、止まれ!!」
背後から声と共に大勢の足音が聞こえた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
もしよろしけば感想やレビュー等よろしくお願いします。
次回は遂に最終回!お楽しみに!!




