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8 祝福

「レインさん、A級冒険者認定おめでとうございまーす!」

「やったな、レイン!」

「さすがです!」

「これで我がギルドも知名度アップだな」


『青の水晶』に戻ると、ニーナやバーナードさん、ラス、エルシーさんがいっせいに祝福してくれた。

 他のギルド職員や冒険者たちも駆け寄ってきて、お祝いしてくれる。


「みんな、ありがとう!」


 俺は嬉しいやら照れるやらで、どんな顔をしていいのか分からない。


「いちおう、正式な認定には一週間くらいかかるらしい。けど、中級魔族を撃破した時点で、A級認定は確実だろう、って言われたよ」

「我がギルドにもついにA級冒険者が誕生か……感慨深いな」


 エルシーさんが嬉しそうだ。


「初めて会ったときからすごい奴だとは思っていたが……まさか、こんなにも早くA級にまでたどり着くとはな」


 バーナードさんがニヤリと笑って、俺の肩をポンと叩いた。


「うおおお、俺も絶対レインさんに追いついてやる!」


 ラスが燃えている。


「よかったです……本当に」



 ニーナは涙ぐんでいた。

「ぐすん……」

「うわわ、泣かないでくれ」

「これは……嬉し泣きです。なんだか感極まっちゃって」

「おめでとう、レイン!」

「おめでとう!」


 他の冒険者たちから、そんな声が次々に投げかけられた。

 みんなが自分のことのように俺のA級昇格を喜んでくれている。


 温かいなぁ、と思った。


 A級になったことより、みんなが喜んでくれて、みんなが祝福してくれることの方が──。

 何倍も嬉しい。




 一週間後、俺は正式にA級冒険者になった。


 で、このクラスになると受注できるクエストが一気に増える。

 具体的には難度が高いクエストを、自由に受けられるようになるのだ。

 クエストの中にはA級以上やS級以上を受注条件にするものもあるからな。


 ちなみに、以前行った『光竜の遺跡』は本来はA級以上の冒険者しか受注できない探索クエストだ。

 だから、形式的にはリリィが遺跡の探索を受注し、俺はそれについていった──ということになっている。


 ともあれ、今後は俺が今までよりもいろいろなクエストを受けられるようになる。


「さて、次はどのクエストを受けようかな──」


 俺は足取りも軽く、ギルドの受付窓口に向かった。


 まだまだ俺の歩みは止まらない。

 もっともっと難度の高いクエストをこなして、実績を積んで。


 次は、冒険者の頂点──S級になってみせる。

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