終焉そして
オリジナルははじめてになります。
アドバイス等ありましたらよろしくお願いします。
赤黒く染まった空
血と人の焼ける匂い
君と初めて出会い、思い出の詰まった城は君と私との最後の場所になった
2人だけに空間に響く剣のぶつかり合う音
君は私との切りあいを楽しんでいるのか、その顔には笑みが浮かんでいた
私の顔はきっと泣きそうな顔になっていた
剣がぶつかり合う度にきみとの思い出が脳裏を過る
永遠に続かと思われた戦いはあっけなく終わった
私の剣が君の胸に突き刺さり、そこから血が流れる
君は力なく私にもたれかかってくる
私は剣から手を離し君を受け止めた
君の血で私が濡れていくのが、君の命が無くなっていくのがわかる
「……なに…ないてるのよ」
私は声が出せなかった
いや、声の代わりに泣き声しかでなかった
「なかないでよ・・・もう、おわるのよ」
そう言って君は私の頭を撫でた
その撫で方は、あの時の優しい君の撫で方だった
「さいごは……あなたのえがおがみたいな」
顔を見える距離まで離す君
私は君に笑顔を見せるために涙を乱暴に拭う
……きっと情けない笑顔
「ふふっ…かわいいわ………わたしの” ”」
君の体から力が抜けた
私はその体を抱きしめて、泣きじゃくるしかできなかった
『コンナケツマツデイイノカ?』
私の耳に悪魔の囁きが聞こえたような気がした
十年前
ここは王都ペンドラゴン
自然と人が共存している美しい都
その都の中央に存在する一番大きな城の一室に紙とにらめっこしている少女がいる。
私の名前は『アイリス・フェル・ペンドラゴン』です。
父に『ガブリエル・エル・ペンドラゴン』
母に『アリア・フェル・ペンドラゴン』を持つ、15歳になる女の子です。
「えっと自己紹介で他にいう事あったかな?
私の名前は言ってるし、お父様もお母様の名前も言ってる年齢も大丈夫
はぁ……お見合いだんてお父様は何を考えているんだろう
お姉様のお相手もまだ決まってないのに」
そんな事を呟きながら、お見合いの時に言う自己紹介を書いている紙に抜けがないかチェックをする。
あ、王位継承権を書いてなかった。
私の名前は『アイリス・フェル・ペンドラゴン』です。
王位継承権は第5位になります。
父に『ガブリエル・エル・ペンドラゴン』
母に『アリア・フェル・ペンドラゴン』を持つ、15歳になる女の子です。
「こんな感じで大丈夫かな」
コンコン
木製のドアを叩く音が響いた。
「アイリ準備は大丈夫ですか?」
「お母様!今開けます!!」
急いで椅子から立ち上がってドアを開ける。
入って来たのは、妙齢の美女。
艶やかな金色の少しウェーブのかかった髪を腰のあたりまで伸ばし、真紅の瞳を持つ私の自慢のお母様です。
鮮やかな藍色のドレスにグラマラスな体を包んでいます。
…お母様の姿を見てつい、自分の胸に手をあててしまう。
「うふふ、そんなに慌てなくても大丈夫ですよ
準備は整っていますか?」
「はい、準備できています」
「なら、確認しますね」
そういうとお母様が確認を始める。
胸のリボンの角度や髪の状態などすべてに確認が入る。
私の確認が終わったのか、机に置いてあった紙を見つけてそれに目を通す。
私がさっきまで書いていた自己紹介の紙だ。
「お、お母様大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫ですよ
自己紹介にしては必要最低限しか書いていないですが、いいでしょう」
「よかった」
「ですが、お見合いなのですからお相手に粗相がないように気をつけなさい」
「はい」
お母様と手を繋ぎ、お見合い相手のいる部屋に向かう。
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