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5 脱出に向けて、その3

「さて、ここから具体的にどうやって抜け出すか、だな」


 俺は三人を見回した。


「内と外から協力、ってなると外界に通信する必要がある」

「君の付与魔法でどうにかならないのか?」


 ジグがたずねた。


 お、ようやく普通に会話できるようになったかな。

 さっきまでは臨戦態勢って雰囲気だったのに。


 まあ、いつまでも敵味方だって意地を張っていてもしょうがない状況なのは、ジグにだって分かっているはずだ。


「愛するリサも見てますしね」


 と、フローラが横から言った。


「っ……! べ、べべべべ別にリサは関係ないだろる」

「いや、噛んでるし」


 ツッコむ俺。


「誰が噛んでるろって!」

「また噛んだぞ」

「ぐぬぬぬ」


 ジグは悔しげだ。


 しまった、せっかく敵味方っぽい雰囲気がなくなってきたのに、逆効果だったか。


「ごめん。ついツッコミを入れたくなるシチュエーションだったから……」

「大丈夫です。ジグも内心では喜んでますから」


 フローラが言った。


「えっ、そうなの」

「小躍りしてるはずです。あたくしには分かります」

「小躍りか」

「むしろカーニバルかも」

「カーニバル級か」

「別に踊ってないから!」


 ジグが言った。


 が、顔が赤い。

 明らかに照れている。


「ふふ、ジグって、見ていて面白いぞ」


 おかしそうに微笑むリサ。


「っ……!」


 ジグの顔がさらに赤くなった。

 いろいろと分かりやすい奴だ。


「まあ、ちょっと和んだかな」


 彼らとは敵同士であることに変わりはない。

 俺は戦いたいわけじゃないけど、向こうはそうじゃないだろう。


 ただ、それでも――少しだけ和んだことは事実だった。

 このまま戦わずに済む方法があればいいんだけどな。


 とりあえずは、ここを脱出してからだ。

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