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One way 逃走
はぁ、はぁ
息を切らしながら、出口に着いた
「はぁ、はぁ、やっとつきましたね。」
息を荒げながら、ボヌールがつぶやく
「しかし、一体、あいつは何なんだ?人体実験?遺伝子?もうわけが分からん。」
リオルが顔をしかめながら聞く
「とにかく、この街から出ないと。きっとすぐに衛兵がやってくる。」
飛鳥が街の出口の方を見つめる
「でも、この街からでて、どこに向かうんですか?」
ボヌールが問いかける
「それは、出てから考える!」
飛鳥が出口に向かって駆け出した
オルゼーがつらそうな顔をしている
「大丈夫?」
オルゼーは、軽く首を横に振る
まだ、オルゼーは子供だ
いくら、現実世界じゃないといっても、こんなに運動したら疲れるだろう
「おぶろうか?」
背中を向けると、少し顔を赤らめながら肩につかまってきた
おんぶされるのが、恥ずかしいのだろうか?
「よし、行くぞ。」
飛鳥を、追いかけて街の出口のほうに走る
後ろからは、ダダという、衛兵のものだろうと思われる足音が聞こえてきた
はあ、自分で読み返すと恥ずかしすぎて死んだ