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窓際で

作者: kazuha

 窓際で泣いている君を見て、何もしてあげられないと感じたのは劣等感からだった。

 見ているのが情けなくなって……いや、なにもしない理由が欲しくて視線をそらした。その先には君の涙を見てまるで月まで泣いているかのようだった。

 君が泣いている理由、それは彼にフラれたからだよね。高校1年の時に勇気をだして告白した先輩に。たった6ヶ月だったけど、そのおかげで君は綺麗になった。普段しなかった化粧も、より女性らしい香りのしたシャンプーも、より可愛らしく見える仕草の研究も、滑稽とも思えるそれで君は何十倍も美しくなった。

 それが、全てムダになるとも思わなかっただろう。傷心で衰弱しきった顔。月明かりだけでも彼の瞳は赤く腫れ上がっているのがわかる。可哀想とも思ったが声をかける訳にもいかなかった。

 風がこの場からいなくなるよう急かしている。それに応じるように歩き出した。

 後悔なんて言葉で許されるようなことでもないのに。

 彼女は死んだ。いや、殺された。

 テレビでも報道されている程の奇怪な事件。死因は酷く残酷に。特に両手とへそからしたは原型なんて見当たらないほど綺麗に潰されていたという。

 数ヶ月前からストーカー被害にあってたと両親が明かし、警察の対応な疑問視されていた。

 まるで君の言葉が無視されているように、マスコミも親も警察も勝手に決めつけている。憔悴しきった君はまるで禁断の果実のような顔だった。とって食べれば罰を受ける。

 ねぇ、どんな気分?

 僕ならきっと、君を幸せにできるよ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 僕が禁断の果実である彼女を食べてしまった、という結末でしょうか。それともきれいになった彼女に僕とは別に、ストーカーが憑いてしまったのでしょうか。 恐らく「後悔なんて言葉で〜」という一文から、…
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