表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

161/222

9 内と外からの攻撃3


「このまま押し切れ!」


 ジグが俺に向かって叫んだ。


「了解だ!」


 俺は燐光竜帝剣を振るう。


 リサがそれにタイミングを合わせて【魔弾】を放つ。

 空間がうねり、俺たちに向かって衝撃波を放った。


「させません――」


 が、これをフローラが【防壁】で弾き返す。


 再生する空間の動きを、ジグが【停止】させる。


 再生が止まっている間に、俺とリサが攻撃を連発する。

 四人の『天の遺産』持ちによる怒涛のコンビネーション攻撃だ。


 そして――。

 ついに前方の空間に大きな亀裂が走り、次の瞬間、爆音とともに弾けた。




 視界に、青い空と白い雲が飛びこんできた。


「ここは――」


 どうやら脱出できたらしい。


「レイン!」


 バーナードさんたちが駆け寄ってきた。


「大丈夫だったのか? 心配したぞ」

「ええ、なんとか……協力してもらって、ありがとうございました」

「仲間だからな。当たり前だ」


 ニヤリと笑うバーナードさん。


 その後ろでラスたちも微笑んでいる。

 ミラベルだけは俺をジッと見つめていた。


「……もしかして、また報酬を要求するとか?」

「……無事で、よかった」


 予想に反して、ミラベルが告げたのはその一言のみ。

 一瞬だけ泣きそうな表情を浮かべる。


 あれ?

 もしかして、本気で心配されてた――?


「ありがとう、ミラベルも。助かったよ」

「じゃあ、報酬」


 すぐに元の表情に戻ったミラベルが、右手を差し出した。


「結局、オチはそれかよ!?」




 そして、三十分ほどして――。


「今回はここで退かせてもらう。また妙な空間に閉じこめられたくはないからな」


 ジグが俺をにらんだ。


「対策を練ったら、また君に挑む」

「いや、もう別にいいだろ。俺たち共闘したんだし、戦友じゃないか」

「な、何が戦友だ、ふざけるな!」


 ジグが顔を真っ赤にして叫んだ。


「あ、ジグがデレてる」

「ええ、デレてますね」

「分かりやすい」

「ですね」

「二人ともうるさいぞ」


 ジグは顔をますます赤くする。


 うん、俺から見ても分かる。

 こいつ絶対デレてる……。


 出会い方が違えば、けっこういい友だちになれそうなのにな。


 俺はそんな感想を抱いてしまった。

マガジンR最新号が発売されました! コミカライズ版・チート付与魔術師の最新話も掲載されていますので、ぜひよろしくお願いします~!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して
★★★★★にしていただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼書籍版2巻がKADOKAWAエンターブレイン様から6/30発売です! 全編書き下ろしとなっておりますので、ぜひ!(画像クリックで公式ページに飛べます)▼



ifc7gdbwfoad8i8e1wlug9akh561_vc1_1d1_1xq_1e3fq.jpg

▼なろう版『死亡ルート確定の悪役貴族』はこちら!▼



▼カクヨムでの新作です! ★やフォローで応援いただけると嬉しいです~!▼

敵国で最強の黒騎士皇子に転生した僕は、美しい姉皇女に溺愛され、五種の魔眼で戦場を無双する。






▼書籍版2巻、発売中です!▼



ifc7gdbwfoad8i8e1wlug9akh561_vc1_1d1_1xq_1e3fq.jpg

コミック最新17巻、10/9発売です!

4e8v76xz7t98dtiqiv43f6bt88d2_9ku_a7_ei_11hs.jpg
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ