表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/11

クソイケメンとガチ逃亡

先のモブ三人衆のこともあり、神埼は部室に来ても少し震えていた。

そりゃあそうだよな。自分はただ生きているだけなのに、否定され、嫉妬され、攻撃される。

俺もあったなぁ~懐かしい。そう言うときは『知るか、バーカ』とか言っとけばどうにかなる。

でも、神埼はそうはいかない。

親の面子もあるが、あの時、彼女が何も言わなかった理由ーー

それは攻撃のための材料を増やしたくないからだろう。

もし、あの時彼女が言い返したら勝てはいただろう。しかし、あのモブ三人衆はそれを脚色し、周りに言いふらすだろう。俺と同等の頭を持っているようで

……彼女のストーカー相談も大切だが、学校のイジメ問題もどうにかしなきゃいけない。……これは俺の自己満足だが…

「神埼…怖い思いをして辛いだろうが……聞きたいことがある」

そう言うと神埼は震えるのを抑えて俺の顔を見ながら

「……なんでしょう?」

いつも通り変わらない口調で答える。

「2-4の五条翔(ごじょうかける)って知ってるか?」

「…えぇ……保育園からの幼なじみですので…それが何か?」

「いや…松原先生に委員会のことを聞いたら出てきてな。担当クラスではないから知っておきたいしな」

まぁ本当は少し疑っているから聞いただけなんだが…そんなこと言えないしな。

俺は神埼に疑われないように素っ気なく聞いた。

「彼の親が私の親と仲が良くて親交がありますが…学校ではあまり話さないようにしていて……」

…話さない理由はなんとなく分かる。

やっぱり神埼は優しいよな。

「そうか…ありがとう」

「いえ…」

……いつもとは違う気まずい空気が流れる。俺も神埼も話そうという気はないだろう。だが、このまま一人で帰すわけにもいかないし……はぁ、感情って面倒。

「…とりあえず、今日も送って行くよ」

「……はい」

俺達は残りの放課後を部室で過ごしたが、重苦しい空気の中、何も喋れなかった。


部活終了の予鈴が鳴り、俺は神埼を送るために鞄を持ちに行こうと職員室へ向かう途中、2-4の教室に例の五条翔の他に委員会グループが居るのを見つけた。

松原先生の出席簿から見た写真よりもイケメンカリスマオーラがすごい見える。俺ちゃんもほーしーい(棒)

しばらく見た後、廊下を歩くと後ろから

「孤識…先生ですね?」

「ひゅっ…いきなり後ろから声をかけるんじゃないよ。心臓キュッとするじゃん。初恋かよ。」

俺のジョークに五条は苦笑しながら続ける。

「良かった。名前が合っていて。廊下から気配がしたもので…」

気配って…完全に忍者じゃん。伊賀の者かよ…

「そんなことは置いておいて…実は前から話して見たかったんですよ。意外に警戒心が高いようで」

「それどこ情報?」

「神埼さんです」

…あの神埼が?俺がこういうタイプ嫌いだと知っててかよ

「じゃ、俺用事あるんで」

スタスタと五条から離れる。あいつは苦手だ。俺まで女子の紹介してコールが止まらなくなるんだから……俺親しい女子菓飾(かざり)ちゃんぐらいしかいねぇわ。

そんなことを考えながら鞄をとり、校門へ向かった。

やはり俺は人間が嫌いだ。


校門付近に居ると、神埼がこちらに向かって来た。

「んじゃ、行きますか」

「……コクン」

神埼は返事の代わりに頷いた。余裕がないのだろう。分かっちゃいたけど…

「今日はちょっち違う道を通ろうか」

「………はい」

もし、ストーカーが帰宅中に居るとしたら何か変化をつけなければいけない。日常が知られると脅迫材料にもなるからね。俺ちゃん賢い、誰か誉めてもいいのよ?

いつもの脳内ひとりトークをしながら歩いていると、少し違和感があった。

俺は神埼の手を握って

「神埼、少し我慢してくれ」

「?先生何を…」

神埼の言葉を聞かずに走り出す。なるべく人が多く、紛れやすい所に。

ストーカー対処入門編に書いてあった。たまたま読んどいてよかった~。人生何があるかマジで分かんない。

無我夢中で走っていると神埼のマンションに着いた。

久しぶりに走ったからか動悸が激しかった。歳はとりたく無いもんだ。

チラッと神埼のほうを見ると顔を赤くしてハァハァ息を切らした神埼がいた。

「……///」

「大丈夫か?神埼」

「はい……ですが」

神埼はモジモジして言う。

「その……手が……」

「手?…あっ」

そうだった。あの時握ってそのままだった。

「…悪ぃ」

パッと手を離す

なんだこれ?ラブコメかよ…俺ちゃんに春が来たの?革命が起こったの?

はぁ、まーた脳内トークしちゃったよ。脳内トークするときは周りに注意しよう。お兄さんとの約束だぞ!

……やっぱキモいなぁ~。自分でも思ってしまう。これぞ俺クオリティ。

「先生……」

「ん?」

「その…ありがとうございました」

「……」

その照れ顔で俺を見ないでくれ…俺のトキメキメーターが爆発する。


神埼を送った後帰宅してモモノをもふって居ると、我が家の可愛い天使イオちゃんがトテトテと音が鳴りそうな歩幅で聞いてきた。

「お兄。」

「おう、なんだ、愛しのmysister」

ネイティブ風に言うと

「神埼さんとずいぶん仲が良いんだね。」

オウ……俺の妹はどこから情報仕入れているんだか

とりあえず頭を撫でよう

舐めるなよ俺の撫でテクニック。幼い時からイオちゃんの弱点なんて知ってるんだよ!

俺がイオちゃんの頭に手を置き、撫でると

「あう…///お兄///」

よし、うやむやに出来たな。

そして俺はイオちゃんの頭を納得いくまで超撫でた。

ストーカー対処って詳しく知らないですが思いつくと結構分かりそうな気がします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ