表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
墜ちた傭兵  作者: 戦夢
1/13

星屑の戦い

作者から読者へ

・世界観はあらすじの通り

・無意味な長文は出来るだけ避けます

・有象無象・登場人物の詳細や説明は省きますので、想像と妄想で補完して

・誤字脱字あり訂正は面倒なのでしない

・一話ごとの文字数が多くなる

・感情移入しやすくテンポのよいシナリオ

小刻みに揺れる視界、わずかな衝撃と異音。

「こちら降下艇長、全機発進態勢。」

大きな衝撃と共に隔壁が開く、雄大な惑星表面と星の輪郭が出現する。

「秒読み。5・4・3・2・1」

スピーカーから分離指示と警告音が流れ、直後に投げ出される。 流れる景色と計器類、重力を頼りに機体を安定させる。

(警告。迎撃兵器群多数確認)

瞬時に脳内の擬似人格から送られた情報を頼りに機体を操作する。同時に契約主である星団群陣営の展開情報と戦況を確認。

「友軍は優勢か。」

追加ブースターを使用し制空兵器の射程外へ離脱を図る。直後に長距離用と思われる自己誘導兵器が降下艇に命中する。

「今回は当りを引いたか。探査計、索敵を下方へ集中。」

自動戦術補助機構が指示通り作動したのを確認し機体を急降下、地表より接近した飛翔体の群をかいくぐる。

事前の情報から安全圏より降下をする予定だったが、間違っていたため内心愚痴る。

「こちらB115。これより敵対空兵器群の破壊を強行する。腕と能力がある機体は追随してほしい。」

長年の経験から直下の脅威を決め、いつもの様に即座に志願を募る。

「・・・」

(残念ながら今回は大当たりの様だ、域内の味方戦力はじきにあいつらに食われる。まぁいつも通り前金分の働きはするか)

傭兵で構成される友軍反応が減少する中、対空砲火を潜り抜け目標とする軌道エレベーターに向かうエグザム。極超音速で飛来する戦闘機は機器類だけでなく肉眼でも捕らえやすい。当然のように正面から敵性戦闘機3機の迎撃に合う。

「先手必勝。」

搭載されている誘導兵器を全て発射。完全に補足距離ではないため全ては当たらないが、注意を逸らし距離と時間を稼ぐには有効だった。

(レーダーが電子妨害。目標まであと少し)

「AI、全走査計を受動へ」

「全・探査、受動」

事前情報を頼りにエグザムは山岳地帯へ進路を変更。先ほどの敵戦闘機を引き離し追っ手から逃れたあと目標へ接近するには地形的な遮蔽物が必要で、軌道エレベータに点在する防衛砲台をかわす必要があった。

「AI、入力1のコースと目標を表示」

(全て手筈通り。あの山の向こう側だ。)

「コース情報を送信」

AIから情報が送られ、視覚内に目標と最短コースが表示される。今回の目標は軌道エレベーター直下にある戦術司令塔だ。B115に宛てられた指令は、塔側溝にある縦穴式地熱発電所の爆撃。

コース通り加速するB115。低空で対象に接近し直前で急上昇、機体後方から対地下運動エネルギー爆弾を発射した。

「届いてくれよ!」

叫ぶエグザム。戦果確認をする暇も無く最大加速で上昇、少なくないGを体感しながら軌道エレベーターに沿って弾幕をかわす。歴戦の戦士とて身一つで戦うはずは無く、今の彼にとって機械頼みは心許無いが。

(報酬に見合うだけの危険要因だが、成功したようだ)

画面には炎上する目標施設が表示されていた。発電施設を失い電力低下により妨害電波が途絶える。

「AI、c5へ通信。」

「開きます」

「B115よりC5へ、任務完了。繰り返す...。」

「C5よりB115へ、確認した帰投せよ。」


一仕事終えたエグザムはすぐ次の依頼をもらう為、指定された座標へと機首を向ける。途中にC5から通信が入る。内容は近隣で発生している制空戦での援助依頼だった。

「こちらB115。依頼を受諾目的地に向かう。」

(勝敗はすでに決したか。なら稼がせてもらおう。)

間も無く降下作戦が始まり主戦場が陸に移る。戦闘機の独壇場となるのは今まで何度も見てきた光景だった。そう味方から誤射されるまでは。

経験上、操作を誤り味方を落とすのは珍しい事ではない。新兵や熟練・完熟度不足で十分起こりうる。

「動力部に致命的損傷。脱出。脱出。ダッ」

(こちらが射線に入ったわけではない。ふん、共同撃墜を狙って撃った対戦闘機誘導弾が無差別自己誘導だったわけか。)

何度も緊急脱出を経験したエグザムは、自動脱出処理が開始される前にさっさとカプセルに搭乗した。


カプセルごしに感じる浮遊感。各種表示盤には予想落下位置、非常装備欄、各種動作パネルが表示されている。

「規定により音声記録。カプセル内の全機器とシグナルに異常なし。戦闘中に味方の誤射により墜落、以上。」





・主人公が乗っていた戦闘機とは都合上そう呼んでいるだけで、現代のそれとはイメージ上異なるものです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ