表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

67/225

3 三本の剣について

『フレイムアーマードオーガ』の群れを突破した俺たちは、さらに遺跡内を進んだ。


「なるほど、剣の特殊効果ごとの強化……そんなことができたんですね」


 俺が周囲に被害を出さずにモンスターだけを倒せた理由――それを聞いて、リリィは感心したような顔をした。


「ああ、今までは特に考えずに強化していたんだけど、アルベルトさんにそれぞれの剣の特殊効果を詳しく教えてもらったから、あらためて設定しなおしたんだ」


 ちなみにアルベルトさんに鑑定してもらった、三本の伝説級の剣の特殊効果は――。



燐光竜帝剣(レファイド)

【衝撃波】

【斬撃上昇】

【物質切断上昇】

【魔力切断上昇】

【自己修復】


紅鳳の剣(ミラーファ)

【魔力刃】

【自己修復】


蒼天牙(ファイザ)

【物質切断上昇】

【攻撃吸収(非物理)】

【自己修復】


 となっている。


 リリィの剣については、二つの特殊効果にそれぞれ+150ずつ割り振ってある。

 マルチナの剣についても、彼女の意見を聞き、三つの効果に均等に+100ずつを割り振った。


「付与魔術……便利」


 ミラベルがぽつりとつぶやいた。


「ん?」

「不法侵入とか暗殺とか色んなことにもっと活用できそう」

「そういう方面には使わないからな」

「そこをなんとか」

「だめだ」

「無念……」


 ミラベルはため息をついた。


「っていうか、そいつ暗殺者なのかよ。なんで、俺たちのパーティに入ってるんだ?」


 マーガレットが眉を寄せた。


「君だってA級なのにパーティに入ってる」

「俺はリリィ先輩のお供だ」

「でもA級止まり」

「と、止まりっていうな! 世間ではA級でもすごいことなんだぞ!」

「リリィはS級。相棒にはS級がふさわしい」

「ぐぬぬぬぬ」

「まあまあ」


 俺は二人の間に割って入った。


「マーガレットの腕は確かだし、リリィとも何度も一緒に戦ったことがあるって話だ。だから仲間に加わってもらった。この中で唯一の魔法剣士でもあるし、活躍してもらう局面はきっとくる」

「レイン……」


 マーガレットが驚いたように俺を見る。


「フォローしてくれてる……あんた、いい奴だったんだな」


 今まで俺のことをどう思ってたんだ。


「リリィ先輩をたぶらかす悪い虫かと思っていたぜ……悪かった」

「いや、別に――」

「た、たぶらかすなんて、もうっ。何を言ってるのよ、マーガレットは!」


 リリィが頬をピンク色に染めて叫んだ。




「ほう、こんなところまで人間どもが来ているのか――」




 ふいに、声が響いた。


 前方に二つの人影が見える。

 だけど――、


「人間……ではないようですね」


 リリィが剣を抜く。


「いかにも。我らは光竜王様の腹心」

「七竜騎である。貴様ら、ここから先は通さんぞ」


 光竜王の腹心――。

 なかなか厄介そうな奴らが出てきたぞ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して
★★★★★にしていただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼書籍版2巻がKADOKAWAエンターブレイン様から6/30発売です! 全編書き下ろしとなっておりますので、ぜひ!(画像クリックで公式ページに飛べます)▼



ifc7gdbwfoad8i8e1wlug9akh561_vc1_1d1_1xq_1e3fq.jpg

▼なろう版『死亡ルート確定の悪役貴族』はこちら!▼



▼カクヨムでの新作です! ★やフォローで応援いただけると嬉しいです~!▼

敵国で最強の黒騎士皇子に転生した僕は、美しい姉皇女に溺愛され、五種の魔眼で戦場を無双する。






▼書籍版2巻、発売中です!▼



ifc7gdbwfoad8i8e1wlug9akh561_vc1_1d1_1xq_1e3fq.jpg

コミック最新18巻、11/7発売です!

4e8v76xz7t98dtiqiv43f6bt88d2_9ku_a7_ei_11hs.jpg
― 新着の感想 ―
[一言] オーガの群れを倒して得られるポイントは吸収していない?或いは自動的に吸収されている設定になったのかな 1体100ポイントとしても群れならそれなりのポイントになるのでスキルの3000ポイント分…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ