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夏の遊戯  作者: あお
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20/21

19

○某日 某所にて とある二人の会話


 「大崎さん聞きました? 久間地区のチカに人が入り込んだらしいですよ」


 「なに? 一体どうやって……」


 「フェンスの下に穴を掘って入ったらしいです。それでハコのケーブルが二本、切られ

てたって。名前は……誰だっけかな? すいません、忘れました。でもまだ中学生って話

です」


 「中学生……。それで、その後どうなったんだ?」


 「ハコのナカミは無事だから、ケーブルを復旧すれば二人共復元できるらしいです。そ

れよりも、記憶の改竄のほうが面倒でしょうね。前後の辻褄調整とか、関係者の関連記憶

削除とか」


 「やれやれ、なんで忍び込んだりなんかしたのか。子供の好奇心ってやつは厄介なもの

だ。それにしても、そんなに簡単に入られるとは……。管理の方は一体どうなってるん

だ?」


 「なんでも、担当が週一の定期巡回をしていなくって、発見が遅れたらしいですよ。し

かも事が発覚した理由っていうが、ケーブル切断で記憶欠損が生じた侵入者が、自ら交番

へ報告へ来たかららしいです。“気づいたら見知らぬ部屋にいました”ってな要領で。こ

んな事ってあるんですかね?」


 「大いにありえる話だ。確か過去にも、似たような事例があったはず。それよりも……

久間は確か、瀬山さんの担当だったな。あそこのチカは林の中にあるから、誰も入らない

と油断したんだろうか……。定期巡回を怠るなと、上からも口酸っぱく言われてるのに、

それを怠るなんて。これに限っては、どんな処分が下されても、文句は言えんだろうな――」

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