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14:まだ初心者だもの





 午後は結構慣れてきたルディさんとの体力作りトレーニングだと、運動用のグレーのつなぎに着替えて衣装部屋から出たらフルーさんが転移してきていた。

 


 「スイ様、先程ルディの都合が悪くなりましたの。ですので、今日は(わたくし)と魔力の訓練を致しましょう!」


 「ルディさんどうかしたんですか?昨日は元気でしたけど」


 「あらスイ様に心配されるなんてルディの癖に贅沢ですわね。大丈夫ですわ、シュリの溜め込んだ書類の中に守備隊のものが紛れていましたの。しかも期日は昨日でしたわ」



  ルディの顔ったら愉快でしたわと笑うフルーさんに、ルディさん大変なんだろうなぁなんて乾いた笑いを浮かべた。存在自体知らなかったのに出てきたら期限日すら過ぎてたとか恐怖しかないもんね。私だったら絶対嫌だ。……仕事自体あってないような状態の私には心の中でこそっと頑張って!と応援するしか出来ないけども。




 「ええっと、その私まだ全然魔力なんて感じてないんですけど、大丈夫ですか?」


 「それは大丈夫ですわ、これから(わたくし)の魔力をスイ様に纏わせますからその状態でしばらく過ごして頂くだけですもの、ふふふっとりあえず(わたくし)の執務室でお話しを致しましょう!」


 「フルーさんの執務室ですか。あ、じゃあ着替えた方がいいですかね?」


 「そのままで構いませんわスイ様。むしろ(わたくし)も作業着に着替えますわっ!」


 

 言うや否や、くるっとその場を1回転するとフルーさんの服が変わった。


 そう、つなぎです。そして青色だ。

 やっぱりリバルデールでは運動って言うか作業する時とかはつなぎって習慣なのかな? いや作業着っていうのは合ってるけど、なぜファンタジーなこの世界にあるのだろうかと疑問。

 だけども、フルーさんの着こなしがなんとも大胆だ。谷間丸見えですよ!私には申し訳程度にしかない谷間!思わず自分の胸にそっと手を当ててしまいました。

 



 「フルーさん…………、何したらそんなに素敵な胸になりますか?」


 「それは難しい質問ですわね、スイ様。言うなれば気付いたらこの胸になっていたと言うしかありませんわ。ですが、スイ様だって大きいと思うのですけれど?」


 「はは、いやぁなんていうか平均以上を見ちゃうと無い物ねだり的になっちゃいますよね」



 気付いたらか。

 私だってまあそこそこある訳だけど、やっぱりこう、素晴らしい胸を見ちゃうとつい………ね。

 とりあえず、いつまでもここでおっぱい談義しているのも仕方ないのでフルーさんの執務室へ行く事に。

 フルーさんの執務室ってあれだ理科室みたいな感じ、所々可愛らしい雑貨が有る。どうやらうさぎさんが好きらしく、ファンシーなうさぎさんが結構いるのだ。可愛いなぁなんて思いながらも転移する。ちょっと転移するのに慣れてきたと思う。




 「お邪魔します」


 「さあさあ、スイ様!先日失敗したサイラス観察の計画をしましょう!なんなら実行までですわ!」


 「へ?魔力の訓練はしないんですか?」


 

 今日も元気にぷるんぷるんのお胸に圧倒されつつ、心底楽しげなフルーさんは大変可愛らしいなぁと美女観察。しかし、魔力の訓練を忘れてやしないかと待ったをかける。



 「先程も言いました通り魔力に慣れる為に、これから眠るまで他人の魔力を纏わせておくだけですから心配いりませんわ。存分に作戦会議いたしましょう!」



 なんだかさらっと言われたけど、魔力を纏わせるとか出来るんだろうか?すごく疑問。転移はイメージが全てだったから出来たし、纏わせるのもイメージ次第なのかな。

 鼻息荒く作戦会議を始めるべく紙とペンを握りしめているフルーさんに聞いてみよう。



 「纏わせるってどうやったらいいんでしょう?難しいですかね?」


 「服を着る感覚で(わたくし)は練習しましたわ。スイ様、魔力を使う時に重要なのはイメージです、そこさえ確りと出来ればまず失敗など致しませんわ。それに、(わたくし)の魔力を纏わせるのですからスイ様が何もせずとも纏わせる事は出来るのです。けれど、やはりしてもらう側にも意識してやってもらえるとより早く慣れますし感覚を掴む事も出来るようになるんですの。ですから、心配無用ですわ!」



 やはりイメージ次第らしい。

 イメージだけでいいのなら、口に出して転移とか言わなくてもいいって事なのかな?初心者な私の為に言ってくれていたのか……。まあ、でも違和感なく使えるようになるまでは一応口に出しとこう。

 ウキウキで『サイラス観察計画!』と題名を書いているフルーさんを横目に纏わせるイメージをどんな風にしようか考える事にした。



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