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感性記  作者: 路傍の紳士
7/10

<いきるもの>


感情があるものを

生き物と言うなら

私は生き者と書く


鳥にだって動物にだって

魚にだって虫にだって

花にだって木にだって

感情はある

生き者なのだから

人間は

たまたま言葉が話せるだけで

ほかの生き者たちよりも上の存在だと勘違いする

生き者は差別をつくっちゃあならない

共通の何か

生きている

感情があるということ

そう考えたら

だれでも生き者を見下さないんじゃないかなあ


その中で木は

ちょっとかわいそうだ

いつも同じ景色

いつも同じ仲間

そして

いつ人間に体をきられるかわからない

恐怖

夏の暑い日のお日様を

一番近くで浴びる

風も雨も

ときには雷さえ落ちてくる

辛いだろう

熱いだろう

痛いだろう

飽きるだろう


暖かい風と小鳥のさえずりを

手繰り寄せるようにして引きつけて

そのときが心地よいとき

だから私はときどき

木々たちに話しかけます

さえずりのような美しさも

風のような優しさも

なんにもないけれど

夢を語り

愛する人の話をし

仲良くなります


本当になにもないけれど

たった一人の

私は話し相手

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