At First チュートリアル
俺はいったいどこに来てしまったんだ?
とりあえず、ここが俺の家の中ではないことは確かみたいだ。
しかし、おかしい。俺は、いつものように、単位をとるために、大学のつまらない授業を聞き流しに行こうと思って、家を出たはずなのに、どうしてこんなところに来ているんだ?
足元を見ると武器見たいなおもちゃ?が落ちている。
どうやら俺が、電話でいった武器みたいだ。
ということは、この、杖を使えば、魔法が使えちゃうってこと?
ちょっと興奮気味に、某ドラゴンクエ〇〇でおなじみの火の玉が出てくる呪文を唱えてみる。
「メ〇!!」
しかし、何も起こらなかった。
静けさが、俺を辱める。つらい。
その後も、某最後のファンタジーの呪文や、とあるシスターさんが使ってた魔法なんかを唱えてみる。
しかし、何も起こらない。
もう知るかーって思って杖を投げると、その杖は床に落ちずに途中で消えた。
おお!魔法が使えた!って杖なくなったらだめじゃん!
って思った瞬間に、どこからともなく声が聞こえてきた。
「あなたの武器は、アイテムボックスに移動しました。」
アイテムボックス?何だそれ?
とりあえず、その声に向かって話しかけてみる。
「誰かいるんですか?ここどこなんですかね?俺、早く大学にいきたいんですけど。」
声からの返事はなかった。
しばらくして、また声が聞こえてきた。
「これからチュートリアルを行います。」
チュートリアル?なに言ってんだ?ゲームみたいなもんか?
とりあえず、チュートリアルという言葉とアイテムボックスという言葉で、RPG的なものの中に入ってしまったのか?と妄想好きの俺は推理する。
「まずは、アイテムボックスの使い方です。アイテムボックスから物を出すときは、出したいものをイメージしてください。そうすれば自動的に出てきます。なお、地図、選択した武器、ステータス計量眼鏡が最初からオプションでアイテムボックスに入っています。アイテムをしまう際はそこら辺に軽く投げてください。」
なるほど、だからさっき空中で武器が消えたのか。つまりイメージすれば、、、
俺は杖をイメージする。
おお!予想通り、杖が出てきた。
「次に、武器の使い方です。まずは、あなたが今、アイテムボックスから出した杖です。その杖を使うと魔法が使えます。しかし、最初は、ボム、ドロップ、ホーリーという魔法しか使えません。レベルがあがるともっと多くの魔法が使えるようになります。試しに一回使ってみてください。」
おお!そんな名前の呪文だったのか!
全部、違う呪文だった。
とりあえず、試してみる。
「ドロップ!!」
すると杖からたくさんの水玉が飛び出し、とげのように飛んでいった。
おお!俺、今、魔法が使えた!
人にはできないことができるようになって、少しうれしかった。
「他の武器の使い方ですが、実際に戦闘をする際にアイテムボックスから出していただければ、そのつどご説明しますので、よろしくお願いします。続いて、この世界についての説明です。」
おお、俺の一番きになることだ。
「この世界は、あなたが生きている現実世界とは離れた空間、つまり、空想の世界です。ゲームの中と考えていただいて、かまいません。」
俺の、妄想が好きなことからでた推理が当たっていた。
「あなたには、この世界で、6日間生活してもらいます。ただ生活をするだけではなく、幸せを求めて旅をしてもらいます。旅の仲間は、このチュートリアルが終わったらいく広場で集めてください。」
なるほど、つまり、仲間と一緒に旅をして、6日間の間にゴールへ向かえってことだな。面白そうじゃん。
「そして、忠告ですが、もしも、旅の途中で体力が0になり息絶えてしまった場合、二度と現実世界には戻れません。」
その、忠告で少し不安になった。
現実世界にもどれないだって?
「しかし、きっとあなたは幸せな生活をおくることができます。」
冗談じゃない。俺は、現実世界に戻るんだ!
絶対、死なない、と決心した。
「これで、チュートリアルは終わりです。それではいってらっしゃい。」
その直後、目の前が真っ暗になった。
そして、気がつくと、人がたくさんいる広場に立っていた。