私と幼馴染
正直恋愛ものを書いたことがないのでこんなのが恋愛なのか、と自分でも思ってしまっていますwしかし物語を書くのは大変ですね~。難しかったです…。
ちょいと修正しました。
pixivにあげました!
私と連は幼馴染で、いつも一緒に遊んでいた。それは幼稚園に入園するときよりも前から始まっていて、小学校、中学校と続いた。だから私は高校生になった今でも関係は変わらないと勝手に思っていた。だけど、違った。
最近、連に避けられている――。
1迷える子羊に救いを
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連――高倉連に避けられていると感じて3日。私、古森流花は、溜め息のオンパレード。いつもこんなに悩むことなんてないから友達も心配そうな顔を向ける。私はそんな顔をして欲しくないから友だちに笑顔で対応する。でも、悩みを抹消できない。連ったらどうしたのかな…?
連と私は高校2年生。おかげさまで今年も同じクラスだ。新学期当初は「また一緒だね。」と笑いあったものだ。普段もちょくちょく話したり仕事を協力して取り組んだりもした。私は何も変わっていないのに。おかしな連。
このことは友達には言えない。信頼していないわけじゃないけど口にしたいとは思えない。だからといって親に話すなんてもっとできない。私たちの親も仲が良いから相談したらすぐに相手にバレちゃう。本当は誰かに話せたらとても楽になるのだろうけど、それが出来ないから困ってる。ああ、潰れちゃいそう。
「流花ぁ、移動教室だよ!」
友達の茉唯が私を呼びに来た。そうだった、次の時間は私の苦手な美術。あ~あ、嫌だなぁ。
「――ポスターを描くときには構成美というものを考えて…。」
先生が何を言っているのかわからない。自分の描きたいとおり、思ったとおりにしたらダメなの?
自由そうに見えて案外厳しい。美術が好きじゃないのはそういったところがあるから。厳しいなら厳しい、自由なら自由。中途半端なのは1番嫌い。だから連もはっきり意見を言って欲しい。ただ、避けてないで。
やっと1日の授業が終わった!今からは部活だ。
私は文芸部に所属している。自分の思った世界を作り上げるのはこんなに楽しいものなんだと知ったのは小3の頃。初めて自分ひとりで物語を作って親に見せた。今よりもずっと拙い文だった。それでも面白いと言ってくれた親の笑顔が忘れられない。それが私の原動力。だから私の力が生かせる文芸部のある、この高校を狙ったのだ。と、連に言ったら「俺と同じだ。」と返してきたっけ。
早足で部室に行って鼻歌を歌う感覚で部員に挨拶すると、
「ご機嫌ですね、まさか告白でもされたんですか。」
後輩の美琴が軽口を叩いてきた。
「まさかとは何よ!…もう、まったく。」
私は怒ったように言うけど結局笑ってしまう。なんだかんだ言ってこの子には甘いなと思いつつ、いつもの席に座る。早速続きを書かなくちゃ。
現在私が書いているのは恋愛小説。…と、言ってもあまり甘くないはず。
主人公は中2の女の子。その子が人生で初めての恋をする。しかし、彼女が好きになったのは学校内で1番人気の先輩だった――。というように割と定番なもの。
『私は叶わない恋をした』 2年 古森流花
また、想ってしまった。叶わないということは分かっているのに。いつもいつも私が恋する人は私の手が届かない場所にいる。今度は学校1モテモテの先輩。でも、その先輩には既に彼女がいるらしい。あ~あ、今回もダメかな…。
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うむむ、この後が思いつかない。このままじゃ詰んじゃうよ。頭を抱えていると、美琴が「こっちに来て!」と言わんばかりに手招きしている。どうしたんだろう。
「先輩、出来ましたよ。見てください、早く!」
言われたとおり画面を見る。…う、なんじゃこれ。
「『お化けと怪獣の夏休み』?どういう話よ?」
「そのまんまじゃないですか~。お盆にお化けと怪獣が現れて人々が大騒ぎする話ですよ。」
もう、読む気が失せた。黙って自分の席に戻ろうとすると「先輩ひどいですよ~。」と声が聞こえてきたがあえて何も言わなかった。
ふと、彼女のほうを見ると拗ねたような目でこちらを睨んでいる。そんな目で見られたら悪いことはしていないはずなのに、罪悪感が心の中を満たしていく。むうう~、弱いなあ、ったく。
「ごめんね。」って言えば彼女はすぐに笑顔になった。…か、可愛い。ちょっと微笑んできただけなのに何を焦ってるんだろ。し、しっかりしないと。
「先輩は何を悩んでいるんですか?…はっ、もしかして恋の悩みですか?ま、まさか~。あの先輩がですよ。そんなことで悩みませんよね~。」
美琴のことはもう放っておこう。と、心に誓おうとした時、美琴は急に真剣な顔つきになって、
「分かってますって。先輩でも乙女ですから、恋ぐらいしますよね。私が相談に乗りましょう!恋多き乙女の味方(自称)恋愛エキスパート美琴ちゃんというのは私のことです!」こんなことを言い出すものだから馬鹿馬鹿しくなって、でも、これは使えるぞと思った私は素直に口を開いた――。
2暗闇には松明を持てば良い
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「実は、今書いてる小説のネタが尽きて飽きてきたから別のものを書こうかなと思うんだけど、それの相談。いい?」
私が聞くと美琴は「いいですよ。」と返した。
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最近、幼馴染に避けられている。…ように感じる。
今までずっと一緒にいたはずなのに、笑い合ってたはずなのに。二人でいられて幸せと思っていたのは私だけだったのだろうか。
もう一度、あの時のような関係に戻りたい。だけど、もし、そう思っているのが私だけだったとしたら…?それを考えてしまうとなかなか勇気が出せない。昔はあんなに恥ずかしい秘密までも共有していたのに。
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「…って感じ。特に、避けられている理由が思いつかないの。何かいい案無い?」
今まで私の話をふむふむと頷きながら聞いていた美琴は、「そうですね。」と前置きして、
「その幼馴染はその女の子に恋をしているんですよ。」
と、私が思っていなかった答えを出してきた。
まさか、連が私のことを…?一瞬期待をしたがすぐに否定した。が、そうだったらいいのにということで頭がいっぱいだ。
美琴に聞いてよかった。実際は違ったとしても小説を書く上で良い参考になりそう。
「ありがとう。」
美琴のおかげで頭のもやもやが消滅した。美琴は私を見て小さく笑った。…気がした。
3頭を使うより勢いでいったほうが案外良い時もある
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美琴のおかげで元気が出た。もう玉砕してもいいから彼に会ってちゃんと話そう。そう決めたところまでは良かったのだが、彼が所属しているハンドボール部は今日は休部だった。
どうしよう?さっきまであったはずの勢いが急になくなっていく。…待てよ。これは逆にチャンスかも。ただ単に彼の家に行けば会えるかもしれない。よし、早速レッツゴー!
部活の活動時間も終わり、部員はパラパラと下校していく。美琴もその一人だ。
「さようならー。」
形式上、普通に挨拶したら美琴は、
「さよなら~、先輩。明日も期待してますよ。」
と意味深な返事が来た。連も変わった子だがこの子もだ。同じような匂いがする。
部員を見送って、私も学校をあとにした。
家に帰る途中に連の家はある。玄関の前に立った私は深呼吸をしてインターフォンを鳴らした。
ピンポーン。カチャ。どうやらドアが空いた。そこに立っていたのは連だった。
「流、流花か。…ど、どうしたんだ?」
「連に話があってきたの。」
もう、後戻りはできない。
私はここ3日間のことを聞き出した。
4人生はどうにかなるようになっている
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私は連の部屋に案内され、用意された座布団に座ると同時に、
「…なんで私を避けるの?」
単刀直入に聞くと、連は顔を赤らめて、でも少しこわばった顔つきで「笑わないでくれよ。」と言った。私はそんな真剣な顔をしている人の前で笑いはしない。
「3日前から、お前のポロシャツのボタンが全部空いていた。」
…え、それだけ?と言いそうになったが、頑張って言葉を飲み込んだ。
「だ、だから…その。ちょっと…意識っていうか、あの、お前も女なんだなって…。ああ、もう!我慢できねえ!正直ちょっとどころか、かなり気にしてました!すまなかった!」
「‥‥‥‥‥‥。」
私は何も言えない。だってもう、
「嫌われちゃったのかと思ってたんだよ!」
と、言って彼の胸に飛び込む。何故か私が彼を押し倒す形になった。事、事故だ。
「…!」
連の目が真ん丸になる。口もパクパクしている。
そ、そんなことされたらこっちまで顔が熱くなってきた。でも、勢いに任せてみることにした。
「気になってたなら言えば良かったじゃないの。」
すると、「俺はシャイで純粋なんです!」と返ってきた。やっぱり変なの。
「うわっ!」
グイっと起き上がった連のおかげでバランスを崩した私は彼に寄りかかった。耳元で連は「あんなの反則だ。俺以外の前でするな。」って言った気がする。吐息が耳にかかってくすぐったかったから、よくわからないけど。ていうか、そんなこと言うなんて純粋の欠片もないじゃん!
…それでも、それでも、嬉しくなるのは何故なんだろう―――?
「じゃあね」
「ああ、また明日な!」
私は不思議な気分を引きずりながら連に別れを告げた。なんで連なんかに…。
一人、モヤモヤな心を残して帰路に就く。
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「ふう…。」
俺は堰を切ったように溜め息を吐く。何なんだよ、あれ…。
ただの幼馴染だと思っていたのに気がついたら目線を追っていた。可愛くなっていく彼女に、彼女をそんなふうに思ってしまう自分自身に動揺した。だから、避けるしかなかったのだ。自分の気持ちを整理するまで。でも、彼女は。
『嫌われちゃったのかと思ってたんだよ!』
と、言って俺の胸に飛び込んできた。いきなり過ぎて思考が停止しそうになった。…うう、やっぱり可愛い。いっそ、このまま―――。
…危ない、危ない。理性が吹っ飛ぶところだった。だけどこのくらいは言ってもいいだろう?
「あんなの反則だ。俺以外の前でするな。」
この言葉が今の俺の限界。全然勇気が足りなくて、こんな風に遠まわしでしか伝えられないけど。いつか、もっと人生を経験してから。今よりも格好良く言えるように、今から練習しておくから、待っていてくれ。
5希望を胸に、前に進む
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連と仲直り(?)をした次の日。連とまた、楽しく過ごせる日々が送れるようになって。やっぱりそれが顔に出たのか、茉唯に、美琴に同じ言葉を言われた。
「流花、恋した?」
「流花先輩、恋しちゃったんですか~?」
それらの追及に対して私は、
「そんなことないってば~!!」
怒った口調で、でも顔は笑って反論した。
「よお。」
「あっ。」
廊下で連とすれ違った。昨日のことを思い出して照れてしまった。
「ふふっ。」
なんだか恥ずかしい。しかも今更だが顔がにやけてくる。それが連にバレて。
「おいおい、もしかして俺に惚れちゃったんじゃないの?」
と、軽口を叩かれてしまった。私も負けるもんかと言い返す。
「なによ、そっちから意識し始めたくせに!」
一瞬しーんとなる。すぐに二人とも顔を見合わせて、笑い転げてしまった。
ずっと仲が良いからと過信していたところがあった。天狗になっていたところもあったかもしれない。連のことは私が1番分かってる。でも、そんなこと全然なくて。私を気にしていたことすら気がつかなかった。けど、嬉しかった――。
私は未だに笑い転げている連に突っ込み、さらに笑顔になった。 (おしまい)
なんじゃこりゃ!もう自分でも何を書きたかったのかわかりませんw原型をとどめていませんwwウトウトしながら書いていたのでおかしなところだらけだと思いますが、みなさんの広ーいココロで見逃してあげてくださいw(あれ…これ前書きに書くべきだった…。不親切ですみません。)ここまで読んでいただきありがとうございました!
あ、そういえば。登場人物の流花と連。「ボカロじゃね?」って友達に言われて初めて気が付きました。…関係なかったですね、ハイ。
8/2 ちょこっと修正 誤字見つけた・・・。(恥ずかしいw)