075 第14章 スッファの街 14ー4 スッファの街の北部街
北部街区で待ち伏せる男たちを悉く叩きつぶしてしまうマリーネこと大谷。
彼らにかける情けなぞ、ひと欠片も持ち合わせていない。
暴れまくるマリーネである。
75話 第14章 スッファの街
14ー4 スッファの街の北部街
塀の横で休憩して、オセダールが持たせてくれた小さな肩掛けのバッグから水の革袋と燻製肉を入れた革袋を取り出した。
日はだいぶ高く上がっていた。外での戦いと魔獣の処理に思った以上に時間がかかったな。
水を飲んで、燻製肉をダガーで切り出した。
一口食べただけでも、この肉が加熱してあって複雑な味付けがしてある事が分かる。
料理人の腕が伺えた。それで半分ほど食べる事に。
北の門に戻ると半分閉じていたが門番が二人。挨拶して中に入る。
北の門近くでは、もう人々が外に出ていた。
明らかに挙動不審な男女が、ニコニコしながらこっちに歩いてくる。
これは罠だな。ギリギリまで待って、ダッシュ。二人の横を高速で走り抜ける。
彼らが何をしようとしていたかは、考える必要はない。だいぶ走って振り返ると、あの二人がキョロキョロしているのが見えた。
少し早足レベルで、北の街区を通っていく。
色んな店のある場所には、行列が出来ている店があるのだが、列が不自然に道の真ん中にまで張り出していて、グネグネ長い。
まさか、アレ全部が敵なのか。すこしうんざりした。ゾンビが向かってくるほうがまだマシかも知れない。
あの空いている部分は、罠な気がする。彼処に向かわせようという意図が丸わかりだ。
すこし溜息が出た。
足に力を貯め、走り出す。列の直前でダッシュからの大ジャンプ。
途中、誰かの頭を踏み台にして、もう一回大ジャンプ。
まだ列が有るのか。
さらに誰かの肩を踏み台にして前方へと大ジャンプ。
着地すると列はだいぶ後方だった。急にその列に並んでいる人が騒めき出している。
そのままダッシュで一番北側の街区を抜けて中央通りに向かう通りに入る。
大男が立っていた。
二メートルをかなり越えている。あの門番の女性たちも凄い背が高いのだが、それ以上だ。
大男は、すうぅっと左手を振り上げた。これは何かやらかす。
そのゆっくりな手の動きは囮。目を向けさせるフェイント。
腰の位置に構えていた右手からは、信じられない速さの小さい鉄球が飛んできた。
右腰のダガーを抜いて当てて躱す。一瞬金属同士が搗ち合う音がした。
一気に高速で走りながらダガーを仕舞って大男の前に行き、全力で股の部分に竜拳。
相手の背が高すぎて、股座に斜め下から上に向けて打ち込むのがやっとだ。
余り想像したくはない、グニャッとした手応えはあった。
そのまま、股間を通り抜けたいのだが背負っている鉄剣が横向きだから引っかかる。
サイドステップして横に躱して全力で走る。
さっきのは、たぶん指の間に挟んでいた小さい鉄球を高速で飛ばしたのだろう。
元の世界でも指弾とかは、手のひらの間に指で挟んでいた物を親指で飛ばす、たしか拳法の技だ。
高速で団栗の実を弾いて飛ばしたりする。達人になると、それで相手の目を潰したり喉に当てて一時的に呼吸困難にしたりと自在だ。それで相手を倒す。連続で眉間に当てて、虎すら倒すという。
この倒れた大男も、そのレベルに到達していたかは、定かではない。
更に進むと北の街区のほぼ中央より、やや南にある通りに出る。
ここから中央街区までは目と鼻の先だが、まだ人がいる。全員が揃って同じ服。
わざわざ私を待っていたのか。
一〇数人の男がボーリングのピン宜しく、先頭一人、その後ろは二人、さらに三人といった陣形で並んでいる。
一五人はいるって事だな。
これは間違いなく、強敵だ。何しろこの陣形を取っている事が既に只の集団ではない。
この人数が統率が取れた状態で、彼処に並んでいる事自体がもう、脅威なのだ。
陣形をどう変えていくかも自在。
掴まれたら最後だし、あの一五人が広がって、揃って飛び道具なら防ぎきれるか、定かではない。
本来ならば、剣で切り倒して突破なのだが、それが出来ない。
覚悟を決めるしかない。
すぅっと、大きく息を吸い込み、息を止めたその瞬間、腹の底から大声を出した。
「うぉぉぉぉぉ」
大空にすら轟くような声が街路いっぱいに響き渡る。
もう私は走っていた。相手は一瞬その大声に気を取られていたが、広がり始めた。
私は出来るだけ、この身長が小さい事を逆に活かす。
左右にやや広がった男たちが連続して吹き矢のような物を放った。
その時、私はゾーンに入っていた。
全ての物が急にゆっくりになった。
両手に二本のダガーでスローモーションで飛んでくる、全ての吹き矢を落として躱しながら中央の男の足に絡む。
ダガーを腰に仕舞いながら、そのまま男を転ばせて、男の顔を思い切って踏みつける。そこから斜め先に進むが男たちが来る。
左足踵を上げて、右後ろ回し蹴り。正面の男が呻きながら倒れる音。
そのまま男を踏んで前に出て、更に前に転がり込んで、両手で倒立。そこで両足をいっぱいに広げて大回転を二回。
そこから更に前転して立ち上がる。
彼らに与えられた任務は、私の捕縛か。それで斬りに来ないのか。
となれば、最初の吹き矢は神経毒だろうな。
これは私にとっては大チャンスだ。これだけの乱闘。もう吹き矢は使えまい。
しかし、まだ男が立ち塞がる。私は両足とも踵を上げて猫脚。こっちを掴みに来る手を左手で下から払って大きく上段に前蹴り。相手の屈んできた下腹部に命中。
横からさらに別の男が来るのを足で横に蹴り込む。足刀。相手の金的に当たり、男が崩れ落ちた。
横から掴みに来る男の手をとって、捻る。更に後ろから掴みに来た。
捻った手を掴んだまま右手を相手の肘に添えて、体を捻って後ろ向きに背負い投げる。
私の出鱈目な力任せなので技術もへったくれもない。投げた男が後ろから来た男に真正面でぶつかる。厭な音がした。
斜め左後方から二人。右後ろ回し蹴りを叩き込む。ほぼ一回転の威力。先に喰らった男が横の男と共に倒れこんだ。
もう一人。
「はぁっ!」飛び蹴り。男の鳩尾に入ってそいつが倒れる。
左右から二人が同時に掴みに来ながら倒れこんで来る。
最早私は、無心だった。
ジャンプしながらの左右大開脚。突っ込んで来た一人の男の顔が私の靴をまともに喰らった。そのまま下へ崩れ落ちた。
私は着地してもう一人にも素早く横へ蹴りを入れる。私を完全に掴みかけた男が崩れ落ちた。
前からくる男に全力の掌底。手応えは十分にあり、私を掴んだ男は吹っ飛んだ。
三人の男は袖から出た長いナイフを手に握った。とうとう殺す方に切り替えたか。
三人がほぼ同時に迫る。
私は距離を瞬時に見極める。まだスローモーションの状態は続いていた。
私は両手に左右のダガーを握って抜きざまに左右の男のナイフを叩き斬った。
そして正面、男のナイフをぎりぎり躱して両手のダガーの柄の後ろを突っ込んできた男のその腹に叩き込む。
そのまま右横を抜けて走り出す。ダガーは走りながら腰に戻す。
全ての事は僅かな時間だった。
速度を一気に上げ中央通りへ向かう。
北の街区を抜ける手前、そこには三人の男が立っていた。
私は速度を落とす。
彼らは顔が既に、自分たちは不良です。と文字で大きく書いてある気がした。
こういうのはたとえ異世界でも、変わらないらしい。
これで、もっと整った顔立ちの貴公子だったら、その方が遥かに怖いが。
ここを突破されたら、もう北の街からは出てしまうから、この三人が殿か。つまりは手練という事だ。
どう見ても、ただの街の不良だが見た目の判断は危険だな。
見た目で判断すれば死ぬ事になる。私自身がそうである様に。
三人は無言のまま、連携して広がり私を囲んだ。私を捕まえる気は端から無いのだ。
殺しに来ている。
三人のナイフは、無骨だ。しかし刃渡りが三〇センチくらいある。
これは短刀か。
かなりの速度だ。さっきの男たちとは比較にならない速度。
一気に前に突き出して突っ込んでくる。
単純な様でいて、こういうのが怖い。
凄い速さで三方向か。
相手はこの手の情景に慣れているのだ。男たちは少し腰を落として、私の上半身から顔を目掛けて、差し込みに来ている。
これなら、普通の人はあっさりと三つ刺さって致命傷。即死だろう。
多少素早く避けても、避けきれまい。一つは確実に刺さるだろう。
そしてその時に残る二つが再度襲いかかって、即死だ。
しかし、私の今の速度と見極めは、普通ではない。
彼らには悪いが優遇を生かして外させて貰う。
刃が当たる直前、瞬時に位置を右にズラして三人の短刀が当たらない。
目の前の男の左手肘を両手で取って思いきって私の右手を上に、左手を下に下げた。
男の左肘の関節が鈍い音ともに砕けた。
腕を離して更に前に出る。後ろの男がかろうじて反応し、私の後ろに追い縋る。
私は、思い切って右足を踏み込み、踵だけ上げる。
左足を全力で反時計回りに後ろ回し蹴りを一回転半。上げた左足の踵が相手の突き出してくる手首に命中。鈍い、何かが砕ける厭な音がした。
そこで足を振り切って戻し、そこから振り返ってこの男に突っ込み。掌底。男の下腹部に当たって男は仰け反って倒れた。
あと一人。右前方から男は短刀を逆手に持ってやや振り上げ気味に突っ込んでくる。上から刺し殺すつもりか。
私は相手を殺す訳には行かないので、この攻撃を躱し叩きのめすだけに留めなければならない。
刃物をギリギリで躱して、私は竜拳を相手の下腹に打ち込んだ。
相手が膝も曲げながら腰を落としていたので、股を狙うよりは下腹部だった。
それは手首までめり込んだ。
男はそのまま白目をむいて前に倒れこんでくる。私はそれを躱して右へ。
そこでくるっと振り返り、そのまま走り出す。
後少しで中央街区だ。
……
頭の中に警報。咄嗟に左前方に転がる。
さっき走って居た場所に水平に矢が三本横並びで飛んできた。
ほぼ同時だ。これは三人の射手がいる。
相手も必死だな。更に走る。
まだ来る。また三本の矢が飛んできた。
もう一度左に躱し、斜め右に思い切って走る。
振り切った。そして、ゾーンも終わった。
見えているものがスローモーションから急に普通の速度に戻った。
中央街区に入る。
ここはさっき程、あからさまに来ないというだけで、暗殺者たちが何処にいるのか。
雑踏を歩く。あの時のように、色んな人たちが行き交っていた。
!
頭の中に乾いた警報が一回鳴った。
来る!
左後ろから伸びる腕を躱して両手で掴み、そのまま捻る。
男が呻きながら前に倒れ込む。手から針が落ちた。
そのまま男の右腕の肘を取って、男の体を前に投げた。
右腕を掴んだまま、私は男を仰向けにした。
こいつの肩の関節は脱臼したかもしれない。
そこから腕ひしぎ十字固め。
男から悲鳴が上がるが、更に締め上げる。
男が喚く。周りの人々が騒ぎ始めた。
私が締め上げている人物は、二メートル弱な中肉中背の目立たなさそうな背丈で、目立たなさそうな顔立ちの少し年のいった男だった。
この雑踏でどこでも見かける薄黒い肌。目はやや青みがかって、鼻がすっと延びた、やや深い彫りのある顔。今は苦悶の表情を浮かべていた。
そこへ、あの髪の毛が玉ねぎ色の目が細い、例の人々の警備兵が三人来た。
「何事です! 少女はいったい何をやっているのです! 直ぐに離しなさい。離れなさい!」
恐ろしい程の威圧的な調子で言葉が飛んできた。
しかし、弛めない。
「早く離しなさい!」
「駄目です。この男の、胸か。胴体か、針が、まだ有る。それを、あなたたちが、回収するまでは」
「何を言っているのです?」
私は更に締め上げる。男の苦悶の表情がさらに険しくなった。
「針はどこ?」
男に詰問するが答えない。
「毒針は、一つじゃない、でしょ」
男は答えない。
こういう殺人者にかける情けは、持ち合わせていない。私は心を非情にした。
「答えなければ、もう、貴方の、腕は、一生、治らない様に、なる」
私はゆっくり宣言して、力を入れ始める。男の右腕の関節の骨が、厭な音を立てた。
男からくぐもった悲鳴が上がる。私は遠慮を見せずに、更に力を入れる。
更に厭な音が響いた。男の右肘は完全に粉砕され、男がとうとう大きな悲鳴を上げた。
警備兵が男の体を調べ始めた。
男の腹に匳が括り付けてあった。警備兵が蓋を開けた。
その中に針。
「触っちゃ駄目!」
私は叫んだ。
「針は、猛毒よ!!」
警備兵がグローブをした手で匳をもぎ取った。
その時に私の首にあった銀色の階級章に気がついたらしい。
男をロープで縛り始めて、やっと腕ひしぎ十字固めを解いた。
警備兵は立ち上がり、二人が男を連れて行った。一人が残った。
「そなたは冒険者ギルドのヴィンセント殿。先程の男は何なのか、説明出来ますか」
「雑踏で、あの男が、針で刺そうと、して来たから、針を落として、あいつが、逃げられないように、しただけです」
「どうか、雑踏で、いきなり、毒針で、刺さないよう、叱っておいて、もらえますか?」
私は笑顔でそう言うと、スカートを手で払って歩き始めた。
「待ちなさい。話は終わってませんよ」
彼女の手が私の肩を掴んだ。
「北の街区を、束ねてる、商会に、訊いた方が、早いと思うわ」
振り向いて私は言った。
「どういう事です」
「さっきの男が、吐くまで、締め上げたら、判るんじゃない、かしら」
「毒針、持ってる人は、一般市民じゃ、無いでしょ」
「私は、オセダール様の、宿の所に、います。逃げも、隠れも、しないから」
……警備兵はまっすぐ斜め下の私を見つめていた。
「判りました」
警備兵はそれだけ言うと、さっきの二名が向かった方に走っていった。
とりあえず、この雑踏を抜ける為に走った。まだいるかも知れないからだ。
南の街区に向かう交差点で曲がって、彼のあの大邸宅らしき宿に向かう。
門に着くと、体の大きい庭師のようなやや老人が門から少し離れた所にいた。
「ヴィンセントです。中に、入れて、貰えますか?」
そう言うと、頷いて、近くに来て門を開けてくれた。
小走りで走りながら、宿の玄関に行くと、ポーターのような青年がいた。
「ただいま」
私は挨拶すると。
「おかえりなさい。お嬢様。荷物をお預かりします」
青年に言われる。
とりあえず、剣を預ける。
ドアボーイにドアを開けて貰って、中に入ると例の背の高いメイドがいた。
「お嬢様、ご主人様がお待ちです」
彼女はお辞儀して言った。
メイドについて行くと、やや小ぢんまりとした部屋の前に通された。
ここは小さいラウンジのような部屋なのか、外の窓が大きく広い。
「ただいま帰りました、オセダール様」
私は両手でスカートを掴みながら広げ、左足を引いて頭を垂れる。
「おお。お嬢様、ご無事で良う御座いました」
オセダールは椅子から立ち上がって、私を部屋に迎え入れてくれた。
「色々、汚れて御座いますな」
オセダールは私を見ながら言った。
「その様子では、だいぶ立ち回りを演じなさった様子ですな」
「早速、向こうは、全力で、大歓迎、だったわ」
私は簡潔に言った。
「街中で、ですか」
「ええ、北の街区に、行く時、から、北門を出て、林に、行っても、ね」
「その様子ですと、だいぶ色々と有ったようですな」
「暗殺者を、北門に、五人。戻って来る、途中にも、いたし、北の街区を、抜けて来る、時は、彼処の連中を、かなり、動員、してたわ。中央通り、にも、暗殺者、一人いたわ」
「相手は、かなり本気ね」
私がそこまで喋ると、オセダールが椅子を出してくれて、私は其処に飛び乗るように座った。
オセダールはメイドを呼んだ。
「お嬢様にお茶をお持ちしなさい」
「畏まりました」
メイドは出ていった。
「さて、警備隊はどうなさいました」
「中央通りに、いた、暗殺者を、一名、彼女らに、引き渡したわ。毒針の、箱と、一緒に、ね」
「門の外にも行かれたのですな。其処に行った者どもは、どうなさいました」
「魔獣が、出て、二人は、喰われたわ。それと、一人が、魔獣の、角からの、攻撃で」
「なんと」
「二人は、私が、彼らを、眠らせたわ。永遠に」
「……お嬢様は、自分で自分の身を守ったのですから、お気になさいますな」
「相手は、商会の、手下、じゃなかったわ。そして、命乞いも、しなかった。命乞い、出来るように、機会は、与えたけど」
「……。相当な傭兵か、暗殺を生業としておる者たちですな」
「たぶん」
「魔獣は、四頭、いたのよ」
そう言って、牙と角をオセダールに見せた。
「おお。流石、お嬢様は強う御座いますな」
「ううん。この内の、三頭は、彼らが、襲われて、揉み合って、斃したの。私は、一頭を、斬っただけ、です」
「いやはやなんとも」
ノックがあって、メイドが紅茶を二人分持ってきた。
オセダールと私の前に皿とカップ。そして注いで出ていった。
「街中で、相手は、派手な事を、してきたわ。何人かは、毒針を、吹き矢で、投げて来たし、一人は、鉄球。三人は、揃って、短刀。この昼間に、弓三名で、狙撃して、来たわ」
「なるほど。相当に準備してあったようですな。北の街区は事態が収まる迄は、訪問なさらない方が良いでしょうな」
「今回の事で、北の商会は、オセダール様にも、圧力かけて、来るかも、知れません」
「お嬢様、それは心配に及びませんぞ」
「あの商会のやり方には、だいぶ思う所も御座いましてな。決着をつける良い機会かも知れませんな」
オセダールは笑った。
そしてオセダールは思った。
大歓迎だったと言うのと相手が派手な事をして来たと言うだけで、全く平然としているのが、もはや尋常では無いだろう。
やはりこの少女は並の腕と胆力の持ち主では、ない。
今回もまた、相当な修羅場を潜り抜けたはずなのに、その苦労を微塵も見せていない。
子供のような背丈で、既にこの腕にして、この完成度。
ヴィンセントお嬢様が背が伸びたら、一体どうなってしまうのか。
つづく
襲い掛かる火の粉はすべて払ったものの、これで終わるのかは全く分からない。
次回 宿のラウンジにて
宿の主人に事の次第を報告する、マリーネこと大谷だったが、宿の主人は、この事態打開のために一計を案じる。そして真司たちも戻ってきて……。