異世界へ
ッッ
「んここは?」
「目が覚めたかのぅ!異世界へ今向かっておる最中じゃ!」
「るせぇ!!ってかなぜ俺は気絶を……」
「それは転移ミスじゃ!ハハハハハ!」
「あ?おいまさか」
「あぁそうじゃ!隣の世界に行きそうになったのじゃ、それで慌てて移ろうとした結果負荷がかかってのぅ」
「一瞬の間に何やってんだ」
「一瞬の間にこなすからこその負荷じゃ」
「やれやれ」
「で、お前の転生する世界はゲームの世界なのじゃが」
「お前じゃない!俺の名前は──」
ムグッ
「えぇえぇ!どうせ向こうの世界の名前で呼ぶ羽目になる」
「は?」
「あの世界の設定は7人の勇者が世界を救うってのなんじゃがのぅ、運営が考えたイベントで7人共石化してそれを一般人Aになって石化を解き自分のキャラを取り戻そう!なのじゃ」
「え……クソイベじゃんか!」
「そうなのじゃ……で、7人の勇者の内1人になってもらうつもりじゃが」
「え?俺は別に自分のカッコで」
「それは出来んのじゃ……向こうにしっかりとした媒体が無ければ他所から人は来れぬ」
「えっと?つまりゲーム世界に俺らが入れるのはシステムで既にキャラが組まれてるからってのと同じ感覚か?」
「そうじゃのぅだから7人の勇者の誰かしか媒体が無いのじゃ」
「街の人とかは?」
「あっちの世界では魂が定着している。それを無理やり追い出すのかの?」
「そうだったな、向こうも向こうで世界なんだな」
「理解が早いのぅ、で早速なのじゃが勇者の説明をしよう」
「いや、転移は?まさか失敗した関係でしばらくこの全体が真っ白な空間に居なけりゃいけないとかか??頭狂うぞ」
「まさかのまさかじゃ!まぁ安心せい色は変えれる、ピンクにしとくかのぅ」
「お、ほんとに変わった!じゃねぇーよ!ピンク?!?男2人でピンク?色々やばいだろ!」
「お前はまだまだアオイのぅ!」
「ンンンン、もういい!この話はやめ!勇者の説明していいから!流そ!」
「えぇーもう少し遊びたいんじゃがしょうがないのぅでは」
お、ストラスがなんか書いてる。空中に……
【ななにんのゆうしゃ】
ひとりめ かえんをつかえる フレイ
ふたりめ みずをつかえる あくあ
さんにんめ かぜをつかえる ヴェントゥス
よにんめ やみをつかえる ギザ
ごにんめ ひかりをつかえる ひかり
ろくにんめ つちをつかえる グランド
ななにんめ すべてつかえる ウォール
「うん、わかったよくわかったよでもね?どうして平仮名なんだよ!!!」
「片仮名もあるのじゃがのぅ……」
「だぁぁらっしゃ!ってかこのゲームの創設者なんなの?意味合いは分かる!なんで言語バラした!」
「だから"いい迷惑"なのじゃ色々滅茶苦茶じゃ……」
「はぁ〜やってらんね……で?キャラは選べるの?見た目は?ステータスは?」
「え?無理じゃよわしが決めるのじゃ!」
ドヤるな……殴るぞ
「はぁ?ざけんなよ!決めさせろよ!」
「さすがにわしもキャラを描くほどの画力は無い、だ!か!ら!お前がどんなのがいいか言ってくれれば望むキャラに出来るのじゃがのぅ」
「な!だったらそれを先に言え!動きやすくて男であれば何でもいい。希望は以上!」
「だとするとウォールじゃのぅ小柄で動きやすくて男じゃ」
「ならそいつで頼む」
「よ〜しでは転移するかのぅ」
「ようやくか第2の人生が始まる」
「まぁもっと前から準備は出来ておったのじゃがのぅ」
「はよいえ!」
「説明する必要があったからのぅごめんちゃい」
幼児風に言ってテヘペロしてもキモイだけだぞと言いたいがガマンガマン
「まぁたしかに必要だな」
「じゃっ!ほい出発じゃ!」