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国際テロ組織マキャヴェリズム  作者: チョビ
第一章:テロ組織との出合い
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テロリスト

どうも降木です!今作は今まで書いていた物とは少し変わった話ですので少し楽しみながら書かせていただいてます。

まだまだ初心者ですので分からない所も多々あると思いますが暖かい目で見てくれたら幸いです。

 ―この世界はひどく嫌いだ。


 今の時代は平和と言うがそう感じた事はなかった。

 それもそうだ。一言に平和と言っているが、世の中にはまだ紛争が続いている。


 だが大きな国はそのことに目もくれず自国の事しか考えてない。

 だから俺はこんな世界は大嫌いだ。



「えーここは、重要だから覚えておけよー」


 先生が黒板に黄色で線を引き、その語句を目立たせた。

 そして生徒達はその語句を赤ペンで書き出す。


「…」

 

―つまらない。

 いつもこんな事を考えている。


 だがしかしこの高校(進路)を選んだのは俺だ。

 ―訂正、この高校(進路)を選んだのは言わば強制だ。


 そもそも義務教育は中学までだ。そして高校に行くかどうかは自分が決める事。なんて言うがそれは間違っている。


 中学校では高校に入るのが前提で話しを進められ、高校に行かないと言おうもんなら、先生は反対。さらに高校に行かなくてどうするのだと言う。だから俺は高校も義務教育に入れてもいいと思う。


 ―なんて考えてもどうしようもない。

 そんなどうしようもない事ばかりを考えて俺は今まで生きてきた。


 こんな考え方を持っているせいか、俺の周りからはどんどん人が去っていった。


 一人になっていく中俺は気づいた。

 一人でいる方が相手の事を考えなくていいと。


 その考えに気づいてからは俺は率先して一人の道を選んだ。


 ―こんな自分を時々客観的に見てみると正直将来が心配になったが、俺はとにかく今を生きることに集中することにした。


 ―そして今日もいつも通りの今日が過ぎると思っていた。

 だが実際、特別な事はいつも突然起こりうるものだった。


ガラガラ


 突然ドアが乱暴にあけられた。


「お前ら全員おとなしくしろ!あばれたら撃ち殺すぞ!!」


 ドアから入ってきたのはマスクをかぶり、防弾チョッキのようなものを着た二人組の男だ。そして、その手には拳銃を一丁持っていた。


 あまりに突然の出来事なのでみなが一瞬固まる。

 が、すぐに言葉の意味。つまり自分たちの状況を理解した。


「キャーーー!!」


 瞬間、あちこちで悲鳴が起こった。


 この悲鳴は隣のクラス。はたまた学校中から響きわたったのでおそらくこいつらは複数人いて、おそらくテロ組織だろう。


 バンッ!


 あまりにもうるさかったのだろうか、一人の男が手に持っていた拳銃を天井に向けて撃った。


 瞬間クラスがしんと静まり、みなの視線は一斉にテロ組織の男に向いた。


「お前らうるさいんだよ!静かにしろって言ってんだろ!!」


 ―流石にうるさかったのだろうか。男は少し声を荒げて言った。


「いいか!まずはお前ら全員教室の隅の方に移動しろ!」


 流石にこれ以上逆らうとまずいと思ったのか、先生を入れた全員は私語を一切せずに教室の隅に集まっていった。


 ―ただ一人俺を除いては。


「おい!お前何寝ているんだ!」


 一人の男が俺の方に近寄ってきた。


「おい!起きろ!!」


 男が俺の肩をさするが俺は全く起きない。


「くそっ!なんでこいつはこんな状況で寝てやがるんだ!!」


 おそらくこの男は先ほど以上に怒っているだろう。

 さらにクラスメイトからの視線も集まってるいるはずだ。

 そもそも俺は授業中、ましてやこんな緊急事態に寝るほどバカな奴ではない。


 というかこんな時に平気で寝てる奴って居るのだろうか?


「おい!いい加減にしろ!」


 ―いかんいかん。そろそろ起きなければ殺されてしまいそうだ。


「―んっ?」


「やっと起きやがったか」


「えっ!これは一体!?」


 俺はいかにもその状況を知らないように言った。


「いいからお前も早くあの隅っこの方に集まれ!!」


「はっ、はい!!」


ガシャン!

「あっ!」


 立ち上がると同時に机においていた筆箱が落ちた。


「たっく何やってるんだよ!」


「すみません!!」


 俺が慌ててしゃがんで筆箱の中身を拾っていると、男もちょうどしゃがみこんで来た。


 ―今だ。


 そう思った瞬間俺は、男の手に筆箱に入っていたはさみを突き刺し手に持っていた拳銃を奪い取った。

「なっ!」


 男は奇声をあげ、どろどろと血が出ている手を押さえた。


「何だっ!?」


 もう一人の男がこちらの異変に気づき近寄ってきた。


 ―だが俺はそんな事はさせない。


「動くな。じゃないとこいつを撃つぞ」


 その場で悶え苦しんでいる男を人質にとった。

 だが、男は俺の勧告を無視して、俺を警戒しつつじわじわと近づいてきた。


「―だから動くなっての」


パンッ!


「なっ!」


 俺は一切のためらいもなしに男を撃った。


「ぎゃーー!!」


 男はさらに悶え、そのまま床を転がった。


「全く…。言うことは素直に聞けよな?」


「こいつ…、くるってやがる」


 何だ?もしかして本当に撃たないとでも思ったのだろうか?


 まぁ確かに先ほどの寝ている事や、慌てて様子を見ればそう思っても仕方がないことだ。


 だが、そんな事にだまされるこいつらもこいつらだ。

「で、これ以上は俺もやりたくないんだけど、素直に言うことを聞いてくれる?」


 もう一度俺は男に尋ねた。


 男も仲間が人質に取られ、さらには自分が脅され、最初の状況から立場が逆転したのでえらく気が動転しているみたいだ。


「き、きさま…!」


 男は俺の話を一斉無視して拳銃を向けてきた。


 ―はぁ、全くこういうめんどくさいやつは嫌いなんだよな…。


「だから俺の言うことを聞けっていってんの」


「うるさい黙れ!貴様こそ俺たちの言うことを聞け!さもないと…」


「さもないとなんだよ?」


 俺はそのまま男に一歩近づいた。

 そのことにより男の動揺は一気に高まった。


「貴様を殺す!!」


「へぇ~。やれるもんならやってみろよ!」


 そう言って俺は拳銃を構えそっと男に向けた。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

もしよろしけば感想やレビュー等よろしくお願いします。

次回は主人公がとった行動に皆が…。お楽しみに!!

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