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精霊岩
ダン夫妻はカインに教えられた、アクセル子爵との待ち合わせ場所に来ていた。
「あの岩がそう? 普通の岩に見えるけど」
そうヘラが言うと、ダンは首を振った。
「普通の岩じゃない。定期的にマーキングされてる。ここはもう奴の縄張りだ」
精霊岩の前に三人の騎士が待機していた。
「ねぇ、クリスはどこ?」 ヘラがダンに尋ねた。
ダンとヘラは馬から降りて、騎士たちに近づいた。
「私の名はダン。こっちは妻のヘラだ。君たちはマイクロ―ブズの騎士だね? ク……ジャンという魔導士を知らないか?」
そうダンが言うと、キースが反応した。
「ダン……?」
(ダンって……このおっさん。クリスが通ってた……なんでこんなところに)
その様子にダンは気づいた。
「君がキースだね。ジャンは今どこに?」
「どこって……」
「城魔導士のカインは私の古くからの知り合いでね。彼からの依頼で、ジャンに緊急の用があるんだ」
「はぁ……」
キースが戸惑っていると、別の騎士が答えた。
「アクセル子爵が待ってる別邸に、騎士二人と魔導士だけを迎えに寄こせって連絡があって。それでジャンが今迎えにいっていて、俺たちはここで待機させられてます」
「……!!……」
「どうしたんですか?」
「……ジャンはクリスなんだ!!」
「えっ……」




