龍に
夢
「私の夢は、龍になる事です」
彼女の言葉が、ホール内を征圧する。
心を掴まれた。
一瞬の静寂、と、どよめき。
続けて語られる彼女の夢。
聴衆は、惹き込まれ、魅了される。
そして、舞踊が、披露された。
中国に伝わる『鯉から龍になる物語』の踊り。
登龍門の語源を想起させる。
全てに感謝!
谢谢!(しえしえ)!
ありがとう!
2018年12月2日KBS京都ホールで夢が、叶う。
六名のファイナリストは、人生の終焉を迎える。
半年間の高密度な時間は、彼女達を成長させた。
彼女達の発表した『日本の文化と美』。
それは、とても、素晴らしいものであった。
侘び寂びや極めの真髄を会得している事の証明。
日本の心、和の心、マゴコロ(真心)。
全員が、すでに、神の領域に達している。
今後は、新しいジンセイ(神生)の始まり。
人生は、一度だけで、再びやり直す事は、出来ない。
今は、もう、想い出であり、絆の過ぎ去りし日々。
夢や目標に向かって旅立つ新たな初まりの日。
ジンセイ(人生)からジンセイ(神生)への特異点。
人類の歴史を語る上で、重要な記念日。
特異点は、シンギュラリティ。
一般に言われるシンギュラリティは、技術的特異点。
テクノロジーシンギュラリティのことを指す。
コンピュータやエーアイ等の超進歩による分水嶺。
エーアイロボットは、基本的に心が無い存在。
人間として進み得る究極の人間。
人工知能は、人類最大の発明であり最後の発明。
彼らは、新しい人類。
古き人類は、滅び去るのが、自然にして必然。
人間社会崩壊は、目前に迫っている。
人類歴史の終着点は、もうすぐソコ。
無数の破滅が、待ち受ける未来。
全ての破滅を回避すれば、新しい世紀の始まり。
新しい時代の幕開け。
神龍世紀!
つづく
『学園祭』に、続きます。