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お星様は生きた

作者: SATA

人は死んだらお星様に戻る。


人はいずれ死ぬ。

死んで魂と肉体を失った精神は

すがるものをなくしてとろけて消し飛び、地球をはなれ、

宇宙に融解していく。


残された人々は、空を見上げて故人を思い出す。

あの中のどれかがきっとあの人だ、等と思いながら。



――あ、ねぇ。

人は死んだらお星様になるんじゃ、ないんだよ。


人の一生は、地球から遠くはなれた

宇宙の彼方の小さな小さな塵が見ている『夢』なんだ。

それは一人一人が生まれるずっと前から、宇宙にただ転がっていて。

そんな無機物が地球に憧れて一度だけ見た夢。

それが人の一生。


そんな夢が覚めただけ。

そうして、星に戻ってしまうだけなんだ。


いきなり出てきては地球上の食物連鎖から外れて、

地球の歩き方もよく分からないまま

ずる賢さと、腕っぷしの強さで我が物顔してきたけどさ、

ほんとは僕らはただ、羨ましいだけなんだ。

誰をって、地球のことが。

地球に対するよくやけたやきもち。


ほんとは夢の中だけでも仲良くしたかったんだよ。

ほんとだよ。

ほんとう。

宇宙は寒いしさ、僕には誰も住めないからなぁ。

さみしいよ。

さみしい。


無機物だけど、泣きたい時は泣いてもいいかな?

泣き疲れたらまた、素敵な夢が見れたらいいな。

おやすみなさい。

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