また、さ。ここで。
僕は気付いてもきっと何もできなくて。
君は気付いても僕には何もできない。
近くに居たいのに、遠ざけて、隠して、笑う。
なにがそんなに楽しいの?
嘘の笑顔なんて、すぐに解るよ。
僕はそう言ってやる。
君も僕にそう言うだろう。
なんども、なんども、
その繰り返しに疲れた君はとうとう手を離してしまったね。
僕に猶予も選択も残さずに。
でも、君が決めてやった事なら僕は嬉しい。
君がそう「したい」って、思ってそうしたなら、僕はそれを受け入れるよ。
ありがとう。
沢山の、「楽しい」と「幸せ」と「逃避」を赦してくれて。
僕は、救われた。
君は、どうか解らないけど。
きっと、
また会えると思うんだ。
神様も、運命も信じない質だけど、今回はそれに賭けても良いよね。
けじめはつける。
これから、つける。
お互いに甘えてばかりで
傷を舐めあうだけで、馴れ合っているだけで。
しなきゃならないことを何もできなかった。
もっと、強くなりたいって
ひとりでも大丈夫なように、
今は背を向けよう。
泣かないから、泣かないで。
また、僕らは出会う。
信じても良いよね。
今はまだ、頼りなくて情けなくて今にも消えかけそうな弱々しい炎だけれど。
だって、ぼくたちは運命の人同士なんだから。
誕生日大百科に載っていたもんね。
君が嬉しそうに話したのを僕は忘れていないよ。
だから、大丈夫。
今はちょっと離れるだけだから。
また、会えるから。