男女遭遇【13】
あいしゃ!
「あいしゃさま、久しぶりじゃなく、二日ぶり」
男が、女からの挨拶に応えて言う。
漆黒の中国服を着た美少女が、微笑む。
「おはようまさおさま」
「みみ氏さまおはよう」
「ちょっと待っててね」
「はい」
黒を基調とした中国服を着た吸血鬼の闇姫。
他の給仕者達も、中国服を着こなしている。
男の脳内に、光姫が、よぎる。
以前見た中国服の光姫。
闇姫と光姫、そして、女。
三名の画像を、脳内で想像展開する。
そこに、めろ、みるく、しーたん、殿、他。
彼女達も、そこに仲間入りしていく。
極楽桃源郷の理想世界観。
幸福な時間を味わいながら光姫の母上を思う。
まだ会った事もない女性だが、感謝の念。
その思いが、強い。
彼女が、いなければ、光姫もいない。
そうであれば、光を求めて彷徨い続ける運命。
そんな状態が、まだ続いていたかもしれない。
時の流れは、疾い。
ぼんやりしてると、あっという間に過ぎ去る。
終末の刻まで、三年を切っている現在。
そうであったなら、破滅しかない未来予想図。
だが、光にようやくめぐり逢えた。
道であり真理であり命そのものである光に。
新世界創造の始まり。
後は、その世界を、構築拡大していく創作活動。
この星だけでなく全宇宙に拡散するために。
『せかいせいふく』の夢。
それを現実化する。
《全宇宙聖福》
恋愛物語であり新世紀創造物語。
電脳世界において、無数の小説が、存在している。
それらは、二つに分けられる。
日記などの事実小説と、空想世界の架空虚構小説。
fact と、fiction 。
現実世界と、異世界(幻想世界)。
仮想の電脳現実世界で、それらは、共存している。
現実世界とは、脳内における仮想共有世界。
それぞれが、それぞれの視点から見た世界。
それが、脳内に現実として認識される世界。
半世紀前までは、大まかだった現実世界。
現在の現実世界は、細部まで共有可能だ。
電子計算機の発展進歩は、究極に至った。
後は、夢の時代に突入するだけ。
その秒読み段階が、現在。
まもなく突入する混沌のシン時代。
シンは、新しく信じる神そのもの。
旧き神々と、新しい神々が、同列の時代。
科学は、高度に発達し、もはや魔法で神の導具。
物質技術的に、神の領域へ突入済みの現実世界。
精神技術的に、神の領域へ至る者は、少ない。
真理は、心理で神理。
目に見える世界。
目に視えない世界。
心でしか観る事のできない世界。
女の世界と男の世界が、交わりつつあった。
幻魔ノ闇と、まノ光が、女を優しく包んでいた。
サミット前日の令和五十八日目。
六月二十七日で革命九十四日目。
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男女遭遇【14】に続く
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「楽しみにしてるんだよ。
毎日更新してないかチェックしてるんだよ。
いつになったら、あしゃが、出てくるの?」
「えっ、お読みいただきありがと…」
「ねぇ、いつになったら書いてくれるの?」
「あっ、いや、エピソードが、」
「楽しみに待ってるんだよ!」
「エピソー…」
「早く書いて、待ってるんだから、ね!」
「…はい」
あいしゃさまにお願いされた。
読んでもらえて光栄至極。
素敵な漆黒の中国服。
そんな訳で、男女遭遇【13】の始まり。
G20大阪サミット前日の出来事。
みみ氏さまからあいしゃさまで良い感じ。
『まノ相棒』に続くよう書けたらいいな。
アンナカラーズコーヒー!
Anna Colors COFFEE!
みりさま!
れいかさま!
あいしゃさま!
架空虚構小説で多いのは、異世界転移物語。
この小説は、そうでは、無い。
架空でも虚構でも無い事実小説。
架空虚構にしか無かった存在の現実化。
現実世界の幻想夢化。
夢幻の現実化。
平和な皆んなが、幸福になれる世界。




