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第一章 2話 『俺が地下牢に入れられるなんて』

**********


真っ白な石畳が敷かれた広い空間、複雑な紋様が彫刻された真っ白な石柱、緩に段々になったステージの中央に有る、玉座の様な椅子までもが全て白を基調にした空間に、ヤスシは一瞬目を見開き考える。


(ここがクロノスが言ってた張本人?張本神?が居るって場所なのかな?誰も居ないみたいだけど…)


ヤスシが状況を整理していると、


ドタ、ドタ、ドタ、ドタっ


と、複数の人間の走る音が、背後に有る観音開きの閉まっているドア、その向こうから聞こえて来た。

その足音が、ドアの向こう側直前にまで差し掛かった時。


ドッゴーン!!


いきなりドアが吹き飛ばされたかと思うと、そのドアが有ったで有ろう四角い穴から一人の女性が飛び込んで来た。


(人?いやっ、ダークエルフ?)


ヤスシが一瞬の間合いに目に見たその女性は、髪は後ろで結ばれ、そこから流れる様に腰まで伸びているで有ろう銀髪は神殿内の神聖な光に照らされキラキラと輝き、褐色の肌は現実世界では黒ギャルと呼ばれる人たちの様だ。

そこまでなら、黒ギャルのおねーちゃんと思っただろう。

しかしその顔の横には、人間にしては長すぎるピンっとした長い耳が付いている。


ダークエルフの女性は、一瞬で10メートルは有る距離をひと蹴りしたかと思うと。

たった一歩で、その一蹴りでヤスシとの間合いを詰めてこう言った。


「侵入者み~つけたっ!」


バッキィッッ


ヤスシが接近されたのに気付いた時には、ダークエルフが手に持っていた身長よりも少し長い細身の真っ直ぐな棒で、左側頭部を強打された時だった。


脳震盪を起こし意識が混濁して行くなか、周りの会話が少しだけ聞こえてくる。


「よ~し、とりあえず地下牢に入れとけばイイっしょ♪」

「あんた何考えてんだよ!ドア吹き飛ばして!ハツ様にどうやって説明するんだよっ!」

「ユイちゃんやっちゃったネ(笑)また怒られるネ(笑)ハツ様カンカンになるネ(笑)」

「まあまあ、みんな落ち着こう。やっちゃったものは仕方ない。いつもの事だし、、ユイも地下牢に連行して、後の事はハツ様に報告するって事で。」


そんな会話を聞きながら、ヤスシは真っ白に意識を落としそこで気絶した。

神殿内に響く四人の少女達の話し声を聞きながら。


**********


ガシャン!ガシャン!


「出しなさいよ~私が何したって言うの~賊を捕まえただ~け~で~しょ~」


ダークエルフの、見た目は16~18歳くらいの少女は、鉄格子を力一杯揺らしながら目の前に立っている人物に泣き付きながら大声を出す。

鉄格子の外側に居るのも少女の様だが、身長が140センチ程しか無いにも関わらず、目の前に立っているダークエルフに比べると豊かな双丘を持っている。

否!ダークエルフの方が平均よりも圧倒的に小さいのだ。


「ユイ、いつも言ってるよね?一人で先に突っ走らない様にって。」


「ごめ~ん、わかったから~、早く出して♪」


「さっきも言ったと思うけど、ハツ様に報告して指示を仰ぐまで出せません。」


「そんな~」


「食事とかも運んで来るから。お風呂は今日は我慢しなさい。」


「ム~~、わかったわよ~。ご飯まで寝てるから後で起こしてよ~♪」


食事と言う言葉に気を良くしたダークエルフもといユイは、牢屋内のベッドにギシリと腰掛けパタンと両手を開いて後ろに寝転がった。

そこは地下牢と呼ぶには綺麗な白を基調とした作りをしており、床や壁に至っては神殿と同じ素材で出来ている。ベッドやトイレの配置と檻が有る以外は、綺麗で清潔で明るい場所だった。


「ね~、セイル~?あいつ一体何者だったの~?」


ユイがセイルと呼んだロリ巨乳に、今起こっている最大の疑問をぶつけて見る。

セイルは、人差し指を考え事をする時のいつもの癖で頬に宛ながら。


「私にも分からないわ。ただ、憶測で発言も出来ないからハツ様に報告をして指示を仰ぐまでは何とも言えない事は確かよ。」


と、いつもの様に冷静に返し。


「兎に角、食事の時間になったら運んで来るから。おとなしくしてなさいよ。」


と言うと、ユイは天井をボーっと眺めながら。


「ハ~イ♪」


と言う返事を返した。

その言葉を受け取ったセイルは、一瞬だけ鋭い視線で通路の奥に有る。灯りを消した牢を睨み、踵を返して通路の出口に歩きだした。


(外部から侵入された形跡は無かった。明らかに神殿内に急に現れた。見た目は只のヒューマンの若い男。)


先ほどユイに見せた優しい言葉とは別人のように、思考内で冷徹に考えを巡らすセイル。

ユイには憶測するなと発言したが、セイルの中では最悪の状況、その場合の対処法を頭の中で構築する。

セイルはコツコツと歩き人差し指を頬に宛ながら呟いた。


「私が皆を守る。」


通路の奥で拘束されているヤスシと、スースー寝息を立てて寝ているユイには聞こえなかったが、小さなヒトガタの光は、セイルの呟きを聞いて困ったように頭をポリポリ掻いた。

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