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伝書
「ごめん、それ練習のときの?」
移動中に急にキースがクリスに話しかけてきた。
「えっ……」
「剣の相手をしてもらったときに傷つけちゃったかな?」
キースはクリスの手首を指さした。
「……!!……」
クリスは片方の手首が異様に赤いのに気づいた。
(アザ……? しかも左手首にだけ……)
そのとき思い出した。
『……体にアザのようなものが現れたときは私かカインにすぐに知らせてくれ……』
(どうしよう。よりにもよって、こんなときに現れるなんて)
クリスは休憩をとったときに、こっそり魔法を唱えて鷹を呼び寄せた。
「ごめんね、この手紙を城にいるカイン先生のところまで届けて」




