表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

148/220

7 連係2

 俺が強化ポイントを回収したことで、その剣は『強化されていない』ただの剣になった。

 そして、ただの剣なら、ジグには『停止』できない。


 これは賭けだった。


 奴の『停止』の範囲がどこまでなのか。

 どこに効果が発生するのか。


 なんでもかんでも止められるなら、今みたいな小細工をしても無駄だ。

 だけど、奴の『停止』が、『俺が「付与」で強化した物体』のみに作用するなら――。


「こ、こいつ――」


 たぶん、ジグは自分の能力で俺の剣を止められると思っていたんだろう。

 思いこんで――いたんだろう。


 その分、反応が遅れる。


「ちいっ……」


 それでも奴は俺の斬撃を避けてみせた。

 いい動きをしている。

 ただし、


「う、動けない……!?」


 ジグの動きが突然止まった。

 その両手両足にロープが巻き付いている。


 俺が斬撃の直後に放り投げたマジックアイテムである。

 効果は――対象の両手両足に巻き付き、その動きを止めること。


 ただ、それだけの低級アイテム。


「どうした、そいつは俺の『付与』がかかっていない。ただのアイテムだ」


 斬撃はあくまでもフェイント。

 本命はこっちの――もう一つの捕獲アイテムだったのだ。


「こ、こんなもの……っ」

「そして、これが仕上げの――」


 俺は捕縛用のアイテムを投げつけた。

 こっちにはちゃんと『強化ポイント』を込めてある。


 ジグの『停止』が発動するより早く――、


「し、しまっ……」


 俺のアイテムが奴を捕獲した。


「今度こそ、完全に動けないよな? その状態でも『停止』を発動できるか?」


 さっきのジグの動きを見て気づいたんだ。

 奴は『停止』を発動する際、両手を動かさなきゃいけない。


 なら、その動きを封じてしまえば――『停止』を使うことはできないんじゃないか、って。


「ぐっ、ぐぐぐぐ……」


 ジグは悔しげな顔をしていた。

 その表情が答えを表していた。


「これでジグの『停止』は封じた――」

書籍版、発売中です。

年末年始なのでバラツキがあるかもですが、そろそろ書店さんに並んでいると思います! 下の書影から公式ページに跳べます。

またコミカライズも連載中。こちらも下のバナーから漫画のページに跳べます。

どちらもよろしくお願いします~!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して
★★★★★にしていただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼書籍版2巻がKADOKAWAエンターブレイン様から6/30発売です! 全編書き下ろしとなっておりますので、ぜひ!(画像クリックで公式ページに飛べます)▼



ifc7gdbwfoad8i8e1wlug9akh561_vc1_1d1_1xq_1e3fq.jpg

▼なろう版『死亡ルート確定の悪役貴族』はこちら!▼



▼カクヨムでの新作です! ★やフォローで応援いただけると嬉しいです~!▼

敵国で最強の黒騎士皇子に転生した僕は、美しい姉皇女に溺愛され、五種の魔眼で戦場を無双する。






▼書籍版2巻、発売中です!▼



ifc7gdbwfoad8i8e1wlug9akh561_vc1_1d1_1xq_1e3fq.jpg

コミック最新17巻、10/9発売です!

4e8v76xz7t98dtiqiv43f6bt88d2_9ku_a7_ei_11hs.jpg
― 新着の感想 ―
[気になる点] えっ。天の遺産の能力しか停止できないって、この人よく今まで生きてたな。 天の遺産の能力者なんて最近まで出会うことすらなかったろうに、普通のマジックアイテム(天の遺産では無いけど能力付与…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ