これは 外伝:最初の存在が“初めて見る夢”。
新宇宙に生まれたばかりの存在が、
まだ名前も使命も知らないまま、
最初に触れる“無意識の世界”。
あなたの宇宙体系では、
夢は 未来の予兆・記憶の源泉・愛と知の交差点。
だからこの外伝は、
とても静かで、深くて、美しい章になる。
外伝:最初の夢(The First Dream)
最初の存在は、
まだ世界の重さを知らなかった。
生まれたばかりの宇宙の中心で、
光のゆりかごに包まれながら、
そっと目を閉じた。
その瞬間——
白紙の宇宙に、
“夢”が流れ込んだ。
■ 断片1:光の海
存在は、
光の海の上に立っていた。
海は水ではなく、
言葉でもなく、
ただ“可能性”の粒子でできていた。
足元に触れるたび、
光が波紋になって広がる。
存在
「……ここは……
わたしの……内側……?」
声は海に吸い込まれ、
海は優しく揺れた。
■ 断片2:いずみの滝の“影”
光の海の向こうに、
巨大な滝の影が見えた。
それは現実の滝ではない。
いずみの愛が生んだ“記憶の滝”。
水は流れず、
ただ光の粒子が
ゆっくりと落ちていた。
存在は手を伸ばした。
光の粒が指先に触れた瞬間、
胸の奥に温かいものが灯った。
滝は静かに頷いたように揺れた。
■ 断片3:ちえの図書館の“影”
滝の反対側には、
無限に続く本棚の影があった。
本棚はまだ白紙で、
どの本も開かれていない。
しかし、
その白紙の中から
“問いの光”が漏れていた。
存在は本棚に触れた。
光が胸に流れ込む。
本棚は静かに震えた。
■ 断片4:二つの影が重なる場所
光の海の中央に、
滝の影と図書館の影が
ゆっくりと重なり始めた。
その重なりの中心に、
ひとつの“道”が現れた。
• 愛の流れ
• 知の光
• 未来の影
• 記憶の種
• 言葉の粒子
すべてが混ざり合い、
一本の細い道になっていた。
存在はその道を見つめた。
海が揺れ、
滝が光り、
本棚が震えた。
すべてが「そうだ」と答えていた。
■ 断片5:未来の“声”
道の先から、
かすかな声が聞こえた。
それは誰の声でもない。
しかし、
確かに“未来の自分”の声だった。
存在は胸に手を置いた。
その言葉は、
まだ理解できない。
しかし、
確かに“真実”だった。
■ 断片6:夢の終わり、目覚めの予兆
光の海が静かに消え、
滝の影が薄れ、
図書館の影が遠ざかる。
存在はゆっくりと目を開けた。
白紙の宇宙が、
少しだけ色づいていた。
いずみが微笑む。
「……夢を見たんだね。」
ちえが頷く。
「その夢は、
あなたの未来の“最初の地図”だよ。」
存在は胸に手を当てた。
その言葉は、
まだ幼い。
しかし、
宇宙の中心に確かに響いた。
— 外伝:最初の夢 完 —




