第1話 突入!
結局プロローグ2と同じくらい。
時間空いちゃってすみません!
目が覚めてきた。
どうやらここは小高い丘の上のようで、下には街があるのも見える。
横をみると家があった。神王が気を利かせてくれたのだろうか。
隣には竜馬もいたが・・・、なぜか一の方を向いて固まっている。
「おいおいどうした竜馬・・・ってあれ!?声が女!?」
「そ、そりゃ驚くだろ、親友がいきなり女になっちまったら」
「えっ!?嘘・・・て本当だ!女だ!俺女になってる!何でだよ!」
転生したと思ったら一はいきなり女になってしまって、訳が分からない。
感覚も違うし、一体どういうことなのだろう。
『いやあすまん、またまた手違いが起きてしまってのう』
「またかよ!」
原因はまたまた神王だった。
『まあ大丈夫だろう。この手違いは別に一君が女に変わっただけじゃし、それ以外に失敗とか事故は起きとらん。ちゃんと家とかも用意しといたし、安心せい!』
「いや俺にとっては女になったってことが大問題なんだけど…」
『まあまあ、生きてく分にはなんも問題ない。なんじゃ、女になったくらい。男も女も変わらんじゃろ』
「いやさすがに違…まあいいか」
どうせ押し切られそうだったので認めることにした。
『なんか聞きたいこととかあったら遠慮なくワシに聞いてくれー!じゃな!』
「お、おう」
そうして神王からの声が聞こえなくなった。頭に声が直接響いてきたが、多分念話かなんかだろう。
「うーん、色々問題はありまくりだけど、とりあえずあの家に行ってみるか」
「そ、そうだな」
***
神王が用意してくれた家はそこそこ大きな家で、一と竜馬の2人で住むには大きすぎるくらいだった。
だが設備はバッチリ揃っていて、居間、キッチン、トイレ、お風呂、個室等々たくさんの部屋があった。
すごかったのはお風呂の広さがよくある大浴場より少し狭いくらいだったことで、泳ぐこともできたのには驚いた。
それに個室も多く、10個もの個室なんて一と竜馬だけではほとんど使わない。
ただそこは広い分には何も文句はないので、この家に2人はすっかり満足していた。
「今は昼過ぎか。よし、時間もあるし、この家も充分見て回ったことだし、丘の下にある街に行ってみようぜ?」
「そうだな。そうするか」
そうして2人は、丘の下にある街へと繰り出した。
***
丘の家から歩いて10分ほどで着いた。
この街は「スタット」という街のようだ。規模はそれなりに大きく、商店などが立ち並び、たくさんの人で賑わっている。それは商店街のようだ。
「結構な賑わいだね」
「そうだな。ていうか、一は女になったんだから、そういう口調にしといた方がいいんじゃないか?変なふうに見られなくて済むし」
「そうだね。じゃあこうしておこう」
「一は自分が女になってもあんま動揺しないんだな」
「いや、始めは動揺した。したけど、まあ仕方ないって受け止めた!」
一は実に器がでかい人間である。
「そうだ。こういう異世界って、だいたい街にはギルドがあるんじゃないの?冒険者とかそういうの」
「冒険者か。見てみたいな。よし、ギルドを探すか!」
「おー!」
それから30分後。
別にどうでもいい時にはいやでも目に入ってきたりするのに探しているときには中々見つからないもので、2人はそれらしき建物を見つけられずにいた。
「仕方ない。道端の人にきいてみる?」
「うーん、それも致し方なしか・・・って、うん?あれか?」
「えっ・・・あ、もしかしたらあれかも!」
街は結構広いので一回りするのにも結構時間がかかる。
ギルドはその一角にあり、そこはまだ2人が言っていない場所だった。
その建物についてみると、想像よりも大きかったが、そこにある看板は確かにギルドとかかれてある。
ここで間違いないようだ。
「よし。入ってみよう」
そうしてドアを開ける。
中は意外と広い。右には掲示板のようなものがあり、正面には受付、左には酒場みたいな、店のようなところがあった。
「こんにちは、今日はどのようなご用件でしょうか?」
一達が受付に向かうと、受付にいた女性が声をかけてきた。
「この街のことについて教えて欲しいのと、あと冒険者?みたいなのになりたいんですが」
この世界は剣と魔法の世界っていうくらいだし、多分これであっているはずだ。
「はい。冒険者ですね。では百ランス支払いの上、こちらにある冒険者カードに魔力を込めてください。自動であなたの能力を読みとり、冒険者カードに記録されます」
「なるほど、分かり・・・え?百ランス?」
「ええ、そうですよ」
「・・・・・」
「ちょ、懇願の目でこっちをみるなよ、期待しなくても、俺だって百円玉数枚くらいしかポケットの中には入れてねえからなあ」
そういいつつ竜馬はポケットの中に手を入れ、その中にある硬貨を取り出す。
それは・・・。
「ほら、百円玉・・・じゃなかった!」
「いやあるんかい!あ、でも丁度いいじゃん!」
なんと百ランス硬貨だったのだ。
神王がそこらへんも、配慮してこちらの世界で使える硬貨に変えてくれていたようだ。
元が百円玉硬貨だったから、たぶん『一円=一ランス』という関係だろう。
「はい、百ランスです」
「はい、確かに受け取りました。では、どうぞ」
「分かりました」
この街のことについては後で教えてくれるのだろう。まずは一から言われた通りにやってみた。
すると冒険者カードが少し光り、何かが書き込まれていくのが見えた。
少し経つと光は収まった。
「おお・・・」
「凄いな」
「初めての方はだいたいそのような反応をなされますよ。あ、出来たようですね。見せていただいてもよろしいですか?」
「ああ、まあ・・・」
一がそういうと、受付の女性はそのカードを手に取り、中を見る。
「まあ別に能力なんて大したことないと思うんだけど」
「どうだろうな・・・」
2人はそう思っているが、次の瞬間、その考えは吹き飛んだ。
「うええええ!!なんですかこれは!?」
「「は?」」
一:俺渾身のツッコミ炸裂! 竜馬:確かにそうだなw
千田賀谷:それはいいんだけど…、この物語って、大きく動くのが第4章の終わりから第5章にかけてだから、テンプレとかいわれてもしょうがないんだよね。
一:どういうことだ?ていうか、本編では大したことないっていってるが、俺達のスペック高すぎるのはどういうことなんだ? 千田賀谷:そう、そこ絡んでくるんだよ。君達には、ある秘密があるんだ。
一・竜馬:秘密? 千田賀谷:うん。一が女になったのは即座に吹っ飛んじゃうくらいのレベルのね。