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7:体力的な問題だろうか?




 「フルー!お前は何してるんだ、魔力の講義もせずにっ」


 「やあね~、時間はイヤって位あるのよ~。そうカリカリしないでほしいわ!ねぇスイ様」


 「え、ははは、サイラスさんすいません。フルーさんも折角教えてくれようとしたのに私が余計な事を呟いちゃって‥‥‥。ごめんなさい」




 サンドイッチだろう物をカートに乗せてやってきたサイラスさんに見事計画が見付かり、フルーさんと二人怒られ‥‥‥‥いやフルーさんが主に怒られている。非常に居たたまれない。私の呟きであそこまで盛り上がるとは予想外だった、食い付いた私も悪いので私だけ何も言われないのは結構くる。




 「明日私がまとめてお教えしますので大丈夫ですよ。先程練っていた計画についてはくれぐれも実行などしませんように、フルーは後でパルマ公の所に顔を出せ。魔道部隊について話が有るそうだ」


 「げぇっお父様ったらまた編成だの服装だの協議したいの?めんどくさいわ。折角、スイ様とお話して(わたくし)癒されたのに残念だわ‥‥。スイ様、サイラスの覗き見は遠退きましたけれど、今度ゆっくり(わたくし)の執務室でお茶をしましょうね!お薦めのお菓子を沢山用意しますわ!」





 何やらお呼ばれらしいフルーさんが名残惜しいっと、頬を膨らませながら私を抱き締めてから出て行ったのだけど、息が出来なかった‥‥‥‥凄いお胸だ。あといい匂いもした、何の匂いだろう。今度聞こう。

 



 「スイ様、このあとはルディが体力作りでもするのではないかと思います。ですので、お着替えになって下さい。運動用の軽装は運ばせてありますよ」


 「体力作り‥‥‥、私マラソンとか苦手なんですよね。あれ、今の体じゃ関係ないんでしょうか?」


 「魔人族や魔族は他の種族より秀でて基本的な能力が高いのです、以前のスイ様とはやはり違うでしょう。ただ、それでも今の体での感覚を高めるのも大事ですから、何事もまず体力をつける事から始めて行くとルディが珍しく真面目な顔で言っておりましたよ。シュリは書類整理に手間取っているので部屋から出せないしスイ様に会いたいと煩いので余計危なくて出せないと優秀な部下より報告が来ていますので安心して下さい」




 シュリさんは危険物扱いだなぁ。お姫さま抱っこの件やフルーさんの忠告でちょっと扱いが分からないので助かったと言えば助かったのかな?悪い人じゃないとは思うんだけど、ちょっとね、うん慣れるまで時間が掛かるかな!


 それにしても体力かぁ、以前の私は長距離なんて無理だと言わんばかりに短距離派だった。ペース配分が謎過ぎて直ぐ様バテる感じ。魔人族って基礎能力高いらしいし、いくら走っても疲れないぜ!みたいな事になるの?ヒャッハー!ってしちゃ‥‥駄目だ、私凄い調子に乗りそう。やってはみたい気はしないでもない。


 サンドイッチを詰め込んで、サイラスさんにお礼を言って着替えようと自室の衣装部屋へ来たけれど、私の目に飛び込んできたのはつなぎだ。グレーのつなぎがハンガーに掛けられてて運動用ってプレートも付いている。え、つなぎ?何度も見直してしまった。



 「うわぁ‥‥‥‥、軽装、になるのこれ?いや、でもTシャツも置いてあるし。これしか無いよね。うん、これしか、無い」



 白いTシャツも一緒に掛けられていたし、他に軽装らしい運動用の服装も見当たらないので手早く着替える。つなぎとか初めて着た。ついでに見回したら他にも色々増えていたので、後で見直そう。ひっそりと服が増えているってなんか怖いな。誰が補充してるのか新たな疑問が増えていく。


 ルディさんは演習場に居るとかでサイラスさんが連れて行ってくれるみたいだ。本当にサイラスさんにはお世話になりすぎて、頭が上がらない。早く馴染んである程度は自分で行けたり出来るようになろう、精神年齢的にもおんぶに抱っこは居たたまれなさすぎて仕方ないし。





 「お、スイ様来たな~。サイラスがよー、俺が迎えに行くって言ってんのに自分がやるって聞かなくてっっっ痛ぇ!」


 「余計な事をほざくなルディ。スイ様、私はこれにて、夕暮れにお迎えに参りますので無理せず頑張って下さい」


 「‥‥はい、頑張りますね。あはは‥‥」



 

 ルディさんの足をグリグリ踏みつけて、私には笑顔で頑張ってとエールをくれる。きっと見えてない事にした方が良いんだろう、ピカピカの革靴の踵で踏まれるのは痛そうだけど。室内に戻るサイラスさんに手を振ってみたら、振りかえしてくれたのはちょっと嬉しかった。



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