いつまでも咲く花をきみに

　
　遠く、どこかの世界では、不思議な力を持つ道具や物が当たり前のように存在していた。

　人々はそれらを魔道具と呼ぶ。

　魔道具には多種多様の物があり、ある物は文明を支え、またある物は人々の生活に潤いを与える。
　

　マルテ大陸。ルブラン王国オーベル、クレセント通りの魔道具雑貨店。そこには役に立ちそうに無い魔道具が並んでいる。
　店主の名は、サラ・ルリエーブル。
　サラは、お店の営業をしながら探し物をしている。しかし、何を探しているのかサラにはわからない。ただ、何かを見つけなくてはいけない。そんな思いだけがサラにはある。

　手がかりになりそうなのは、魔道具の一輪挿しだけ。
　
　だけど、彼女は急がない。いつか見つかる、その時がくれば。そう思っている。
　
　そんな彼女と魔道具とお店を訪れる人達との物語。

　一章　手紙の降る夜。


　
　不定期更新です。
　
　一話一話は短いかも知れませんが、よろしくお願いいたします。