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国際テロ組織マキャヴェリズム  作者: チョビ
第一章:テロ組織との出合い
2/22

失望

どうも降木です!今作は今まで書いていた物とは少し変わった話ですので少し楽しみながら書かせていただいてます。

まだまだ初心者ですので分からない所も多々あると思いますが暖かい目で見てくれたら幸いです。

パンッ!パンッ!


 普通の教室ではならない銃声。

 それが今教室で飛び交っている。


「くっ!ちょこまかと!」


 男は何発も拳銃を撃っているがさきほどから一発も俺に当たっていない。


「はぁ…。結局お前は口先だけの男なんだな」


「何っ!」


 軽く俺が言うと男はさらに怒り銃声の音も激しくなった。


 全くこんなやつが所属する組織か…。正直ここまでしでかすのに中身は全然だな…。


「なっ!」


 男の口から驚きの声が漏れた。

 自分の銃をもってその場でうろたえている。


 おそらく弾切れだろう。それもそうだあんなにも乱発していたら弾切れにならない方がおかしい。


 さて、そろそろ終わりにしますか。


「お前は殺すって言ったよな?」


「ひっ!」


 俺が男に一歩近づくと、男もそれに合わせて一歩下がった。


 こいつはどこまでも情けない奴だ。こういう奴は見ててすごくイライラする。


「だったらちゃんと俺を殺してみろよ。そんな事も出来ないのに人を殺すとか言うなよ?」


「あっ…ぐ…」


 男は恐怖でもはや日本語すらしゃべれずにいた。


 はぁ~。よくこんな奴が組織に入れたな。こんな事をしでかす組織だから少し期待したのだが…。期待はずれだったようだ。


「さて人を殺すって言ったんだからもちろん自分も殺される覚悟は出来ているよな?」


 俺は笑顔で男に尋ねた。


 だが男はもう恐怖で頭がおかしくなったのか、涙を流しながら乾いた笑いを浮かべていた。


「はぁ~、もうめんどくさい。負け犬はもう少し負け犬らしく吠えろってんだよ!ほんと…全然おもしろくないじゃないか!」


パンッ!


 そのまま俺は男の頭めがけて銃を一発撃った。


「さて、とりあえずこれで掃除は完了ってとこかな?」


 俺は教室を見渡した。


 俺の前にいる男は頭から血を流しながら座っていて、後ろの男は血が流れる足を抑えながら悶えていた。


 ―そしてクラスメイトの方を見ると、


「あれ?どうしたのみんな?この教室の敵は全員倒したよ?」


 そう言って皆に近づくこうとすると、皆の表情が恐怖を浮かべた。


 中には泣き出す者、小さく嗚咽をこぼす者、さらにはガタガタと震えている者も…。


「ほら先生も隅っこにいないではやくここから脱出することを考えた方がいいんじゃないんですか?」


 俺はそう言うが誰も一向に動こうとしなかった。


 そしてしばらくの沈黙が流れて、


「―その…、寺田君…」


「ん?なんですか先生?」


「…君は人を殺してなんで平気でいるのだ?」


「え?」


 俺はもう一度辺りを見渡した。


 そしてやっと気づいた。皆が何故まだ怖がっているのかが。


「なるほど…。そういう事ですか」


 小さく呟き、そのまま頭から血を出している男の方へと歩いていった。


「―つまり皆はこんな事をする俺が怖いというわけですね」


パンッ


 俺はさらに男を撃った。


 男の体からはさらに血が流れ出し、血溜まりが出来た。


「…そうだ。そんな事を平気でやっている君は一体…」


 そういう事か。まったくまさか皆がそんなやつだとは思わなかった…。


 俺は自分の感情が高ぶるの感じながら皆の方を見た。


「じゃあ何ですか!そのままこいつらに怯えながら命令を聞けばよかったんですか!?」


「…いやそういうわけじゃないが」


「じゃあ何がおかしいんですか!?自分を守るために他を消す。それが普通でしょ!?消さなかったら消されるだけ。それがこの世の中でしょ!?それともなんですか?恐がりながらこいつらを撃てば良かったんですか!?」


「…」


 先生はそのまま黙ってしまった。


 ダメだ…。先生は全然分かっていない。


 というかこのクラスメイト。いや恐らくこの社会のほとんどの人が分かっていない。


 そう結局自分の身を守るためには他人を不幸にするしかないんだと…。そしてそれをやる時に、いくらつらそうにやってもやることは全く変わらないので結局笑ってやるのと同じだ。


 というかつらそうにやる奴こそ、自分は善人だと周囲の人に見せつけ自分を守ろうとしているので笑っているやつよりよっぽどたちが悪い。


「―皆には失望したよ」


 そう言ってこれからの事を考え始めた。


 まずは情報収集と、武器を補給しないとな…。


ガサガサ


 死んだ男の体を探り、弾を補充し、他にも小型ナイフを手に入れた。


「う~ん、こんなものか…」


 さて次は先ほどから声を荒げている男の身ぐるみでもはごうか、と思って近づこうと思った瞬間。


「―なんだかおもしろいことになってるじゃねえか」


 教室のドアから声が聞こえた。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

もしよろしけば感想やレビュー等よろしくお願いします。

次回、仲間が異変に気付き主人公に…。お楽しみに!!

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