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少女
イタズラっぽく少女は笑って言った。
「あなた、泥棒さんでしょ?」
はい。そうです、泥棒です。なんて、言えね〜
「普通の泥棒じゃない、プロの泥棒よね?」
「…。」
少女は笑って一本のロープを取り出した。
泥のつき具合、特殊な形の金具、紛れもなく俺のロープだ。
「装備がいいのね。あとね、私あなたの指紋を採っちゃた」
可愛い顔しているくせにやることが可愛いくない。
「何であなたは私の家に不法侵入したの?」
誰が言うか。
「私、探偵よ」
俺は世界一の馬鹿だ。
家を間違えた。
「あなた、泥棒のくせに馬鹿なのね」
少女は可愛いらしく肩を揺らして笑った。けど、言うことが可愛いくない。ムカちく〜。(←可愛いく言ってみた)