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感性記  作者: 路傍の紳士
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<転んだ人の心>

道で転んだとき初めて

転んだと認識する

視界には蟻から見るようなの風景が見えるから


それと同時に

今歩いていた道が広くてざらざらだということを認識する

自分が小さく見える


恥ずかしいから

いつまでも這いつくばっていたくはない


人間は自分が小さく見える世界を拒む

自分が大きく映る世界にいたがる

自分の小ささを知ったとき

立ち直るきっかけにもなれることを知らない


だからすぐ立ち上がる

なかなか過ちに気がつかない

でも立ち上がれなければ蟻のまま


道端で転んだら

いつもより長く這いつくばってみよう

自分がこの宇宙で

どれだけ小さく見えるかが

わかるかもしれない

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