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親友ポジションは心配性

帰り道

春が終わりそうというのに夜の風は冬のように冷たく、街はネオンの光で輝いていた。

嫌だよぉ~。俺の教師生活どうなってんのぉ~。ストーカーの相談やら平穏やら分かるか。

こっちは全て適当という便利な言葉で生きてきた人間だぞ。他人の心配してるような人間じゃないのに…

俺はスマホのメールを見る。

『お兄へ 夕飯のおかずが無いので材料を買ってきて下さい。寄り道はダメだよ。お兄の愛する妹より』

オカンかよ…。俺のオカンは俺の誕生日を忘れる親だぞ…親父もだが…。

それにしてもネオンが眩しい。眩しいのは校長の頭だけで良いのに……こんなこと言ったらクビまっしぐらだからいわないけどね。大人は大変大変。

そんなことを思っているとスーパーに着いていた。

さてと、材料ってなに買えばいいんだよ。…適当に買えばいいか…

俺は適当に野菜や肉、夕飯後のスイーツをカゴに入れる。スイーツ…これは欠かせない。寄り道ではないし、買ってはいけないとは書かれてないから買っちゃおう。

俺がプリンに手を伸ばすと隣から小学生くらいの子供がいた。

どうやら俺が取ったプリンご最後だったらしい。

……こういう時って選択肢は2つだよなぁ…一つはそのまま通り過ぎること。俺的にはなんか嫌だし、最終的にもう一つの選択肢…『譲る』…しかないよなぁ。でも、変な人って思われたら面倒だし………俺もともと変な人だったわ。

俺は隣の子供に持っていたプリン(定価150円)をあげた。はぁぁぁ…鬱になる前に離れよう。

子供がプリンを受けとるのを確認すると前から「ちよー」という声が聞こえた。多分親だろう。そう思い背を向けると

「あれ?孤識先生?」

…こいつは………誰だっけ…見たことあるぞ…えーとえーと、そうだ!

「柴崎!」

「柴野です」

ほぼ正解じゃん。普段の俺なら一文字も合ってないのに二文字も合ってた。さすが俺。

柴野は息を切らしながら

「先生もスーパーとか来るんですね」

意外そうに柴野は言う。

それ、俺だからいいけど他の人からしたら悪い意味に捉えられるからやめた方がいいぞ。例えば…

「なにこいつ。もしかして俺がいつもコンビニで食事を済ましていると思ってる?」とかな

まぁこいつは善意100%の人間だからそう言いたいんじゃないと思うけど…

俺がしばらく柴野の顔を見ていると

「ごうちゃん。おじさんがプリンくれたの」

まって、その言い方だと…

柴野が引いた目で見てきた

違うぞ、語弊がある。そんな目で俺を見ないでくれ…泣くぞ。

「違うぞ。俺は最後のプリンを取ったが大人として譲っただけだ」

ちゃんと俺に掛かっている誤解を解くように一から説明した。それを聞いた柴野はホッとした様子で

「なんだ、良かった。スイーツコーナーにいたのか」

分かる、分かるよぉ。急に家族が迷子とか驚くよな。俺もイオちゃんが急にいなくなったらその場で倒れてる。

しみじみと心のなかで共感していると

「先生、すいませんでした。教師を疑うなんて…」

別に疑うのは悪くない。実際他人からいきなり声をかけられたら警戒するのは当然…俺もそうだし、人間としては100点満点の行動だと思う。

俺はなにも気にしていない風に言う。

「別に…大丈夫だ」

俺はそのまま去ろうとすると、柴野がまだ何かありそうな顔で見てきた。

「先生…まだ時間ありますか?」

なにこの嫌な感じ…今日は俺のカンは当たりやすいぞ。

今の俺のステータスが一番高いなら運45、不幸150だ。超嫌だ…だけど断ると明日出待ちされそうだしなぁ…話だけ聞くか…もう一度言う。話だけ聞くか!。

大事だからね、二回言いました。

俺はスーパーで会計を終わらせ、柴野についていった。


スーパーを出ると外はだいぶ冷えきっており、おこたに入ってぬくぬくしたいと思えるぐらい寒かった。

柴野は妹の手を繋ぎながら俺の前を歩いていた。

そして、柴野が振り返らずに言う

「先生って…五条のこと…どう思っています?」

なんだよ藪から棒に。女子が好きな人を聞くときな用いられる言葉で2位みたいなこと言いやがって。

どうって…そりぁ…

「クソイケメンの腹が立つ野郎」

これが俺の中での五条の評価だ。

他の人はどう思っているか知らないがこれが俺の五条に対する思いだ。

「クソイケメンって…誉めてるのか貶しているのか分からないですね」

誉めてる1割貶し11割だぞ。

俺からしたらもうクソイケメンには会いたくもないし、五条でお腹いっぱいだ。帰りてぇ~モモノを吸いてぇ。

「五条の好きな人って知ってます?」

「…超どうでもいいな…用件がそれだけなら帰る」

「…そうですね今はどうでもいいですね」

それだけ聞くと俺はレジ袋を持って柴野に背を向ける。

「…今は」

聞こえてんだよ。いやわざと聞こえるように言ったのか…

柴野の言葉が何か引っかかるも俺は気にしないように家に帰った。

…ちなみに家に帰るとイオちゃんがすごく表情で玄関で待っていた。怖い。

親友系のキャラの立ち位置が想像しづらいことを最近理解しました。

ヘブバンに最近ハマりました。

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