表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

113/222

13 『天の遺産』攻略戦2

 七竜騎たちは三体とも巨大な竜に変化した。

 光竜王の前に陣取り、いっせいにドラゴンブレスを放つ。


「ちいっ」


 俺は最前列に出て、『布の服』や『加護アイテム』でこれを弾く。


 ぎしっ……!


 アイテムが軋んだような音を立てた。

 さっきのディータとの攻防でアイテムがダメージを受けているのだ。


 本来なら七竜騎たちの攻撃くらいは簡単に受け止められるはずだが、このままだとアイテムを破壊され、押し切られるかもしれない。


「その前にケリをつけるしかない……!」

「あたしもやるよ、レインくん」


 マルチナが前に出た。

 剣を構え、俺と入れ替わるように前衛に。


 リリィが倒れている今、貴重なアタッカーである。


「次のドラゴンブレスが来る前に、奴らを叩く! レインくんはフォローお願い!」


 マルチナが地を蹴り、突進する。


 確かに、ここからは連係が重要になるだろう。

 今までの敵なら、俺が強化した武器や防具だけで力押しできた。


 だけど、今回の敵は俺と同質の『天の遺産』を備えている。


 しかも、相手の数は三。

 全員の力を借りなきゃ、たぶん勝てない――。




 マルチナが剣を振るい、七竜騎たちは押されて後退した。

 今度は俺が一番前に出て、光竜王に向かって『燐光竜帝剣』を叩きこむ。


 がきんっ。


 斬撃はあっさりと跳ね返された。


 やはり、駄目だ。

『強化』された装甲には通じない。


 ――いや。


「傷が……!」


 わずかな傷がついていた。


 今までのダメージが蓄積したのか。

 それとも、剣に力が戻ってきているのか。


「ほう、なかなかの攻撃力だ」


 光竜王がうなる。


「だが、かすり傷をつけるのが精いっぱいのようだな。我が装甲には通じぬ」

「だったら、これで――」


 俺は手持ちの武器をありったけ投げつけた。

 それぞれが衝撃波を放つ武器を飛び道具に見立て、矢のように撃ち出す。


「くっ……!」


 今度はもう少し大きな亀裂ができた。


「どうした? そっちも『加護アイテム』なり『盾』や『鎧』なり、追加してもいいんだぞ?」


 挑発してみる。


 カマをかけてみたのだ。


 こいつの能力には、もしかして――。


 俺の『付与』に比べて、大きく劣るポイントがあるかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して
★★★★★にしていただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼書籍版2巻がKADOKAWAエンターブレイン様から6/30発売です! 全編書き下ろしとなっておりますので、ぜひ!(画像クリックで公式ページに飛べます)▼



ifc7gdbwfoad8i8e1wlug9akh561_vc1_1d1_1xq_1e3fq.jpg

▼なろう版『死亡ルート確定の悪役貴族』はこちら!▼



▼カクヨムでの新作です! ★やフォローで応援いただけると嬉しいです~!▼

敵国で最強の黒騎士皇子に転生した僕は、美しい姉皇女に溺愛され、五種の魔眼で戦場を無双する。






▼書籍版2巻、発売中です!▼



ifc7gdbwfoad8i8e1wlug9akh561_vc1_1d1_1xq_1e3fq.jpg

コミック最新17巻、10/9発売です!

4e8v76xz7t98dtiqiv43f6bt88d2_9ku_a7_ei_11hs.jpg
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ