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第十七話~裏見の滝~プロローグ

生存報告の為に…

短くて本当にごめんなさい。

リアルオンライン事件対策本部。

接続者達、主にフリーランス達に世界各地の情報量の観測結果を報告し、その情報量の監視レベルに適した人材を派遣する場所。

本部の場所が世界のどこにあるのかは非接続者のみならず接続者やフリーランスでさえ教えられない。

ただ分かることは本部には数多くの人間が働いており、世界の情報量を観測する演算装置があること、

そして、それを使って世界的に均等に人員を操っているという事だ。


対策本部、メインモニタイングルーム。

見渡す限り階段状に並んだモニターと、それぞれのモニター一つ一つに一人作業者が座っている巨大な空間。

そしてその先の中央部には特に大きなモニターが設置されており、そこには世界地図が表示されている。

その世界地図には青から赤にかけて色とりどりに色分けされている。

世界の監視レベルを表示しているのだ。

今の所。監視レベルが高いのは人の行き交いが多いところと判断されている。

現にアメリカ、中国は各地の監視レベルの平均は3と非常に高い。

午後の緑茶、まじぇくと言った高レベル保持者は必然的にその地区へ配属されることが多くなる。


「なぁ?もうしばらくしたら交代やろ?」

「ん?そうだな~。お前もか?」

数多く並ぶモニターの中で二人。キーボードを慣れた手つきで叩いていた。

「そうや。ほなら、ちょっと飲みに行かんか?」

「飲みに?そう言えば最近全然飲んでなかったな…」

「やろ?なぁ!行こうぜ行こうぜ~?」

「…おごりなら……」

「死ね!!」

「嘘嘘。ちゃんと払うよ。どこに行くつもりだ?」

「ん~まだ決めてないんやけど…。まみちゃんにでも行こうかな~と。」

「まみちゃんね~…。あそこの居酒屋焼き鳥旨いからな。久々に行くか!」

「お!やったぜ。んじゃ決ま──」


突如、メインモニタリングルームに警報音が鳴り響く。

それと同時に中央モニターの世界地図の一箇所、ロシアの東シベリア海近くに真っ赤な、巨大なサークルが出現した。

メインモニタリングルームは先程までとは一転し、騒然となり、部屋の各所から報告が絶え間なく聞こえてくる。

先程の二人もすぐに自分のモニターを確認し、報告を読み上げる。

「ロシア、東シベリア海近郊に監視レベル4の発現現象を確認。範囲、20立方キロメートル!!」

「被害者数不明!!想定1万4千人!!」

「なんやこれ!前の日本の発現現象にそっくりやん!!」

「もしかしたらまたシナリオダンジョンなのかも知れない。午後の緑茶は!?」

「駄目や…。今他の任務に行っとるわ。でもまじぇくは空いとるしまじぇくに行ってもらお!」

「OK!まじぇくに任務通達。近くの空港から現場に向かうよう手配お願いします!」

標準語の男の言葉を聞き、周囲から「了解、空港の手配に移ります。」という声や「航空機確保、手配次第直ぐに行けます。」という声が数多く発せられた。

「まじぇくの他に空いとる高レベル保持者は居るか!!」

「chandelier、別の任務にて不在。他高レベル保持者は他の任務についています。」

「えーいクソ!!取り敢えずレベル帯最高44から…25までのランキングに入ってる接続者で空いてる奴片っ端に通達!」

「了解」「了解」「了解しました。」

「該当者の中に特異接続者「rain」が入っていますがどうしますか?」

「えぇ!?噂の元非接続者か?えーっと……どうすっかな…。」

「rainにも声を掛けろ。彼は怪しいところはあるが前のSDシナリオダンジョンの新種モンスター出現とは関係ないと判断された。」

メインモニタリングルームの中央、特別なモニターやキーボードが設置された場所へ黒服の男が座り、指示を出す。

「りょ…了解。レベル26、特異接続者「rain」に現場急行の指示を発信!」

「この地区の護衛担当者、「Rararia」から報告!」


「シナリオクエストNo.12!!二つ目のSDシナリオダンジョン、「裏見の滝」と判明!!」



シナリオクエストNo.12 推奨レベル:15

ピラミッドを浄化した主人公たちは、血の魂道の”流れ”を作る”滝”へと向かった。

だが、そこで主人公たちが見たものは瘴気に包まれた禍々しい滝だった。

近くの村の住人に話を聞くと、滝の上流に巨大なモンスターが住み込み、滝の流れを歪めてしまったらしい。

血の魂道の流れは”再生”を手伝う役割を果たしている。

滝の上流に住み着いたモンスターを倒し、滝の流れを正常に戻すことで血の魂道の再生の力を少なからず取り戻す事ができることができるだろう。

途中の方言は大阪弁では無いです。

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