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104 第15章 トドマの港町 15ー11 山での警邏任務5

 蜥蜴男が去ると、カレンドレ隊長は隊員全員に箝口令を敷く。

 警邏任務を続行する一行の先には、山中の森に漂う濃霧の中、恐るべき敵が待ち受けていたのである。

 

 104話 第15章 トドマの港町

 

 15ー11 山での警邏任務5

 

 

 有翼の蜥蜴男が去って暫くの静寂があった。

 

 

 やや薄くなりかけていた霧は、再びゆっくりと濃くなって行く。

 もう、頭の中の警報も背中の疼きも消えていた。

 私はブロードソードもダガーも腰に仕舞った。

 

 全員、無言だった。今見た試合が信じられないものを見たとでも言いたげだった。

 「諸君。今見た事は、忘れろ。いいな。口外無用とする。支部長への報告は私が行う」

 カレンドレ隊長は全員を見回した。

 

 「もう一度言うぞ。全員、今見た事は忘れろ。口外無用だ。破った者は、その首から下げている階級章が無くなると思え。言った者も、聞いた者も、だ。隊長権限の第三条第一項を宣言する。いいな」

 カレンドレ隊長の眼つきは厳しかった。その権限とやらは判らないが、これは最高の箝口令(かんこうれい)が敷かれたと見ていいのだろう。

 

 「マリーネ・ヴィンセント殿」

 はっとした。フルネームで呼ばれたのだ。

 「……はい」

 「支部長に報告に行く時には、君も来て貰う」

 「……判りました」

 

 「全員、気を引き締めていけ。怪しい声はあいつの声だったのかもしれないが、まだ判らん。よって北の方を探索する。全員縦列」

 カレンドレ隊長は命令を下した。

 

 今起きた事を一切説明もしなかったし、私に訊きもしなかった。

 

 縦列のまま、一行は北の方角に入っていく。ここは樵ギルドの伐採場所よりかなり北側だ。

 

 

 隊長は一度止まった。さっきまで濃かった霧が薄い。

 

 「ここより、散開していく。全員持ち場につけ」

 後ろの二名が左右に大きく広がった。最後尾の一名は隊長から距離を取って大きく後ろに下がった。

 

 隊長だけ突出した菱形のような隊形という事か。私はその隊長の左後ろ。

 やや開けたような場所だ。木の間隔がかなり広い。何らかの理由でここの木は何本か倒れたのだろう。

 

 霧が薄く漂う空間。

 その時、背中がムズムズと疼き始めた。何かがいる。何かしら今まで出会った魔獣とは違う。背中の疼く感覚も、何か違う。

 

 頭の中で、警報がゆっくりと鳴り始めている。危険を知らせている。

 

 「隊長。止まって、下さい」

 「どうした」

 カレンドレ隊長が振り向いた。

 

 「何かが、います。魔物です」

 「何。近いのか?」

 私はしゃがんで左手を地面につけた。

 

 「距離までは…。でも、そう、遠くは、ない筈、です。そういう、気配が、します」

 

 「全員止まって待機」

 

 暫く待つと、聞き慣れない、奇妙に掠れたような声がする。

 

 キシャシャシャ。ギェー。ギェー。ギェーシュッ。

 

 広く空いたこの場の北側の木々の間から『何か』が現れた。

 「全員戦闘態勢。これは、何だ」

 

 霧の中から歩く樹木のようなモノが現れた。

 三本脚らしい奇妙な樹木のような細い体、腕は左右に四本ずつ。

 細い体は痩せこけて太さは一メートルも無い位か。体表は焦げ茶の様に見えるが、まるで樹木の樹皮のような皮膚である。

 その表面には苔まで生えている。

 高さが二メートル程度の個体と三メートル程度の個体。三体が出てきた。

 

 「隊長、自分はソレを知っております。オブニトールと呼ばれる魔物であります」

 後ろのツィーシェが叫んだ。

 

 その樹木のような敵は、脚らしきものを荒々しく動かして、こちらに迫ってくる。

 猛烈な腐臭がした。

 

 見ると二メートル弱の所に枝が抜けた様に見える場所がある。その凹んだような窪みに目があった。かなり下には大きく横に裂けた口。

 

 頭の上の枝のような物が揺れている。

 

 何かヤバい。

 

 私は走って隊長の前に出た。

 

 抜刀!

 

 そこに魔物の腕がものすごい速さで伸びていたのだった。

 私のブロードソードはその伸びてきていた腕を切り払っていたが、もう一本の腕は時間差でやって来て斬りきれず、避ける事も出来なかった。

 

 横から腰を払われて、右の方に転がった。受け身も上手く取れないまま、ごろごろと転がる。そして樹木に当たって止まった。

 少し鼻血が出ていた。

 

 その腕を隊長が後ろから踏み込んで切り払った。

 

 ギシャー。 キシュルルル。 ギシャシャシャー。

 三体の魔物から、ほぼ同時に奇妙な掠れた声が上がり、その多数の腕が伸びて隊員を掴もうとしていた。

 

 「クバルー!」

 隊長が叫んだ。

 しかし、もう遅かった。

 

 三体の魔物の腕多数が瞬時に彼を攫い、体を絡め捕られた彼の右腕が引き千切られて絶叫が上がった。

 彼の武器が下に転がり落ちた。長い剣だった。

 腕を千切った魔物はその腕を自分の体まで引き寄せると、大きな口を開けて放り込んだ。

 

 私はもう一気に前に出て、その魔物の腕を二本斬る。

 しかし、クバルの首に巻き付いた魔物の腕が彼の首をへし折っていた。長い長い絶叫が急に途絶えた。

 

 その首を掴んだ腕が短くなり、別の魔物の口に放り込まれた。その魔物の下に階級章が落ちた。

 カレンドレ隊長の目に猛烈な怒りが宿る。

 隊員をむざむざと殺されて怒らない隊長は居ないだろう。

 

 彼の怒りの剣はその首を飲み込んだ魔物の体に迫ったが、後少しの所でもう一体の魔物の腕が瞬時に伸びて、彼の体を横から大きく払った。カレンドレ隊長が猛烈な勢いで横に吹き飛ぶ。

 

 私は、その首を飲み込んだ魔物の体を横から切り払う。

 (つんざ)くような奇妙な悲鳴が上がり、その樹木のような魔物が切り倒される。

 と、同時に恐ろしいほどの腐臭が辺りに立ち込めて、()せた。

 どろどろした内臓の中に、胴体から引き千切られたクバルの頭が有った。

 

 猛烈な悪臭に耐えながら、その頭髪を掴んで、後ろのほうに投げる。

 そして階級章を拾った。

 

 二体のうち一体は、クバルの体を引き千切ろうとしている。

 階級章を左腕にかけて、私は一気に走ってその魔物の腕を切り飛ばした。

 

 そこにもう一体の魔物の腕が伸びて私の体を掴んだ。

 

 !

 

 私の躰が一気に引き摺られる。

 

 左手でダガーを抜いてその腕を切り裂いた。

 私の躰が地面に投げ出された。ごろごろと転がる。

 と同時に魔物から大きな鳴き声が。

 

 起き上がって、ダガーを腰に仕舞いながら魔物から距離を取りつつ、隊長の倒れている方へ走る。

 フォローしなければ。

 

 

 しかし、カレンドレ隊長が起き上がらない。気を失っている。

 まずい。

 

 くっ。こんな伸びる腕が多数ある魔物相手に、この短いブロードソードしか無い。

 

 ……

 

 …… 否。

 

 この武器は私を裏切らない。いつだってこの短い剣は私の命を、危機から救って来たのだ。

 

 

 横たわる隊長の前で私は叫んだ。

 「誰でも、いい。隊長を、運んで!」

 伸びてくる魔物の腕を更に斬り飛ばす。

 ツィーシェが後ろから走ってきて隊長の両肩を掴むと、そのまま後ろへ引き摺り始めた。

 

 その二人に二体の魔物の腕が一斉に伸びた。私はその間に割り込んだ。

 私は右八相の構えだ。

 

 私に向かって伸びてくる腕を全て斬るんだ。

 

 剣は右下から全力で左上へ。其処から手首を返しながら左下に回り、其処から一気に右上に。更に手首を返しながら右下へ回って、一気に左前やや上。∞の軌道で剣先が回った。

 

 私の前に斬られた魔物たちの腕の先が転がった。

 

 ツィーシェが叫ぶ。

 「ラート! こっち来い!」

 

 もう一人の隊員がツィーシェがいる場所に走る。その脚に魔物の腕が一本伸びて絡みつき、彼は派手に転んだ。

 

 私は走った。更に殺させる訳にはいかない。全力でフォローに走る。

 

 伸びていたその腕をブロードソードで叩き斬って、左手で左腰のダガーを抜き、腕を引き戻しかけた魔物の顔に向けて投擲。

 ダガーは魔物の目と目の間に突き刺さって、魔物が何か(つんざ)く悲鳴のような声を上げた。

 しかし、魔物はそのまま動かなくなった。

 

 あと一体。

 両腕一本ずつ残った魔物はその腕を引き戻し、逃げ出し始めた。

 

 逃さない。ここで()がしたら、また誰かが犠牲になるかもしれない。

 

 私はもう一本のダガーを右腰から左手で抜いて、全力投擲。

 逃げ出す魔物の後頭部らしい部分に深々と刺さり、魔物から悲鳴。

 私は走って距離を縮めた。ブロードソードを渾身の力で突き出す。

 ソードは根元まで刺さったが突き抜ける事は無かった。

 

 

 魔物は動かなくなった。しかし、まだ判らない。

 私は剣を引き抜いてそこで一気に左から右へ、真横に払った。

 魔物の体が切断されて、折れ曲がる様にして、上体が向う側に倒れた。

 恐ろしいほどの腐臭と()えた臭いとどろどろした内臓が飛び散って腐臭は辺りに充満し、激しく()せた。

 余りに酷い腐臭で泪まで止まらない。

 

 ……

 

 戦いは唐突に始まって、唐突に終わった。

 

 剣を二度、三度と振るって左腰の鞘に収める。

 

 私は左腕にかけてあった階級章をツィーシェに差し出した。彼は無言でそれを受け取った。

 カレンドレ隊長はやっと気が付いたようだった。脇腹をあれだけ激しく打たれたのだ。

 肋骨が二、三本折れて、内臓も傷ついているかもしれない。

 

 隊長は横たわったままだったが、ツィーシェが上半身を少しだけ起こした。

 「……ヴィンセント殿、どうなった……」

 隊長が薄目のまま、絞り出す様な声で尋ねた。

 「隊長。三体とも、斬り、倒しました。クバル殿は、残念な、事を、しました」

 そう言って私は右手を胸に当てて深いお辞儀をした。

 

 「そうか……。そうだな……。よくやってくれた……」

 目を閉じたカレンドレ隊長の瞼に水分が有った。

 この濃密な霧の水分という事にしておこう。

 全員の顔が濡れていた。

 

 私はタオルを腕から外して、顔を拭くと、もう一度鼻に当てて後ろで縛った。

 「魔物を、解体、して、魔石を、回収、します」

 

 私は立ち上がって、魔物の方に行き、ダガーを二本とも引き抜いた。

 

 それから、解体する。

 目の間にブロードソードを突き立てて一気に上まで斬った。

 焦げ茶色の得体の知れない臓器なのか、脳なのか、脳漿なのか解からない物が、びしゃびしゃと零れ落ちた。

 その中に魔石が有った。親指二個分くらいの大きさ。灰色の楕円をした魔石。

 鋭い臭気がタオルを通してすら漂っている。

 

 残りの二体も解体した。

 私はブロードソードを三度、四度と大きく払って得体の知れない血液なのか体液なのかすら分からない『それ』を飛ばして、腰の鞘に仕舞った。

 

 そして、私はクバルの剣を拾い上げ、遺体の横まで持ってきた。

 クバルの遺体をラートが運ぼうとしている所だった。頭もその服の上に乗せてやった。そのままではクバルの遺体に乗せた頭が落ちそうだったので遺体の服を切り裂いてその布で縛った。そしてクバルの剣を彼の鞘に納めた。

 

 私は、しゃがみこんで片膝付いて静かに合掌。目を閉じると心の中でお経を唱えた。

 (()()()()()(ぶつ)、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏)

 

 ツィーシェがカレンドレ隊長に肩を貸し、二人はやっと歩き出した。

 

 「隊長、撤収、ですね?」

 私は一応、意思を確かめた。

 「ああ、ヴィンセント殿、済まないが殿(しんがり)を頼む」

 「分かりました」

  

 今回の警邏は、酷い事になった。

 

 あの魔物は私に向かってきた訳ではなかった。

 この濃い霧で私の匂いが拡散しなかったのだろう。

 そして出会った『人』を襲って食べた。という事になる。

 

 クバルは運がなかった。一気に一〇本以上の魔物の手が彼に絡みついて、抜いた武器を振るう事が出来なかったのだ。

 

 ……

 

 撤収行動中、私は後ろだけではなく周り全体に注意を払う必要がある。

 

 この状態では戦えるのは私とツィーシェだけだ。

 遺体を後ろ向きで運んでいるラートも先程、魔獣に掴まれて派手に転んだ。捻挫していなければ良いのだが。

 

 山を下りるまでは、気を抜けない。

 

 私たち一行は霧に(けぶ)る山林の中を足早に抜けていった。

 

 ……

 

 私たちは二班の担当するスレイトン魚醤工場に到着。

 

 ラートが遺体を置いて工場の中に入って行った。

 

 ……

 

 暫くしてフードにすっぽりと包まれたスレイトンがラートと共に出て来た。

 「カレンドレ殿。どうなされた。大丈夫ですか?」

 「ああ、何とか生きてる。部下を一名亡くした。済まないが亡くなったクバルの為に覆う布をくれないか?」

 「分かりました。白い敷布を取ってこさせましょう」

 「ディケット! 大きめの白い敷布を持ってこい! 急げよ!」

 スレイトンが工場の中に向かって大声で叫んだ。

 

 それからスレイトンは工場の中から椅子を持って来た。

 そこにカレンドレ隊長を座らせたが、カレンドレ隊長は左の脇腹が痛いらしく、座った瞬間に呻いた。

 

 あの分では骨が折れてるな。

 

 ディケットと呼ばれた細身の男性が、これまたフードに灰色のコート姿のまま、シーツを持ってきた。

 「ありがとう」

 隊長がぐったりしながらも、お礼を言った。

 私は深いお辞儀をした。

 

 ツィーシェとラートがクバルの遺体をシーツに載せてそれを巻いた。

 

 暫くすると二班が戻ってきた。

 「ダイン。戻ったか」

 そこにカレンドレ隊長が居る事にびっくりしていたが、シーツに包まれたものがある事で察したようだ。

 

 「カレンドレ隊長、ケンデン殿の所に居る夜警邏の連中に、知らせておきますが、何かありますか」

 「ああ、ダイン。ありがとう。奇妙な声は三体の魔物だった。ツィーシェは見た事があると言っていた。オブニトールだったな? ツィーシェ」

 「はい。深い森に棲む魔物ですが、この辺で出た事は無い筈です」

 「成程、それで夜警邏の連中が聞いた事の無い声だと言っていたのだな。三体とも斃した。まだ居るかもしれない。先ほど森に轟いたあの声がしたら、確認に行くな。絶対に戦わずに逃げろと言っておいてくれ」

 ダインの顔色が変わった。カレンドレ隊長がこんな事を言うなんて。

 

 「分かりました。知らせてきます」

 「独りで行くなよ、二班全員で行け。伝令を頼むぞ」

 「分かりました」

 ダインはそう言うと、他の三名を並ばせた。

 「カレンドレ隊長の命令だ。ケンデン工場まで伝令に行く。全員縦列!」

 ダインの二班が出発した。

 

 私が行った方が良かったのかも知れないが、カレンドレ隊長はダインに託したのだ。私がでしゃばる理由は何処にもない。

 

 暫く待つしかないが、カレンドレ隊長の浅い息が気になる。

 あの分では負傷は軽くない。急いで医療班に見せなければならない。

 

 私はリュックからもう一枚タオルを出して、隊長の額の脂汗を拭いた。

 「大丈夫ですか?」

 私が尋ねると、隊長は少し顔を歪めた。

 「平気だと言いたいが、この様な有様ではな」

 浅い息のまま隊長が答えた。

 「地面で、横に、なった、ほうが、良いかも、知れません」

 そう言うと隊長は(かぶり)を振った。

 「いや、ダインが戻れば、すぐに下に戻る事になる。このままでいい」

 相当苦しそうだった。たぶん内臓も傷ついたのだ。

 

 更に暫く待つと、ダインたちが戻ってきた。

 そこにスレイトン魚醤工場の夜警邏の一人がやってきた。

 警邏交代の引き継ぎ報告だ。

 ダインがその人と話し始めた。

 

 スレイトンがカレンドレ隊長の容体が思わしくないのを案じて、もう一度、ディケットを呼んだ。

 「ディケット! 担架だ。担架持ってこい!」

 工場の中から顔を出したディケットが大きく頷き、中に消えた。

 

 暫くして、ディケットともう一人が担架を持って現れた。

 「カレンドレ殿、無理されず、担架に横になるほうが良い」

 スレイトンがカレンドレ隊長に手を貸して担架に寝かせた。

 ダインともう一名が担架を持った。

 ツィーシェとラートがクバルの遺体を持ち上げた。

 「スレイトン殿、世話になった。済まぬ」

 浅い息のままカレンドレ隊長が挨拶した。

 「何の、何時も世話になっているのはこちらです。カレンドレ殿、ゆっくり養生なされよ」

 私はスレイトンに深いお辞儀をした。

 

 一行は無言で山を下りていく。殿(しんがり)は私だ。

 

 やっと門にたどり着き、ダインたちは医療部屋のある鉱山事務所のほうに隊長を運んでいった。

 ツィーシェとラートが遺体を持ってその後に続いていった。

 

 長い一日だった……。

 

 ───────────────────────────

 冒険者ギルド規則・隊長権限 第三条第一項

  隊長は特別な状況下で隊員に特別な命令を下す権限がある。

  この命令には命令違反に対する罰則を付帯させる事が出来る。

  そしてその罰則はその場で隊長が自由に決定出来る。

  隊員は隊長の命令に全て従い、これを厳守しなければならない。

 

  第一項付帯則

   この命令が極めて不当、理不尽であると感じられた場合にのみ、隊員はその理由をギルド支部長にのみ、直訴する事が可能である。

   ただし、直訴前においてその内容を口外してはならない。その場合直訴そのものが無効である。

   この直訴内容如何によって調査が行われる事も有りうる。

   結果次第では隊長にも罰則が与えられる事が有り、更迭理由ともなりうる。

 ───────────────────────────

 

 

 つづく

 

 辛くも魔物を斃したマリーネこと大谷。

 しかし隊員の1人は魔物の触手にかかって命を落とした。

 そしてカレンドレ隊長は重傷を負っていた。

 

 次回 山での警邏任務6

 カレンドレ隊長の容体は悪く、意識も戻らない。

 そこに支部長が駆けつけ、警護隊のリーダーの組み換えが指示されることになる。

 

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