「プロのリハビリスト」
昔、学校に貼りだした怪文書を加筆・訂正したものです(イヤな過去)
「プロのリハビリスト」
私は普通の女子高校生。
自分でも平凡なほうだと思う。
幼馴染で仲良しの彼に…少し恋してる。けど、言い出せない。
彼は<リハビリ部>に所属している。誰もが認めるエースだ。
リハビリは過酷。
「前まではできたこと」が、「今はできない」。
絶望感と、焦燥感と、挫折感に包まれる。
そんなことを聞かされた。凄いと思った。
懸命にリハビリする彼を見て、感動と、恋とで泣きそうになる。
「ねえ。貴方の将来の夢って、なぁに?」
「うん。プロのリハビリストになることだ」
「プロのリハビリスト?」
「怪我をして、懸命に、復帰する。復帰できた時は…凄い感動だよ!」
「…でもさぁ。リハビリに成功したら…どうするの?」
「もちろん、また怪我をするよ。またリハビリをするためにね!!」
<ドラフト会議前>
「会長。なんか履歴書が送られてきたんですけど」
「んー? まあスカウトたちでも発掘できない場合もあるし。
イチローはドラフト4位とかだったし。…彼はどういう人物だ?」
「リハビリ能力は最強とのことです。今はリハビリしてます」
「…いらない」
「ですよね…」