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3/3

明日はまだ来ません

早く明日にならないかなぁー


なんて思っていました


さぁ、これからお昼ご飯をたべて いざ、お昼寝 と・・・


お家について落ち着いたのがまずかった さっきのアレを思い出したらしい


まずはお父様より「さ、さっきの魔法はなんだったのかな・・・」お母さまも「何だったの・・・かしら・・・」


「これで私も立派な冒険者になれるでしょうか?」なんて、上目遣いで瞳うるうる両親を見上げてみたのだけど「冒険者はちょっと無理じゃないかしら?」なんてお母さまが言うものだから


「中途半端な攻撃魔法はダメだというから・・・そ、それでは中途半端な攻撃魔法をもう一度お見せしますわ!」


「ほう、その中途半端な攻撃魔法とやらを俺にも見せてもらおうか・・・ミーシャ殿!」


!? 


なぜかイケメン門番(王子様)が我が家に・・・・解せぬ


「「お、王子様、このような所に」」


あらあら、お父様もお母さまも(このイケメン門番さんが王子様だと知っているのね)頭を下げている ワ、ワタクシのお父様とお母さまに頭を下げさせるなど 王子といえど・・・ぐぬぬぬ


「待て待て、王子だぞ俺は」


「あら、聞こえていました?」


「まぁ、よい さっきの話の続きだ 話は少し聞かせてもらったが 冒険者になりたいそうだな なら、さっきのアレをゴブリンを倒す度にされたのでは この国は焦土とかしてしまうからな その中途半端な魔法とやらが使えるのなら 俺が保証人になってやろうじゃないか」


「まぁ、アルバラ第一王子様 お父様 お母さま お聞きになりました 私が中途半端な魔法さえ使えれば この後に起こりえる 災禍・・・いや、あー 私が起こす問題を アルバラ第一王子様がすべて責任をとっていただけると・・・」


「まぁ! 本当に宜しいんでしょうか?」なんてお父様もお母さまも王子をキラキラした目でみている


「まてまてまて なんでも責任を取るわけでもない その前に少し そこの娘と二人で話をしたいのだが」


「まぁまぁまぁ お隣の部屋をお使いください」なんてお母さま勘違いなさってますが 勘違いじゃなかったら、この王子ロリコ〇ですよ・・・


しぶしぶ二人きりになったところで、王子様がいきなり頭を下げて謝ってきました


「すいません ミーシャ殿 いやミーシャ様 先ほどの水晶の内容は本当の事なのでしょうか? そしてこの世界の神はお亡くなりに・・・」


あぁ そりゃね あれ見ちゃったら 亡くなったと思っちゃうのか・・・神なのに・・・言っちゃう? 本当の事言っちゃう? どうしようかなぁ なんて悩んでたら 水やりが終わって休憩に来たネズミこと”カメ”が部屋の中にウロチョロと・・・


そんでもって頭を下げてる王子様が丁度気付いて、「このネズミが!!」なんて



ドンッ!!



「あっ」


なんか考えてるの馬鹿らしくなっちゃったから、全部言っちゃうか・・・つぶれた”カメ”を見ながら私は今までの事を 少しオブラートに包んでポイッしました


・・・


・・・ ・・・


・・・ ・・・ ・・・


「こ、このつぶれたネズミが創造神”カルメ・インナー”様だと・・・」


「はい、王子様は今 稀代の神殺し アルバラ第一王子 になったところでございます ははぁー」


王子様がネズミの尻尾を摘んでワナワナ震えてると あら不思議 つぶれて色々飛び出していたナニがもとに戻っていくでは・・・ さすが元神 さす神 様です


ようやく戻った”カメ”は王子様の手から逃げ延び 私の後ろでフルフル震えております


「ほ、本当なのだな・・・」


「えぇ こちらのネズミが元々の世界の創造神 ”カメ” 様です。今では我が家の畑の守り神 ”カメ” です」


「な、なら ミーシャ様は 新しくこの地に降り立った 女神様・・・」


ははぁー なんて平服されたってね そんなのは求めてないのだよ私は


「あの、ミーシャでいいです それに私は冒険者になって この世界を知りたいのです(いろんな料理とか料理とか 将来の伴侶も・・・ぽっ)」なんて考えていたのだけれど、良い方に勘違いしてくれた王子様は


「さすが この世界を知りたいとは・・・」なんて感慨深くうなずいてらっしゃいますけど


「それよりも 私、冒険者になりたいのですが 大丈夫そうです?」


「おまかせ下さい ミーシャ様 私が責任をもってと言いたいのですが・・・ ほ、本当に中途半端な魔法もお使いになられるのですか?」


な、なにを失礼な さっきは中途半端はいけないって聞いたから 爆裂魔法を・・・


「と、当然です!! これからもう一度 お見せしますわ それに お父様とお母さまにも認めていただかなくては!」 なんて言ったタイミングでお母さまがお茶をお持ちになり


「あらあら まぁまぁ」なんて涙ぐんでますけれど・・・・違いますわよ  まだ5歳ですから!!


そんなわけで もう一度 街の外までやって来ました えーえー王子様と二人でね


「もう私たちに出来る事なんて・・・」とか「い、いくら王子様とはいえミーシャはまだ・・・・」なんて言ってるお父様の肩を優しく抱いているお母さまとかちょっと・・・


「魔法を見せるだけですからね!」言いながら家をでたのですが、後からは「あれが私も使ったことのある 恋の魔法ね・・・・」なんて聞こえてきます そんなものあるわけが・・・ありました


脳内で理解しました 好意を抱いているのが条件ですけど、確かに意中の人を引き付ける魔法が・・・魅了魔法だそうで・・・時が解決してくれるとおもいましょう


そんなわけで街の外にやってきたのですが・・・なんだろう


とんでもなく大きな穴が空いています


深さは20m位はあるでしょうか、少し大きいビルなんてすっぽり入りそうな穴が空いています


向こうは、山の入り口の方まで穴が広がっているような・・・


私は王子様の顔を見ながら「この穴って何でしょう?「エクスプロージョン」 ですよね・・・」


王子様もどうしたらいいのか迷ってるみたいで「だったら水でも張って、小舟でも浮かべてみます?」軽い気持ちだったのですが「できるのか?海水は無理だろうな・・・」なんて


無理?無理といいましたか?誰に言っているのでしょう


小さな胸を張って「お任せください!」


さて、海水を出す魔法とは?


ここでやっちゃいけないのが、やり過ぎない事 街を埋め尽くすほどの海水を出しちゃったら・・・いけない ポセイドンやワタツミ オケアネスなど神の名を冠しちゃうとやらかしそうだ アジやサバ位が丁度良いと思うけど そんな魔法やだし・・・ 秋刀魚でやってみるか・・・丁度借りたままのナイフもあるし


「よし!決まりました! いきますよー」自分の心に意思表示 丁度でいいのよ 丁度で


ナイフを穴の中心地辺りに向け両手で持ち


「我が名はミーシャ おとなしくおとなしく それでいて明るい女の子 この穴を海水で満たせ


アキ ノ ウォーーーーーーーーー!!」


空に真っ黒な雲が集まりだし辺りが暗くなりだしたっ頃  雲から穴に向かって 水が流れ込んでくる


しばらくして 水で満たされ切ったところで雲に切れ目が入り 日が差してくる


やれば出来るじゃん! なんて思ってた私の目に飛び込んできたもの 雲の切れ間から顔を出し 親指を突き出しながらドヤッ!とする アースフェリオ様 遠ざかって行くその姿から「ちょっとオマケー」って聞こえたんだけど何かしら・・・まぁいっか


振り返ればそこには 固まった王子様 毎回これじゃ思いやられるなーとか思いながら 現実世界に戻してあげる呪文


「ターッ!」といきなり殴ってみた まぁ、可愛い女の子のパンチなどたいして効くわけもなく「あ、あぁ さすが神の力・・・」と呟いているが「いちおう海水かどうかの確認をお願いできますか?」と聴いてみれば「ん、うむ」なんて湖?にむかって歩いていき 少し指を水につけ「しょっぱ」とか


ひとまず成功を喜んでいると、水の中を覗いていた王子様「さ、魚がいる」なんて騒いでいる


はて?と思い私も近寄って覗いてみると、「さ、秋刀魚だ・・・」さっきのオマケってこれの事か


王子様は「く、食えるのか・・・」なんて呟いてるから「塩焼きにすればおいしいですよ」と言えばそこからは やれどうやって獲ればいい?とか騒ぎながら 街の外れの河で漁をしている漁師を見つけて来て とりあえず10匹程網でなんとかすくいあげ この湖のほとりで火をおこし 塩焼きにしている


聞いてみれば、この国には海は無く 海の魚が憧れで 外交でたまに海と面している国の方が来るのだそうだけど「川の魚は泥臭くて・・・」とか言わるたびに「私は海の魚はどうにも・・・」とか強がっちゃって 皆がおいしそうに食べてるのを横目でチラチラ見ながら我慢しいていたらしい


そんなわけで、今目の前にある秋刀魚にもう夢中で・・・私の中途半端な魔法の確認はどこに・・・でもまぁ、焼きあがってくるにおいを嗅げば 私も久しぶりすぎる秋刀魚に無我夢中で


「おいしいですね 王子 ハフハフ」


「ん~うまいのー ハフハフ」


「ほ、本当に一緒に食べてもいいですかい あぁ「うまい ハフハフ」」


ってな感じで 私、王子 漁師さん達 で秋刀魚の塩焼きをアユのように串に刺し 焼きあがるそばからハフハフしていたわけで


食べ終わって満足していると 王子がいきなり


「女神ミーシャよ この湖を我が国に まことにありがたきー」なんて頭を下げてくるし、漁師さん達は「め、女神様?」なんて一緒に祈りだしちゃったよ・・・


「私も秋刀魚たまに食べたいから、獲りすぎて絶滅とかやめてくださいね」と言っておいた


「む、それは 確かに・・・フムフム」なんて呟いていますが「少しやる事が出来たので、また後日!」なんていきなり背を向けていなくなっちゃった


「あのお、我々はどうすれば・・・」と漁師さん達も困ってそうなので「もしよろしければ、ここで漁をしてみることにすればどうでしょう?まだ誰も権利っぽいのはないと思いますし 門も近いので街の外でも比較的安全だと思いますよ」と言っておいた


みるみる顔が上気してきた漁師さん達は「女神様の仰せのままにー」なんて街に走り出して行っちゃうし、残されたは私はどうすれば・・・



数年後、この湖に橋が架かり 街門の入り口付近に 秋刀魚 と書かれた塩焼き専門店が数店生まれました



だから、冒険者にはいつになったら・・・

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