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春風戦華  作者: 地球儀
27/35

其の弐拾漆:戦慄

ペドフィリア:小児性愛、児童性愛など、幼児や小児を対象とした性的思考。

「……リオン!」

広げた指先に冥玉で創り出した白銀の弓矢を出現させて、共闘者である副担任が天敵を見据えて矢を引く。鏃が冥界の宰相へと一直線にはしるのを視野に入れながら、伶子も倣って得物である鉤爪を召喚しようとした、まさにその瞬間だった。

「させねぇよ」

首筋に息がかかるほど間近で囁かれたテノール。声の主が何者か、その正体に頭を働かせるよりも先に背筋が凍り、肌が粟立つ。双子故に、非常に似通った声音を持つ青年を知っていたが、内一人は階下より宇佐美を狙っていたので伶子の後ろにいるはずがない。そもそも気配をちらつかせるだけで彼女を蛇に睨まれた蛙に仕立て上げることができるのは、“彼”しかいなかった。

まるで凍てついた手で心臓を掴まれたような、そんな心地に陥り顔面を蒼白させた伶子の眼前に、突如色の白い大きな掌が現れた。それによって目の前が黒く塗り潰される。

「きゃあ!」

後ろから腕を引っぱられたかと思いきや、足元と背中がまるで掃除機にでも吸い込まれていくように何らかの力で引きずり込まれていくのが分かった。得体の知れない恐怖に産毛が逆立ち、唇が戦慄く。

「桜原っ!」

視界は奪われてしまったが、宇佐美が必死に自分に向かって手を差し出しているのを察した。

(せん、せ……!)

無我夢中で伶子も手を伸ばす。想い人が握り返してくれることを願って。

「逃がすかよ」

くつくつと愉しそうに喉を鳴らしながら、しかしどこか不機嫌そうな色も含んだ呼気が耳朶を打った。背後から迫りくる不穏な引力により、意識までも混沌に堕ちていく。精神と肉体、どちらの方が早く葬られたのかは分からない。

ただ断言できるのは、否応なく宇佐美の傍から引き離されたということだけだ。



開いた口から光砲を放つ。例え集中力が散漫していても相手に僅かでも敵意を向けていれば、勝手にその意思が牙を剥いて襲い掛かってくれる。親友や副担任のように形ある武器を手にしていればさぞかし箔が付いたのだろうが、使い勝手を重視すればこれが一番手っ取り早いだろう。

(特撮ヒーローものに出てくる悪役みたいで正直格好悪いけど……でもこれほど楽な攻撃もないよね)

駆けたり跳躍したりと、激しく体を動かせばさすがに息が切れるが、冥玉を嚥下したことによって得たこの能力は何度試みても衰えを知らないでいる。仮にここがロールプレイングゲームの世界ならば、今頃マジックポイントが削られているのだろうが、茉穂にとって口から吐き出す光線は、伶子が鉤爪で薙いだり、宇佐美が矢で的を射たりする物理攻撃と大して変わり映えない。

(口塞がれたらアウトだけど……そうなる前に、立ち塞がる奴は誰彼構わず全部蹴散らしてやる!)

猿轡を噛まされ、更に手足までも封じられたら確実に勝機はなくなるが、自分がそんなヘマを仕出かすはずがないと茉穂は過信していた。目の前にいる敵の、鞭使いの弟ならその得物を用いて少女を縛り上げることもできただろうが、今この場に、互いの服装を見比べても紐状の物は存在していない。

そう、シオンの武器は鞭でもロープでも……ましてや弓矢、鉤爪でもなかった。

大きく振りかぶり、振り下ろされる相手の得物を後方に跳んでかわす。畑を耕すようにして刃の先がカツンとリノリウムの床に接触するが、外界と絶たれ戦闘フィールドとして仮想空間が展開されている所為か、傷一つ付いていない。筋骨隆々という体つきでないにしろ、成長期を終えた男が力いっぱい凶器を振り回しているのだから、ゲームでなければ今頃、床だけでなく天井、壁、扉、窓ガラスなどありとあらゆるところに刃物の痕跡が残されているだろう。

高身長のシオンにとって決して快適とは言い難い廊下での大鎌の使用は、非常に使い勝手が悪そうに見えた。柄を短く持って窮屈そうに振り回している。しかし手にしている得物が使い慣れていることは一目で分かった。動きが流暢なのだ。

「あんたって意外と派手な武器使うんだね。それとも死の国のトップは如何にも死神みたいな鎌を使うのが主流とか?これ伶子から聞いた話だけどさ、ヨハネの黙示録の四騎士、あれの“死”を司る第四の騎士ってタロットの死神のモデルとされてたんだって。……今のあんたにピッタリのシチュエーションじゃん」

鼻先で笑いながら皮肉を口にしつつ、距離を置く為、必要以上に後ろに下がる。

茉穂の能力の長所は近距離、遠距離問わずオールマイティーに攻撃できる点にある。しかしその反面、攻撃された際に自身を庇い立てできるような物質的な盾なるものがない。故に防御の仕様がないのだ。

一方のシオンの攻撃範囲はおよそ近距離から中距離。柄の尾の部分を持って腕を伸ばしたとしても、せいぜいニメートル。そのリーチに入らなければ負傷することはまずないはずだ。

(これ以上後ろに下がったらヤバイか)

真横の踊り場に一瞬目配せして後じさりする足を止めた。階段を下りればシオンが自由に鎌を振り回せる空間をつくることになる。攻撃を喰らう前に三階に下りられれば問題はないのだが、如何せん茉穂の足はお世辞にも速いとは言い難い。このあいだの体力テストでそれは立証済みだ。

すぅ、と息を吸い込む。実は同じ光線による攻撃でも若干の強弱がある。集中が散漫していても放つことは放てるが、強力なダメージに繋がるかといえばそうではない。これまでの経験上、やはり敵意や怒り、憎悪を篭めながらの方がより深く傷を負わせることができた。

「とっとと諦めて帰りなさいよ!」

大きく開けた口から光を放射させる。攻撃を仕掛けたことでシオンは身動ぎしたがもう遅い。集中力を高めて腹の底から吐き出したので、相当のダメージを与えられると推測していた。

(こいつを戦闘不能にさせたら、まずは階段下りて……)

仲間二人の身を案じつつ、向かう行く先を脳裏で展開していたのだが……事態はそう簡単に転がってはくれなかった。

「……悪いけど、茶番は終わりにするよ」

耳通りの良いバリトンでシオンは呟き、下から上へ、縦に裂くようにして鎌を振った瞬間、茉穂の放った光は彼を避けるようにして通り過ぎていった。

「う、そでしょ……?」

茫然と両目を見開いて、茉穂は立ち竦む。

光を放出してからヒットするまでの速さと威力には自信があった。今まで戦ってきた災禍だって避ける間を与えず、深手を負わせて、追い詰め、やがて死に導きやったというのに。そう、彼女の攻撃を真正面から対峙し逃れた者などいなかったのだ。

口を半ば開いて絶句する彼女を無表情に見つめる、冥界の皇太子であるシオンの眼差しは真剣そのものだった。意識せずとも柔和に笑んでいるように見える上がり気味の口角を引き締めて、感情を押し隠し、ただひたすら真っ直ぐに茉穂だけに意識を集中させていた。

そんな二人を嘲笑うように、シオンが手に持つ大きな三日月型の刃は、蛍光灯の光に反射し、ギラリと煌めいた。



「桜原……?!おい、桜原伶子っ」

壁や床に反響して叫んだ声が一帯に響くが、返答してほしい教え子の声は全く聞こえてこなかった。二階へと続く階段の中腹で段差、手摺り、踊り場……どこに目を向けても桜原伶子がこの場にいたという痕跡は見当たらない。けれども彼女は確かに、一瞬前までここにいたのだ。

肩に掛けられた体重。口の端に感じた唇の厚み。頬に当たったプラスチックレンズ。そして“好き”と告げた、緊張に震える声音。

目と鼻の先にいた筈の姿が闇に呑まれ、跡形もなく消え去ったという事実に戦慄する。

「あの男……!」

忌々しいと言わんばかりに低く呟いたのはリオンだ。それを聞き咎め、宇佐美は垂れ気味な眦を吊り上がらせて食って掛かる。

「桜原伶子をどこにやった?!」

「十中八九、レオンの仕業でしょう。仮死状態どころか気絶させもせず、意識を持ったままの人間を瞬間移動させようなんて馬鹿なことをするのは、あの愚弟以外考えられません。この世界と冥界を行き来することに慣れている者ならいざ知らず、初めて体験する者にとって酷であるというのは、想像するに容易い。兄上は勿論、さすがの私だってそんな真似はしませんよ」

「誰がやったかは想像がつく。てめぇはここにいるし、てめぇの兄貴は隣の校舎で近江と交戦中だ。他に考えられるとしたら一人だけだろ」

悪態を吐く宇佐美から視線を外して冥界の宰相は小さく嘆息した。

「兄上、やはり……」

「言え。てめぇの弟はあいつをどこにやりやがった?」

弓を引いていつでも矢を放てるよう構える。狙うは頭。右手を離せばたちまち鏃は一直線にはしる。鞭を振るうより先に額が貫通するのは間違いない。

「私にも分かりかねます。いくら双子といえど、思考回路までそっくりなわけではありません」

外見が似ていることさえ嘆かわしいとばかりに首を横に振り、そして「ただ」と接続詞を付け加えた。

「あの男は自分の欲求を満たす為なら手段を選ばない冷酷な面があります。生まれ育った世界を救おうとするよりも、目先の享楽に溺れた。……その所為で佐保姫候補を新たに見つけなければならなくなり、一人の少女の自尊心を無惨に傷付けた。あまつさえあの男、未だ彼女に執着しています」

三年の月日が流れようとしているというのに、粘着質と言わんばかりのしつこさ。それを考慮すれば被害者である伶子は勿論のこと、小指の先程度くらいには実兄のリオンにも同情する余地はあるのかもしれない。

(でも俺ほどの美形でないにしろ、あの野郎もそれなりの顔してるんだし、それに釣られて寄ってくる女はいくらでもいるだろ。よりによってどうして桜原伶子を……?)

容姿や人を小馬鹿にした表情、口ぶりから、あの手の男は内面でなく、外見で異性を選りすぐりするタイプだ。自分の掌の上で踊らせ、飽きたら躊躇することなく切り捨てる。見るからに潔癖そうなリオンとは相入れないだろう。宇佐美とてそんな知り合いはつくりたくないし、軽蔑さえする。

レオンにとって伶子は用済みの玩具であろうことは想像に難くない。彼女の心身に暴力を働き、プライドをへし折り、無理強いの行為を済ませた後、跡形もなく消え去っていたのだ。三年行方を眩ませ再び姿を見せた理由が、伶子の親友と副担任が次の佐保姫候補だったという偶然が重なったにしろ、再び伶子に拘ろうする考えが理解できない。

伶子が眼鏡を外した素顔は、レオンが彼女と再会した二日前に拝んだが童顔の印象が強く、幼さ故に可愛らしいと思うことができても、目を瞠るほどの美少女という点に於いては茉穂の方に軍配が上がるだろう。以前闘った災禍も言っていたとおり、女性らしい体つきと程遠い、所謂幼児体型。レオンとの身長差は約四十センチ。大人と子どもの見てくれだ。

(あいつ、ロリコンか?)

外見は二十歳前後といえど、実年齢は数百年。それを考慮すればペドフィリアと捉えても過言ではないかもしれない。

「お喋りはこのくらいにしましょう。彼女のことは私も心配ですが、それ以上に重要視しなければいけないことができましたので」

両手に持った鞭を横に引いてピンと張り、リオンは攻撃態勢をとる。

「俺を倒して、優秀な佐保姫候補である近江の元に行こうってか?寧ろ出来の良すぎる(・・・・)弟が先に桜原を殺しちまわねぇか、そっちを確かめに行く方が先じゃねぇの?」

「あの男は自分の嗜虐心を満たす為に敢えて手の込んだ甚振り方をします。相手が屈強な精神の持ち主なら尚更です」

リオンが床を蹴ると同時に構えていた矢を放つ。矢の軌道は逸れて代わりに鞭が宇佐美を襲った。それを弓でいなして再び矢を右手の中に召喚する。

(守ってやると言ったのに、悪ぃ、桜原。こいつを倒したら如何なる手段使ってでも、必ず助けに行く。だから無事でいてくれ……!)



時間にすればほんの一瞬に過ぎなかったのかもしれないが、まるで息継ぎもできない海の中枢を漂っていた気分だった。浮上したい、新鮮な空気を吸いたいと足をばたつかせているのに、海藻やら、水を吸って重たくなった衣服やらが四肢に絡み付いて自由に泳げない……そんな苛立ちともどかしさが募っていたとき、漸く地に足を付ける心地を感じた。

ハッと目を開くと同時に覚える眩暈。平衡感覚を保てず、覚束ない足で一歩前へ踏み出せば、膝が笑い崩れ落ちた。咄嗟に両手で肢体を支えたので体の揺れが治まりつつあるのは確かだろうが、頭の奥がぐらついているのはおそらく三半規管の内部にあるリンパ液が回転している所為だろう。おまけにキーンという耳鳴りまでしている。回転盤に転がされた手球にでもなった気分だ。

(私、一体……?)

海中を彷徨っていたと思いきや、体も服も一切濡れていない。混乱する頭を宥めすかす為、思考を巡らせて記憶の断片を掻き集める。

ゲームが始まり、まずシオンと遭遇した。彼は絶対に、茉穂だけは佐保姫にしない、そう信じて親友を残して宇佐美と二人、渡り廊下を経由して隣りの校舎に移った。命を投げ出すつもりは更々ないが、今のうちに胸に秘めていた気持ちを伝えておこうとして――――

(わ、私……宇佐美先生にキスを……!)

感極まると人間、突飛なことを仕出かすものかと胸中で悶えていたのも束の間。

あのとき、宇佐美の驚愕した顔を見ていたら目の端に赤い何かが飛び込んできたのを思い出す。猛烈なスピードで近付くそれを喰らわないようにと手を引いて躱させ、攻撃してきたのがリオンと認識し、そして――――

『させねぇよ』

背後から囁きかけてきた悪魔の声に、身を竦ませたのだ。

「ここは……?」

未だにぐらついてしまう首から上をどうにか仰いで視線を巡らせる。ただでさえ気分が悪いというのに、目の当たりにした情景により一層不快感を覚えた。

リノリウムとは打って変わって赤い絨毯の敷かれた広い部屋。天井から降り注ぐは蛍光灯の安っぽい明かりでなければ、じりじり肌を焼くような太陽光でもない……豪華としか表現仕様のない、明るい橙を煌めかせたシャンデリア。

「ちょ……どこですかここ?!」

「人質に充てられた部屋だよ」

ハッと声のする方角を見遣れば、細身ながらもバランス良く筋肉をつけた美丈夫が、柔らかそうな二人掛けのソファーに長い足を組み、ひじ掛けに頬杖を付くポーズをとっていた。シャンデリアの光によりプラチナブロンドの髪が一層輝かしさを増し、彼の彫りの深い顔立ちを際立たせている。片方だけ口角を吊り上げて笑みを模るその表情はいつ見ても不敵で、まるで獲物を甚振ることを快感とする肉食獣そのものだ。

その迫力に圧され、立ち上がって少しでも距離をとろうと足の関節に力を入れてみるが、上半身が傾きかけて再び四つん這いの体勢となる。体の自由が利かず慌てふためくその様がおかしかったのか、失笑が耳を突いた。

「レオン……!」

「久しぶりだよな。こうして二人きりになるのは」

至極愉しげにくつくつと喉を鳴らす男に反し、伶子は戦慄する。緊張と恐怖で掌に嫌な汗が滲み始めた。

「人質に充てられた部屋というのはどういう意味ですか?」

「前から気になってたけど、何?その口調。その地味な見た目といい、らしくねぇよ」

「………」

「答える気ないってか?俺はお前とこうして二人きりで話すの、すっげぇ楽しみにしてたのに」

ワザとらしく残念といった素振りで肩を竦ませながら首を振るレオンに「質問に答えてください」と硬い声を投げかける。そうしなければ語彙が震えそうだった。平気な顔を保てているつもりではあったが、指先が微弱ではあるものの、小刻みに震えているのが分かる。

「俺の疑問に素直に応じたらな。今のお前は籠の中の鳥だってこと、忘れんな」

「……それ、どういうことですか?」

「さぁて?」

脚を組み替えて両手を後頭部に回し踏ん反り返る男を睨み据えて伶子は唇を噛み締める。自分の方から折れない限り、この暴君は頑として口を割らないだろう。

「……もう、取り返しのつかない後悔はしたくないんです。家族と、あの頃の仲間が私の更正を願い、私自身、過去を振り返らず前進していく決意をしました。なのであなたが私の邪魔をするなら、潰します」

明らかに石動学園の校舎でないこの場所で得物を召喚できるか不安ではあったが、杞憂だったらしい。目配せせずとも馴染みの皮グローブの感触を両手で察する。つまりここもまた、ゲームのテリトリー内であるということだ。

「見た目通りの堅物に堕ちたかと思ったけど、そうでもなさそうで安心した。でも俺に言わせりゃ今のお前、単なる猫被りにしか見えねぇよ。自分に嘘吐いて、押し殺して、過剰に真面目であるべきと偽ってるようにな。だから、じわじわとお前が貼り付けたメッキ、剥がしていってやるよ」

本性を解き放ち、歯向かい、抗い、泣き叫び、再び最低最悪の絶望を味わえ。そうして良い退屈しのぎであれ。

伶子の耳にはそのように聞こえてならない。

(あんな思いをもう一度するくらいなら、自分の頚動脈を裂く方がよほどマシです)

両目を眇め、いつの間にか握り締めていた服の袖から指を離し、軽く深呼吸をする。

「私はあなたの質問に答えました。次はあなたが私の質問に答える番ですよ」

「何だっけ?……ああ、ここがどこだって話だったか。ここ、リオンが人質として連れ去ったガキの部屋だよ」

人差し指を立てたレオンが一点を指す。その方向に首を遣れば、小さな子どもがベッドに横たわっていた。

(宇佐美先生の姪御さん?冥界に連れ攫われたという……?!)

「まさかここ……冥界なんですか?!」

眼鏡の奥の双眸を大きく見開いて絶句する伶子に返されたのは、開いた口から真っ赤な舌を覗かせ、三日月形に唇を歪ませたレオンの酷く愉しげな表情だった。

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