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123 第15章 トドマの港町 15ー30 ポロクワ市街・見学

 ジウリーロの案内でポロクワ市街を少し、見学。

 屋台で買ってきた、彼お勧めの串焼きを戴く。

 そして彼のお勧めの宿に泊まることになった。

 

 123話 第15章 トドマの港町

 

 15ー30 ポロクワ市街・見学

 

 私はもう少し、この支部を見学するつもりだったのだが、周りにだいぶ人が集まってきそうだった。

 商業ギルド監査官と挨拶を交わしている冒険者など、そうそういない。

 しかも、見た目はまったくの子供が少し派手な赤い色の服を着て、そこに立っているのだ。

 

 注目を集める前に、建物から出る事にした。

 私は右手を胸に当てて、お暇する挨拶。

 「監査官様。それでは、ここで失礼いたします。ごきげんよう」

 そう言ってから、スカートを掴んで少し広げ、左足を引いて軽くお辞儀した。

 監査官は笑顔だった。

 「また会いましょう」

 そう言って、白い手袋の右手を胸の前に当てていた。

 

 そそくさと、ポロクワの冒険者ギルドを出ると、ジウリーロは待っていてくれた。

 「お嬢さん、用事は御済のようで」

 そう言って、私を御者台に載せてくれる。

 「助かったわ。自分で、探すのは、本当に、大変よ。この街は、大きいから」

 そう言うとジウリーロは少し笑った。

 

 それから急に真顔で私に言った。

 「お嬢さんの腕前は十分判っていますが、街の中では出来るだけ、刃物は避けてくださいよ。お嬢さんの服装はとてもじゃないが、平民には見えない。(ガラ)の悪い連中が、この街にも少々いますからね」

 「ありがとう。ご忠告、痛みいるわ。私も、この服を、汚したくは、ないわね」

 そう言うとジウリーロの顔が崩れるような笑顔を作った。小さい笑い声が漏れる。

 たぶん、私の言いたい事が伝わったのだろう。

 

 彼の言いたい事も分かる。平民ではない、少々金持ちの家の少女に見える上に、従者も護衛もいないとなれば、(さら)いに来る不届き者、いや(やから)がいるという事だ。

 私の帯剣も、そういう彼らには玩具(おもちゃ)に見えるのだろう。

 

 出来れば腰の剣を抜いたり、ダガーを投げたり、今日買ったばかりの剣を使いたくはない。それに石畳の上に転がって、乱暴狼藉者に関節技を決めるのも避けたい。

 そう、スッファ街のあの変なフラグの再来は勘弁願いたいのだ。次こそは致命的なフラグによって暗殺者が現れ、私の腕を遥かに上回って私は死ぬかもしれないからだ。

 

 そう、あの黒服の男の戦闘時に助かったのは、ただの偶然。魔獣イグステラがいなければ、私はもうとっくに死んでいる。

 

 ……

 

 そして食事。少しばかり遅い昼食を食べる事になった。

 しかし、ジウリーロはどこかの食堂に行くのではなく、青空市場に馬車を回した。

 屋台で、なにか買って食べようという事だな。

 北東方向にあるジウリーロの店から少し南に行くと、千晶さんと行った青空市場があるのだが西にもあるらしい。ジウリーロの馬車は南西の青空市場に向かい、入り口で彼は降りた。

 「お嬢さん、ちょっと待っていてくださいよ」

 そう言うや否や、彼はぱっと走って屋台街のほうに向かっていった。

 

 ……

 

 彼は私を置いていってしまったが、この馬車には後ろの箱の扉に、彼の店の名前であるセントスタッツの文字が書かれていて、どうやら商会の文様も入っている。

 それを見れば、恐らく手を出す人物がいないという事なのだろう。

 

 暫く待つと彼は六本の串焼きを持ってきた。

 私に三本渡して寄越した。

 「え、お代は、幾らかしら」

 そう言うと彼は私の方を見て笑い顔だ。

 「お嬢さん。これも街の案内に含めておきますよ」

 「分かったわ」

 「冷めないうちに食べましょう」

 彼が寄越したうちの一本はエンデエンデの肉団子串焼きだ。

 「ジウリーロさん、これは、エンデエンデ、ですね?」

 私が訊くと彼は頷いた。

 「これはこの町の名物なんですよ。お嬢さんはご存じでしたか」

 「小鳥遊(たかなし)様と、食べました。ジウリーロさんの、お店に、行ったあとに、東の、青空市場で、です」

 「なるほど。小鳥遊(たかなし)様も美味しい食べ物には目が無い」

 彼は笑いながら、残った二本を説明してくれた。

 「こっちは、クリンクの胸肉の魚醤付け焼き。そしてこっちはハンナハンナという串焼きでね。魚醤を使った味付けに香草で包んで焼いた串焼き」

 「包んだ、香草が、無いですね?」

 「ああ、匂い付けに使っただけで、苦くって食べられたもんじゃないから、使った香草は取ってしまうんですよ」

 「分かりました」

 これなら、量はたっぷりある。

 ややはしたない食べ方になりそうだが。

 クリンクがどんな獣なのか。たぶん説明されても私には判らないのだから、ここは黙って食べる事にしよう。

 ハンナハンナも、エンデエンデと同じで、たぶん説明されても私には判らないのだ。美味しく食べられれば、それでいい。

 

 両手に串なので、合掌も出来ない。

 心の中で、手を合わせる。

 (いただきます)

 

 先にまずはクリンクの胸肉の魚醤付け焼き。

 割と柔らかい肉だった。私の親指よりはだいぶ大きい程度のぶつ切りの肉が串に刺してあり、魚醤に何を使っているのかは不明だが、トドマの港町やあの鉱山の共同食堂、それにスッファのオセダールの宿で出た魚醤味とも違っていた。

 「随分と、特徴のある、魚醤味、ですね」

 私がそう言うとジウリーロが頷いた。

 「この魚醤はトドマの方のじゃないんです。近くのカミナの港町のもので、変わっているでしょう」

 「はい」

 

 次は、ハンナハンナ。

 肉団子なのだが、全てが魚醤味である。ただし、少し臭みがある。香草で匂い消ししているのだが、それが独特の匂いになっている。

 香草を使わなければ、相当な臭みだろう。

 しかし、味はかなり濃い旨味。団子の中からの肉汁と混ざって、パンチの効いた味を作っていた。この独特の匂いが、たぶん食べる人を選ぶだろうとは思ったが、いい味だったのは間違いない。

 

 そして、エンデエンデ。

 安定の三色味。塩味、香辛料味、一番下が果実の糖分を使った甘い味付け。

 

 三本も食べるとお腹いっぱいである。

 心の中で、手を合わせる。

 (ごちそうさまでした)

 

 ジウリーロが串を回収して、馬車の御者台の下についた箱にそれらを放り込んだ。

 たぶん、ゴミ箱なのだ。

 私はポーチからタオルを取り出して口を拭く。スカーフを取り出して首に巻くか迷ったが、それは帰る時でいい。そう思い直して、スカーフはまたポーチに仕舞った。

 

 暫く、この青空市場入り口で、周りを眺める。

 

 屋台街は、ここはかなり店が多い。入口のここまで色々な食べ物の匂いが漂ってくる。

 そして中央のほうは、やたらと雑貨を売る人々。みんな然程大きくない布を敷いて、そこに品物を並べていた。

 その中には当然の事なのだろうが、アグ・シメノス人はいない。

 彼女たちは、こうした事からも一歩か二歩、離れているのだ。

 長身の男たちに混ざって、色とりどりの服を着て女性が何人も売り子をしていた。

 

 そして千晶さんと来た時にも見た、やや雰囲気の異なる男たち。

 面倒事を起こす輩がいないか、見張っているのだ。

 

 彼方此方、値段の値切りやら呼び込む声が上がっていて、人が多い。

 こういうのは、トドマは勿論、スッファにもキッファにもなかった。

 

 「ジウリーロさん、訊いて、いいですか?」

 「どうしました、お嬢さん」

 「こういう、青空市場は、トドマや、スッファや、キッファには、ありません、でした。ポロクワだけ、なのですか?」

 「ああ、これはね、青空市場をやる商会が、開催するための許可を王国から受けないといけない。場所もいるし。それには、その街の商業ギルド全体の総意が必要なのですよ。お嬢さん」

 「なるほど。そういう事なら、分かりました」

 

 ようするに、商業ギルド全体で、こういう事をする事に意義を見出していないと出来ないという事だな。ここでは二か所で開催している。それだけ人が集まるのだろう。それにここは物資の往来もあって、それに伴って人の移動もある。たぶん、それで街の活性化に役立っているのに違いない。

 

 ポロクワ市街はいくら大きくても、北の隊商道からも、東の隊商道からも離れている。元々、北の街道から東の街道に運送の主力が移る途中で生まれた都市だと聞いている。物資の中継地点。それは今も変わっていない。

 ムウェルタナ湖で船を出せば要らない様に見えるが、水運を常に当てに出来ない理由があるのだろう。例えば、長雨の季節。あるいは風が強く吹く季節等が考えられる。そういう時に安定して運べるのは陸路。そういう事だろう。

 

 船が何やら()()()()()()ですいすい動くような、そんな出鱈目な世界ならこんな場所に大きな都市が出来る理由(わけ)がない。

 つまり風の魔法はかなりの制約がある事になる。もし、風の魔法がもう少し自由に使えるなら、港町自体がここのような大きな街になっている事だろう。

 そしてポロクワ市街はずっと縮小している可能性が高い。

 

 そう、物事には理由がある……。それはどんな物にも、だ。

 『異世界』だからといって、その一言で何でも済む訳でもナイ。

 

 ……

 

 「お嬢さん。ちょっと早いが、私の知っている宿に案内しましょう。そこで荷物をおいて外に出てもいい。宿の主人には伝えておきますよ」

 「ありがとう、助かるわ」

 好意は素直に受け取っておこう。

 

 馬車は一旦中央通り近くに出て、暫く北に進んだあと西に向かった。

 程なくして、馬車は感じの良い宿屋の前で停まる。

 ジウリーロに選んでもらった宿で今日は泊まる事になる。

 彼の案内で、宿の敷地に入る。

 小さい看板には『フェルト亭』

 

 白い扉に洒落た飾り彫り。落ち着いたデザインのランプ用ブラケットがその扉の横にあって、傘の付いたランプが吊り下げられている。

 趣味が良いこの作り。これは期待できそうだ。

 

 ジウリーロの先導で宿に入ると、彼は宿の主人と話し始めた。

 どうやら、大事な客なので見た目じゃなく、大人として扱ってほしいと頼んでいる。私もそのほうがありがたい。彼は判っているようだ。

 「お嬢さん。私がこの宿の(あるじ)で、レンゲン・フェルトと言います。今後ともご贔屓に」

 「それでお嬢さん、お名前は?」

 「マリーネ・ヴィンセントです」

 「マリーネ様ですね。こちらのほうに署名を」

 私は言われるままにそこに署名した。

 もう一枚、出された。金額が書いてある。五〇デレリンギ。キッファでは、私は三〇枚だったか。

 私の感覚でいえば一人で二万五〇〇〇円なら、そこそこ結構いい部屋に泊まるような金額だ。

 そこにも署名。

 

 「荷物を取ってきましょう」

 ジウリーロがそう言うので、私も外に出る。

 彼の馬車の後ろに積んだリュックと剣を受け取る。

 私はリンギレコインを二枚、彼に差し出したが彼は笑いながら一枚だけ受け取った。

 「お嬢さんは気前が良すぎる。あの時の交渉は何だったんだろうね」

 「ジウリーロさん、交渉は、交渉ですよ? 本気で、やるから、交渉に、なるのでしょう?」

 そう言うと、ジウリーロは笑いだした。

 「やはり、貴女(あなた)は想像以上に(こな)れているようだ。師匠の言う通り、私は目極め修行が足りていない」

 そう言って彼は御者台に乗ると手を振って私に挨拶、馬車は彼のお店のある方向に向かった。

 

 リュックと剣を持って宿に入る。受付の横にそれを置いた。

 「レンゲン・フェルト様、私は、少し、散策してから、戻ります。荷物を、預かって、いてください」

 「セントスタッツ様から伺っております。どうぞ、ごゆっくり」

 私は宿の主人であるレンゲン・フェルトに挨拶して、一度外に出る。

 

 ポロクワ市街の中央通りから少し散策する。

 空はやや雲が出ているが、それでも十分に明るく街の建物に使われている漆喰が眩しい。

 木材と漆喰で出来た家々。元の世界の中世の町並みのようにも見える。こういうのは何処だったか。幾度となく写真や映像で見たような気がする。

 

 石畳の道。道の端がやや凹んでいるのは、ここも同じだ。

 雨水を流すのだろう。それにしてもゴミの一つも落ちていない。

 

 気になるのは、ペットになるような動物もいない。そういう動物たちの糞もない。アルパカ馬の糞尿も、街中には無い。

 一言で言えば、妙に小綺麗なのだ。昔の中世なら、こんな綺麗なのは有り得ない。衛生概念が発達するのはずっと後だからだ。

 

 もう少し周りを見学する。

 商人たちが、荷馬車で忙しく街の中を通り過ぎていく。

 

 とりあえず、少し眺めて宿に戻る。

 

 宿は、ジウリーロお薦めの意味がよく分かる夕食が出た。

 宿のラミリエ・フェルト夫人が、使用人らしい料理人を伴って現れ、私の前に次々と料理を置いた。

 オセダールの宿で出た豪勢な夕食とまではいかなかったが、鉱山の共同食堂のレベルではない、それよりグレードが上である事は分った。

 食事はかなりちゃんとした物が出たのだ。

 

 鉱山の共同食堂だって日によるが、ガストストロン食堂の料理人が来ているので、レベルが低い訳では無い。

 

 私は十分食事を堪能した。

 

 そして部屋もまともだった。大きな窓に、たっぷりとした厚手のカーテン。

 明らかに四人位で泊まるような広さがあるのだが、ベッドは二つ。(しつら)えのいいテーブルと椅子。凝った飾りのついた水差しと、二つの金属製コップ。

 これまた凝った飾りのついた燭台がテーブルに二つ。そこには蝋燭がさしてあり、もう灯してあった。壁にもやや低い位置に燭台が四つ。こちらはまだ灯されていない蝋燭。

 つまり二人部屋だったわけだ。かなり品のいい広い二人部屋。なるほど、出された料理といい、この部屋といい、あの料金だった意味はこれだったのである。

 

 私はカーテンを少し開けて、部屋のベッド脇で服を脱いでベッドに転がる。

 

 あのラメントと名乗った鍛冶屋の腕前は、間違いなく銘を持つにふさわしい物だった。

 あの叩かれ具合が、一本二本ではない。全ての剣がかなりしっかりとした鍛造を行い、まったくムラの無い金属を作っていたのだ。

 あの巨躯がハンマーを握って延々と叩いている姿を思い浮かべる。きっとものすごい長時間でも、彼は叩き続けるのだろう。それだけの体力がある。

 

 この北東部では、ちょっとは名前が知られた、と彼は謙遜して言ったが第三王都にまで名前が知られていても、全く不思議でもなんでもない。

 

 多くの人々の帯剣している剣を見てきたが、これほどのしっかりした鍛造をされた剣は、真司さんの剣を除けば、他に見た事がなかった。

 

 それはあのスッファの北に出た傭兵たちの剣も、オセダールの連れてきた傭兵隊長の剣も、その部下の剣や他の武器も。

 そして、あの黒服たちの短剣も、だ。

 私の見極めの目からみたら、鍛造がイマイチ甘い剣ばかりだった。

 

 世界は広い。こんな街にこれほどの腕前の鍛冶屋がいるとは、想像すらしていなかった。

 もしかしたら、だが、彼は本来ならトドマの鍛冶ギルドにいたほうが、燃料の調達も楽かもしれない。だが、あえてそこから少し離れたこのポロクワ市街に店を構えている。

 あれ程の腕前なら、もっと大きい都市に店を構えて、沢山の良い顧客を抱えていてもよさそうなのだが、何か理由があるのだ。まあ、私のような部外者が詮索するものではないだろうけれど。

 

 買った剣の金属は気になるが、詳しく調べてみないと何とも言えない。ただ、あの大柄な鍛冶屋が、叩くだけで八リングレットも取るような大仕事だったのだから、相当なものに違いない。この金額には希少な金属の代金が入ってないのだ。

 

 四リングレットが純粋に燃料代とか、手伝わせた弟子への手間賃で消えたのだとすると、とんでもない程の燃料代がかかっている事になる。赤字だと言っていたから足が出ていた可能性すらあるのだ。

 そして、高温度が必要だったと言っていた。そこから考えられるのは、恐らくは一五〇〇度C。

 またはそれ以上だ。多分間違いない。

 となれば、燃料は骸炭(コークス)。たぶん……。トドマの鉱山で見たが、加工に手間がかかる上、需要も高いのだろう。それで高額になっている可能性が高い。

 高温度で溶かして、延べ棒にしてから叩いて叩いて、鍛造で作り出したのだろう。

 相当な時間がかかったに違いない。

 

 これは、どこかで切れ味を試してみたいが、それは魔獣相手という事になるだろう。

 

 カーテンをもう少し開けて空を眺める。その日の夜空は晴れていて、大きい月は歪に欠けてはいたが、空に上がるとその景色はそれはそれで、風情を感じさせた。

 そして夜空には満天の星である。

 

 …………

 

 

 つづく

 

 洒落た宿屋にも宿泊して、なかなか快適な買い物旅行になった、マリーネこと大谷である。

 

 次回 ポロクワ市街・見学2

 宿を出て、もう少し街を見学してから、トドマに戻るマリーネこと大谷。

 

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