表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
感性記  作者: 路傍の紳士
3/10

<雪だるま>

雪だるま


雪の中で選りすぐりの

他の雪より長生きする雪

ただどかされる雪より

大切にされる雪


人もその雪だるまになりたがる

どかされたくない

大切にされたい

そこに寿命の文字はない


陽向の窓から陽向の雪だるまを見て

初めてその切なさに気がつく


一生を終える雪だるま

手は垂れ下がり目はとれかかる

人も同じ

偶然暖かい手に導かれて

雪だるまになった者たちも

最期は同じ散り方

いや形がある分

散るときは大いに目立つ

おまけに無残

陽の光にぐちゃぐちゃにされる悲しさ


初めから

初めから何もない

初めから欲しがらない

初めから雪だるまになろうとしない

それが人間の生きるべき道


ふと気がついたら

雪だるまになっていた

それがいいじゃあないか

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ