たいかいっ!
・時刻:ポショポチョ氏の七回目の死亡から一日前(訂正)
・場所:サルでも入学できる魔術高等学園・蘇生の教会
シャッオッッッラァッ!!
「シャッオッッッ!!」
ワフゥと俺は素早く棺桶の蓋を蹴り開けて外に飛び出た。
勿論、今は授業中だ。だが、ミュカバ先生は俺達を殺害していたので此処には居ない。ならば、誰が授業を受け持っているのか。その答えは教卓を見れば一目瞭然だった。
「ポショポチョ、ワフゥ」
俺は授業をサボったことを死ぬほど後悔した。過去に戻れるならやり直したいと本気で思うほどに。
ふわりふわりと揺れ動く悪魔の尻尾に、ほんのりと風を靡かせる悪魔の翼。そう、教卓に立っていたのはシスターだ。黒板らしきモノには道徳教育と書かれており、シスターは小学生低学年向けの本を持っている。
「シスターっ!!」
「シスターっ!!」
俺とワフゥはきゃっきゃっと喜びながらシスターの元へ駈け寄る。ワフゥにとってもシスターは母。俺を除く“最悪の転移者達”は、皆がシスターに保護され無償の愛を与えて貰った経験がある。
「……死んだのですね」
「はいっ!!」
「うんっ!!」
シスターの翼がしゅんと項垂れる。
シスターはサキュバスの淫魔だ。
これは変えようのない事実であり、変わらない真実である。では、シスターは亜人であるかと言う問いに関してはどうなのか。
答えは分からない、だ。
シスターはスキル持ちでありながら、レベルの概念を持つ。転移者しか持ち得ないモノを保持しながらも、容姿は転移者ではない。ならば、シスターは転移者の血を引く亜人であるか。実を言うとこれも違う。亜人の中には転移者の子孫が雑じり、見分けが付かない奴が多くいるが、シスターはそれを自ら否定していた。転移者の奴等にはシスターの正体を探ろうとする愚か者がいたが、ポショポチョくんの手により其奴等は闇に葬られた。まぁ、俺以外にもワフゥやコイノボリやフジサンといった奴等にも闇に葬られているだろう。
俺を除いた“最悪の転移者達”は、皆がシスターの子供だ。
確かに、シスターに出会う前の俺は自他共に認める子悪党な屑だった。おっといけねぇ。シスターの息子なので小悪魔か。
シスターによって孤独から救われ、シスターに愛された俺は変わったのだ。いわば、ダークサイドポショポチョくんからホーリーサイドポショポチョくんってな変わり具合よ。コーホーしてたのが、レースの頃に戻った感じ。つまり、光サイドの転移者ってこと。悪は許さず、善を愛する転移者が俺だ。シスターに害をなす奴等は許さない。
「ポショポチョ。私の言いたいことが分かりますか」
「はいっ!!」
「授業はサボってはいけない。貴方は昔から善悪の区別が付いていながら、己の成すことは須く善だと思い込む悪い癖があります。ポショポチョ、悪巧みはしてはならない。お金儲けもしない。学生らしく清く正しく、そして緩やかに生きていく。これが貴方にとって大切なことなのです」
「はいっ!!」
「良い返事です。貴方は聡い子です、きっと私の言っている意味が分かるときが来るでしょう」
ミュカバ先生に殺された俺とワフゥに待っていたのはシスターの愛の言葉だった。シスターは俺達の母。シスターが言うことは全て正しい。授業はサボってはいけない。悪巧みはしない。お金儲けもしない。学生らしく清く正しく、そして緩やかに生きていく。しかと胸に刻まれる言葉だった。俺は正にそうやって生きている。なんて事だ。シスターはこんなにも俺を理解しているなんて。ポショポチョくんは幸せな息子です。
「ワフゥ、貴女はポショポチョが好きなのですね」
「うんっ!!」
「ですが、お小遣いと称してポショポチョを甘やかすのはいけません。ポショポチョは立派な男の子です。お金は自分で適度に稼ぎ、生きていけます」
「うんっ!!」
「ポショポチョがやることには悪いことと良いことがあります。悪いことをしようとするポショポチョを貴女はどうしますか?」
「手伝いますっ!!」
「手伝わない。ワフゥ、手伝わないのです」
「えっ……」
俺はワフゥが大好きだ。此処まで俺の性癖ドストライクな女の子はいないし、性格も良い。金で直ぐに裏切る上、他人の死に慣用的な部分を抜けば、他にはいない良い女の子なのだ。だから、ワフゥがやりたいことがあるなら、俺は喜んで手伝う。だが、ホーリーサイドなポショポチョくんは、ワフゥが悪いことをしようとしたら、殺してでも止める。シスターの言いたいことは、つまり、悪いことをしようとする友を良い方に導けと言うことだ。ポショポチョくんは分かってる。
「ポショポチョが好きならば、悪いことをしようとしたポショポチョを止めるのです」
「お、お金儲けは悪いこと……?」
「………いえ、そう言う聞かれ方をすると決してお金儲けは悪いことではありません。経済とは稼ぐ者が浪費し、巡り巡って己へと帰る。このサイクルは止めてはならぬモノで、お金を稼ぐことを辞めてしまっては破綻に繋がります」
「じゃ、じゃあっ!!」
「しかし、これは合法でなければなりません。私は貴女に経済学の随を教えましたが、これは決して己の利益を得るためだけの学術ではありません」
「……?」
ワフゥはシスターの言っている意味がまるで理解出来ていなかった。多分、此奴の善悪に関する感覚は死んでるのだろう。
「……ワフゥ」
「うんっ!!」
「頑張りましょう」
「うんっ!!」
ワフゥは返事だけは良かった。
シスターの尻尾はぐでーんと項垂れている。きっと、ワフゥの物分かりの悪さに呆れているのだろう。何故かは分からないが、ワフゥやフジサンはシスターの前だと幼児退行する癖がある。シスターのバブミが深すぎるのだ。もはや一端の女ですらバブってやがる。
「さぁ、道徳の授業です。ポショポチョ、ワフゥ。席に着きなさい」
「はいっ!!」
「うんっ!!」
俺とワフゥはきゃっきゃっと喜びながら己の席へと駆け戻る。其所には、教科書で顔を隠しながら、気まずさと少しの寂しさを顔の表情に表して、此方をチラチラと見る今朝方ぶりのオニニ氏が居た。
よう、オニニ氏。
「…………怒っとるじゃろ?」
は?
「分かってる………おんしは、怒っとるんじゃ……わっちが殺した奴は、みんな……わっちから離れてく……誰も話し掛けてくれん……」
そうね。逆に聞きたいんだけど、自分を殺した殺人犯に対して、好意的に近付く奴いる? 居ないと想う。よしんば近付いてくる奴がいたら九割は復讐が目的だから気を付けた方が良いと想う。
「……おんしは、復讐か……? ……わっちが、嫌い……なんじゃろ……わっちが、おんしを殺したから……」
別に。
俺のラノベ主人公っぽい言葉にオニニ氏は目を見張りながら驚いた。その驚きに戸惑っている隙を逃さず、俺は更に言葉を続ける。
「前に言っただろう? 俺はオニニ氏を信じてるってな」
「言われた記憶が欠片も無い……」
まぁね、今の言いたかっただけだからね。どう? 凄く主人公っぽくない? ラノベ主人公としてやっていける?
「……な、なぜじゃ? わっちはおんしを……」
確かにな。でも、殺したから殺すってのはどうなんだ?
俺はラノベ主人公のような善意の塊の言葉を言い放つ。
「正当な復讐じゃろう?」
確かに。
俺は素直にそう想った。
でも、此奴はどの口で言ってるんだろう。昨日はあまり気にしなかったけど、頬に返り血付いてたから誰か殺したんでしょ? 結構、ルンルンな気分で居たけど、本当に殺すことに罪悪感覚えてるの? 分からない。此奴、やっぱり頗るヤベー転移者なんじゃないだろうか。
俺はとりあえず、オニニ氏に対して言ってみたいことを言った。
確かに正当な復讐だろう。だが、復讐の連鎖は誰かが止めなければならないんだ。殺したから殺され。殺されたから殺したでは闘いは止まらないんだ。
「……わっちを、許すのか……?」
信じられないと言う顔で此方を見つめるオニニ氏に、俺は最高の笑顔を見せて言った。
勿論さ。
「………」
お前がおっぱいの大きいエロい子だからな……。俺は脳内でほくそ笑んだ。これでオニニ氏が不細工筆頭と呼ばれるエルフの亜人ならば、あらゆる手で復讐しただろう。ポショポチョくんは如何なる理由があろうと、己に害を成す奴を許さない。しかし、ホーリーサイドなポショポチョくんは、エロい子なら許すのだ。ラノベ主人公らしく、粋な選択を選んだ自分に拍手を送ってやりたい。
「………」
オニニ氏は何故かぼーっとした表情のまま固まっていた。
おっと……まさか、これはやっちまったか? ラノベ主人公っぽい、ニコポって奴をかましてしまったらしい。来たな、俺の時代が。ヒロインを一人、落としちまったぜ……。
俺は一人でイキった。
「……また」
なんだ?
俺は最高の笑顔でオニニ氏を窺う。
「また、殺しても……?」
いやぁ、それはどうなんですかねぇ……へへっ……そういう、許されたからもう一回ってのはどうなのかな……。
俺の時代は間違った方向に進んだらしい。
「……じゃが、わっちはスキルを使うと殺人衝動が芽生える……共に歩んでいく中で、わっちはきっとおんしをまた殺すじゃろう……」
なら、俺以外を殺せ。それなら良いと想う。
「嫌じゃ……わっちは、おんしを殺す……」
えぇ……
なんだろう。俺はオニニ氏に殺されるほどの何かをした覚えは一切無いんだけど。
「……試したい……おんしは、本当にわっちの友になるのか……すまぬ。女々しく弱い女の我が儘を許してくれ……」
殺されるのを許すのはどうなのかなぁ……それ許して良いのかなぁ……
「転移者は不死じゃ。セーフ」
いや、セーフじゃねぇよ。でも良いよ。あと一回だけだからね。マジで。二回目は本当に嫌だからね。
「今日の夜は?」
え、速くない? 本当に罪悪感抱いてる? もう待ちきれない感じじゃない?
俺は全てを諦めた。どうせ足掻いたところで何をしても即墜ちの如く殺されるのだ。せめて散り際くらいは潔く散ってやろう。ラノベ主人公も良く命賭けてるから似たようなモノだろう。
「ポショポチョ」
し、シスターっ!!
ふと気付くと直ぐ傍にシスターが居り、俺を優しい目で見つめていた。友となるべき亜人のために身体を張る息子に感動しているのだろう。なんて事だ。ホーリーサイドなポショポチョくんの生き様はシスターにすら感動させるのか。
「気付いていますか、ポショポチョ」
「はいっ!!」
「……ポショポチョ。貴方、頷けば良いと想っていませんか?」
そんなまさか。シスターの有難いお言葉をとりあえず頷けば良いなんて軽々しく想っていない。だが、シスターの言うことは総じて正しいのだ。俺が黒だと想っていてもシスターが白だと想っているなら、それはきっと白なのだと。ヤクザ的な話じゃない。俺が黒だと想ってたのが間違いなのだ。シスターが間違えることなど有り得ないのだから。
「ポショポチョ、オニニさんと夜に会ってはいけません」
な、何故ですか? シスター。貴女に意見を言うのは憚ることですが、オニニ氏は誰よりも自分の体質を悩み、友を得ようと頑張っています。そんなオニニ氏を少しでも助けたいと想うのは……ま、間違いなのでしょうか?
「友ために己を捧げる。確かに聞こえの良い言葉です。しかし、友を助けるならば、己を助けることを忘れてはならない」
俺はオニニ氏を助けられることが幸せです
「えぇ。その考えは正しい。正しいですが……お分かりなさい、ポショポチョ。オニニさんと夜に会う約束はダメです」
な、何故ですかっ!! オニニ氏は、オニニ氏はエロい子ですっ! こんな子に夜のお誘いがあるのに断るって言うんですかっ! シスター、貴女は言っていたではないですかっ! 友を助けることに躊躇するなとっ!
「……ポショポチョ、お分かりなさい」
ですが、シスターっ!!
シスターは俺の肩をグッと掴み、物凄い言い辛そうな顔で口を開く。
「……お分かりなさい……これは殺人予告です」
確かに。
俺は素直にそう想った。
冷静に考えてみても殺人予告以外の何でもない。直球で「夜にお前を殺す」と告げられているだけだった。
目から鱗が落ちる。
「不死はセーフじゃろう……」
いや、セーフじゃねぇよ。
「不死であろうと、死と生は簡単に片付く問題ではありません……しかし……これが亜人の死生観とは……」
し、シスター……俺はオニニ氏を助けたい……おっぱい大きいし……仲良くなりたいんです……
「えぇ。動機は兎も角、ポショポチョの友を助けたいという想いは正しい」
シスターの翼がバサバサと羽ばたいた。これはシスターがワクワクしてる、もしくは何かに期待して頑張ろうという現れだ。
ま、まさか……シスター……
俺の言葉にシスターの尻尾がぶんぶんと揺れる。
「私に任せなさい。亜人の死生観を正し、良き道へと導くのは大人の役目……さぁ、本を開きなさい」
シスター……っ!
「道徳の授業を始めますっ!!」
シスターの翼がバサッと大きく開いた。
◆ ◆ ◆
・時刻:ポショポチョ氏の七回目の死亡から一日前(訂正)
・場所:サルでも入学できる魔術高等学園・蘇生の教会
オニニ氏はシスターに連れて行かれた。
二時間に及ぶ、おむすびころりからサルカニ合戦を使用した道徳の授業にて、オニニ氏の死生観は一ミリたりとも揺らがなかった。おっぱい大きいけど、中身は頗るやべー亜人さんだと理解できただけでも良しとしよう。
そして、オニニ氏がTS組という線もこれで消え失せただろう。あの打っ飛び具合を観て、男に媚びているのは容姿だけだ。オニニ氏は本物のおっぱいで女なのだろう。
どうなのかな。有耶無耶になったけどさ。俺、夜にオニニ氏に殺されるのかな……
願わくばシスターによって死生観が正されることを祈る。あの亜人さんはゴッコルさんと同じで殺すと頭の中で考えたら既に殺している亜人さんだ。やべぇ女を引いたなぁ。これ、ガチャで言うと味方を殺すバーサーカーだろ?
「ポショポチョ氏、やっぱりおっぱいの大きい女は地雷だよ」
ワフゥ。でも、貧乳のお前もクレイモアだと想うけど。
「僕は不発だから」
全然意味分からない。だけど、性癖擬人化のワフゥを俺は好きだよ。
「うん。僕も一切と己を偽らないポショポチョ氏は嫌いじゃない。性格は兎も角として」
俺も。
「まぁ、それは置いといて。オニニ氏はTS組じゃ無さそうだね。素で童貞殺しの属性を持っているだけみたいだ」
「良いことだろう。体感だが、オニニ氏はかなりの強者だ。亜人さんって事もあるが、闘技大会じゃカギとなる人物に変わりない」
「……そう言えば、闘技大会についてボクは開催日とか知らないんだけど、何時から始まるのかな?」
それは俺も気になっていた。根回ししようにも、開催日が分からないんじゃやりようがない。一応、何時始まっても良いように準備だけはしているが。
そんで、ワフゥはどうなんだ?
「ボクは準備はしてるよ。でも、僕はどうなんだろう……」
そうかい。まぁ、大事なのはユウシャ・エラバレシーと闘うときくらいだろう。初戦は様子見で問題ねぇさ。俺はモグモグとポーロ兄貴のお弁当を食べながら、軽く受け流す。
そんな時、教会の扉が勢いよく開かれる。
「きさらまらぁーっ! 席に着けーっ!」
おいおい、いきなりなんだよ。
俺がふと顔を向けると、其所には珍しく完全武装したゴッコルさんが立っていた。
くぅーん……
俺の気高い犬の魂が嘶きをあげる。
完全武装したゴッコルさんはドラゴンすら軽く屠る戦闘力を誇る。ちょっとやそっとじゃ、あんな格好はしない。既に地獄が始まる予感がした。
「おいおいおいおい、なんだぁ? 此処を何処のクラスだと想ってやがるんだぁ?」
「あらあら、可愛らしいお犬さんが来たわよ、貴方達っ!」
「へへっ、可愛い格好してるじゃねぇか? 巨乳の亜人さんよぉー」
クラスのゴミ共がここぞとばかりに群がり始める。
ホント、クソみたいな連中しかいねぇな。俺、此奴等と同類扱いされてんのかな。確かにゴッコルさんは華奢な姿をしてるけど、中身はサイクロプスなんて目じゃないパワー型の亜人さんだぞ。
「ふんっ。揃いも揃って可愛い子ばかりだな。私はちょっと嬉しいぞ。なんだ此処は。天国か。モフって良いのか?」
ゴッコルさんの尻尾がぶんぶんと揺れる。
「あぁ? 亜人さんだからって無視してんじゃねぇぞッ!!」
「コラ。無駄吠え、良くない。人のペットでも私は叱っていくぞ」
「あぁッ!? おう、テメェ等ッ! この物分かりの悪い亜人さんの身包み剥いじまうぞッ!!」
「………」
おいおい、死んだわ。アイツ。
案の定、ゴッコルさんに絡んだ転移者は頭を引っこ抜かれて血飛沫を上げながら地べたに転がり落ちた。ゴッコルさんは自分のペット以外には厳しいお方だ。いや、ペットも躊躇なく殺すけどね。なんだろう。オニニ氏が殺人衝動で悩んでるのに、欠片も気にしないゴッコルさんを見ると凄く小さな悩みに想えてくる。
「まったく……やはり、ペットを見ると飼い主の躾を疑うな。やっぱり、ペットの躾は厳しくしないとダメだ。うん」
クソ共のせいで俺とワフゥが殺される事が確定した。
「よし。じゃあ、きさらまらぁーっ! 席に着けぇーっ!!」
ゴッコルさんの強さを目の当たりにしたクソ共は素直に席に着く。迷いなどない。此奴等は強い者に媚びへつらうゴミだった。かく言う俺とワフゥは席から少しも動いていない。身体に染み着いた躾を忠実に護る忠犬なのだ。ハチ公ならぬポショ公よ。
ゴッコルさんはふんすっと鼻息を荒くしたまま、ペットの可愛さに絆されつつ、教卓へと上がる。すっと席に座るクソ共を見つめたまま、チラリと俺を見てきた。
「……やっぱり、自分のペットが一番可愛いなぁ……」
くぅーん……
もはや何を聞いても殺人予告にしか聞こえなかった。
「よし。じゃあ、各員っ! 今から闘技場に移動して貰うぞっ! 引率を任された私が連れて行ってやるっ!」
はい、ゴッコルさんっ!!
「なんだっ!!」
展開のスピードにまったく着いていけませんっ!!
「大丈夫っ!!」
なにが大丈夫なんだろう。素朴な疑問をそっと胸にしまい込んで、俺は言葉を続ける。
これから何をするんでしょうかっ!!
「これからみんなには殺し合いをして貰いますっ!!」
よく分からなかった。
バトルロワイヤルの展開より急すぎて本当に理解できなかった。ゴッコルさんはそのまま教卓をばんっと叩くと、拳を突き上げる。
「闘技大会の始まりだぁぁあぁーーーッ!!」
闘技大会が始まるらしい。
とある異世界観測者の一言
:そして始まる闘技大会。武と勇を競い、天を掴むのは此奴以外の誰かなのでしょう




