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国際テロ組織マキャヴェリズム  作者: チョビ
第二章:初めてのテロ活動
14/22

勉強会

どうも降木です!今作は今まで書いていた物とは少し変わった話ですので少し楽しみながら書かせていただいてます。

まだまだ初心者ですので分からない所も多々あると思いますが暖かい目で見てくれたら幸いです。

 ―学校に潜入してから数ヶ月が経った。


 その期間、俺は学校の構造を調べ、クレスに渡し、部活動の活動でいろんな所へ取材しに行き、出来る限り生徒の情報を集めた。


 成果としては、まぁ上出来じゃないかと自分で思う。

 その期間つぼみはというと、


「…」


 ただずっと俺のそばに居て、無口は変わらずだった。

 ただ、一個だけ変化をあげるとするとすれば、


「ちょっと手伝って…」


「おう!任せろ!」


 少しだけだが、祐二にしゃべるようになった。


 一体つぼみの中でどういう変化があったのか分からない…。これが恋だの愛だのにならない事が心配だ…。


 そんな感じで数ヶ月間にしてはかなりの事をしてきた。

 そしてクレスが言うにはもう決行日は近いという。


 ボスがまた武器をしっかりと手に入れたようだが、やはり大きな動きは出来ないため、人数も俺の時よりも半分も減らしてある。


 その代わり今回は学校側にスパイがいるため、少しはやりやすく潜入できるだろう。


 そもそも作戦を決めるのはボスだから、ボスが出来ると思い、作戦を出したなら俺はそれに答えるためになにがなんでも作戦を成功させなければならない…。


 もう少しでこの学校ともおさらば出来る、さらにここでつぼみの気持ちも試すことが出来る…。


 さぁ―あと少しで…。


「―なぁーなぁー」

 俺達はいつも通りつぼみと俺、そして祐二と俊作と共に帰っていた。


 いつも祐二が一方的に話してばっかりだが、このメンバーではそれは十分ありがたい。


「どうした祐二?」


 と俺が聞くと、


「今テスト週間じゃん?」


「そうだよ…」


「だからさ、今日勉強会しようぜ!」


「それは別にいいけど、どこでするの?」


 別に勉強会はいい、というかもう少しでおさらばなんだからわざわざ勉強する必要がないのだが、まぁたまには付き合ってやるのも悪くはない。


「う~ん、場所か…。じゃあ荘司の家!」


「えっ!俺の家!?」


「そうそう、今おまえたちは二人暮らししてるんだろ?」


 ―こいつらには俺達は親が二人とも海外へ出張しているため、親が毎月お金をくれてそれで生活していると説明してある。


 まぁ、親がいないから遊ぶには何も心配もないわけだからな…。

 だがしかし、家に誰かを呼ぶと言うことは…。

 と考えていると、


「別に…いいよ…」


「えっ!」


 つぼみが突然返事を返した。しかもOKという返事を…。


「よっし!じゃあ今から行くか!俊作もいいだろ?」


「別にいいけど…」


 ちょっと待てよ…つぼみ…。


 いや…、でもつぼみの事だ。何か考えた結果こうしたのだろう…。

 と、つぼみの方を見ると。


「でどっち家どこにあるんだ?」


「こっち…」


 祐二と二人で話していた。


 その様子を見ていた俺のそばに俊作がよってきて、


「一応許可貰ったから報告しておくけど…、祐二ってつぼみの事が好きらしいんだよ…」


「まじか…」


「うん」


 祐二がつぼみを…。それは前から何となく分かっていたが、つぼみの今の様子を見るとどうもつぼみも…、


「おーい!二人ともなにやってるんだよー!早く行くぞー!」


 祐二が後ろを振り向き俺達を呼んだ。


「ごめん…」


 そう言って俊作が走っていった。

 俺もその後をついて行きつつ、胸にある違和感に疑問を覚えた。


「なんか親がいない生活っていいな~」


「おい…、ちょっとは気を使え…」


 ―あれから俺の家に到着し、そのまま勉強道具をだし勉強を始めたのだが、祐二が話しかけるせいで中々進まなかった。


 まぁある程度予想はしていたが、

「ほら…はやく勉強」


「あぁ、悪いなつぼみ」

 

 さきほどからつぼみが妙に祐二に話しかけている。


 その光景をみる度に胸に感じている違和感が大きくなっていくような気がした。


 ―それから一時間が経過したとき、俺は大事な事を思い出した。

 それは…、


「おーう、ただいま」


 突然玄関のドアが開かれ、その男は部屋に入ってきた。

「あん?友達か?」


「う、うん。まぁそうだよ」


「あっ!おじゃましてます!」


 祐二はその男に向かって元気よく言った。


「おうべつにかまわないがそろそろ、飯の準備をしないといけないんじゃないか荘司?」


 男は俺に対してそう言った。


 ―そう男の正体はクレスだ。この組織でも大事な人物であり、頭のいい人物である。

 そしてその言葉を理由に俺は二人を家からだした。


「ごめんな二人とも」


「いやこっちこそ突然押し掛けてごめんな。それよりあの人は…?」


「あぁこの人は近くにすんでいる親戚のおじさんで、ちょくちょく面倒を見に来てくれるんだよ」


「へぇそうなんだ」


「ちょっと祐二、早く帰るよ…」


「おう、じゃあな二人とも!」


「あぁ、ばいばい」


バタン


 俺はドアを閉めてから深いため息をついた。


「ありがとうクレス」


 俺は改めて先ほどの礼をした。あの言葉がなければあの二人を追い返すことは出来なかった。


 あの二人にクレスを見られたのは不味かっただろうか?


「まぁ、どうせ学校の生徒だから死ぬか、手下になるかのどちらかだ。それよりお前達、一つ聞くぞ?」


 クレスの顔が急にまじめな顔になった。


「今すぐにあのガキどもを殺せと言ったらお前等の手で殺せるか?」


「それは命令の内容にもよる。俺が納得する理由なら俺は殺す。でもあいつらは随分使える奴らだからあまりそれはしたくはないがな」


 と俺は正直に答えた。


 これではあいつらを殺すことに躊躇いがあるように思われるだろうが、まぁこれが本当の事だから仕方ない。


「ならいいんだ」


 とクレスは笑い、飯の準備を始めた。


 でも俺は殺せる。だが、つぼみは…どうだろうか…?

 つぼみの方を見てみると、顔をうつむかせていた。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

もしよろしけば感想やレビュー等よろしくお願いします。

次回遂に決行日が…。お楽しみに!!

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