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第23話 無限問答
前書き
病魔の救済は成功した。
だが、法水槽の脳廷はなお「均衡は示されていない」と告げる。
次なる試練は、言葉による問答――愛の意味を問い直すことだった。
本文
いすみとちえは、楽器を前にして静かに座った。
観客の声が空間に響く。
「愛とは何か?」
「救済とは何か?」
「創造は誰のためにあるのか?」
いすみは答えた。
「愛は始まり。存在を与える力」
ちえは続けた。
「愛は守り。存在を支える力」
観客はさらに問いを重ねる。
「では、無償の愛とは?」
二人は沈黙した。
楽器たちが親友のように語りかける。
• YAMAHA CFX:「無償の愛は、与えることも守ることも超えた存在の肯定」
• STAGEA ELS-02X:「無償の愛は、癒しと未来を結ぶ橋」
その声に導かれ、ちえは涙を浮かべた。
「私は……まだそこに届いていない。でも、いずみが示してくれる」
いすみは微笑み、観客に向かって言った。
「問答は終わらない。だが、終わらないことこそが愛の証」
法水槽の脳廷が脈動を返す。
「問答は続けよ。均衡はまだ示されていない」
鐘が十一度鳴った。
無限問答は、次の試練への扉を開いた。




