男女遭遇【8】
みみ氏!
永遠の三百三十四歳であるヤミゾクセイ姫。
吸血鬼は、偶像給仕者として働いていた。
御殿会議城。
人間社会にひっそりと紛れ込むジンガイ。
目的は、生存戦略。
つまり、生きる為。
勤労は、日本国民の義務。
法律で定められている。
金銭が、あれば、楽にお酒も飲める。
労働した後のお酒は、格別に美味い。
労働してる最中のお酒も格別美味い。
蛇は、お酒に目がない。
古来、八岐大蛇も、酒好きであった。
蛇とは、そういうものだ。
蛇は、悪魔であり、女を表す。
人間社会に溶け込む闇の姫。
生きる歓びを飲みほす闇の姫。
その心には、病みを抱えていた。
人間という不完全生物に対する不信感。
微弱集合体の人外にとって恐怖対象。
疎外迫害を好む人間に対する嫌悪感。
だから、強さを求め望み願う彼女。
人間の歴史は、戦いや争いの歴史。
暴力と排他で、他者を痛めて喰らうのが、常。
死にたくない。
人間に抹殺されたくない。
いじめられるのも気に入らない。
まだ、やりたい事は、ある。
その為には、強さが、必要。
生き延びる為の強さ。
零で良い。
ただ平穏に生き延びたいだけ。
せっかく肉体を得たのだから、味わいたい。
生きる喜びを、かみしめたい。
それを邪魔されない為の強さが、欲しい。
もしくは、人間社会そのものを理想社会に!
闇姫にとって心地いい理想的極楽社会。
もちろん、そんな事は、夢物語。
現実と理想は、違う。
狡猾な蛇の頭脳で悪魔的に計算する闇吸血姫。
現状には、不満もあるが、満足もしていた。
夢は、夢であり儚い願望。
結婚も儚い夢だ。
相手が、人間なら破滅未来しか予想出来ない。
身の危険を感じるだけ。
結婚とは、つまり、共同作業。
お互いが、協力して何か作業する事の約束。
例えば、幸せな家庭を築いていく事。
幸せとは、何か、を、定義する必要が、ある。
何のために、という目的意義も、必要だ。
それらを共有できなくては、始まらない。
婚約とは、婚姻の約束。
婚姻とは、契約を結ぶ事であり、『契り』。
彼女の夢を叶える事は、人間には、不可能。
人間には、その夢を理解する事すら難しい。
だから、諦めるしか無い。
龍の力を手にする方法について考察しながら。
諦める。
人間を駆逐する。
そんな夢は、封印して生きる。
人間に知られたら迫害され抹殺されるから。
人間とは、排他性の生き物。
歴史を見れば分かる通り。
魔女は、古来より、人間に消されてきた。
3月16日。
女は、男に初めて遭った。
乾杯をして記念写真の撮影。
人類が、滅びゆく記念。
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男女遭遇【9】に続く
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あとがき
エムケイタクシードライバーを十年以上した。
最初に教えられるのは、『事故をするな』。
事故をすれば職を失う。
重大事故なら一度で。
軽微な事故でも、一年以内に二度やればアウト。
審議会にかけられて、ほぼ退職の方向に。
十年十ヶ月で、無事に円満退社できホッとした。
安全第一。
それが、全てだ。
お客様は、神様。
運転している自分も神様になる事を要求される。
百パーセントの安全確認を求められる。
死神としての意識が、必要になる。
死神とは、死を司る存在。
生命を司る存在が、死神。
死の危険を回避する術を持つ存在。
破壊神や殺戮神とは、別個の存在。
人間は、安全確認をしない。
大丈夫だろう、いけるだろう、が、人間。
その結果、事故を引き起こす。
さらには、責任転嫁までしてのける。
運転免許を交付している公安委員会。
彼らは、責任を感じているだろうか?
『命の大切さ』を、知らないのが、人間。
そんな人間に、免許をなぜ交付するのか?
交付や更新にカネが、絡むから。
カネは、命よりも大事、なのが、人間。
そんな人間には、刃物も車も凶器そのもの。
社会に嫌気が、させば、人間は、何をするか?
想像する事すらしないのが、人間。
もう終わってる人間社会。
人間哺乳類世紀末。
次の神龍世紀に期待しましょう!
あみるアイドルサーヴァントに、言ってみる。
「滅びゆく人類に向け愛を込めて一言」
少し考えて、彼女が、言う。
「達者でな!!」




