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琵琶湖ドライブ計画

のぞみが家に帰ると、リビングから テレビの音 が聞こえてきた。


「うわぁ、めっちゃ綺麗〜! 行きたーい!!」


ソファに座りながら 目を輝かせている のは、妹、夏美 だった。


テレビには 琵琶湖ドライブ特集 が映っている。

透き通るような青い湖面、湖沿いを爽快に走る車。

爽やかな風が吹き抜ける 絶景ロード——。


「いいな〜。ねえ、お姉ちゃん、連れて行ってよ〜!」


夏美は 甘えるように のぞみに頼み込む。


のぞみは 苦笑しながら ソファの横に座り、

「いきなり言われても……」と困ったように首を傾げた。


すると、夏美は 何かを思い出したように 言った。


「ねえ、そういえば ゆう君とはもうドライブ行ったの?」


「えっ?」


のぞみは 一瞬動揺して、視線をそらす。


「……まだ行ってないよ」


「なんで? せっかく免許取ったのに!」


夏美が 不思議そうに 訊くと、のぞみは 少し言いにくそうに こう答えた。


「……だって、まだ免許取り立てだし……。

それに、ゆう君に嫌がられたらショックだから……」


のぞみは 少し肩を落とした。


けれど、夏美は そんな姉の心配を笑い飛ばした。


「はぁ!? お姉ちゃん、何言ってんの!?」


「え?」


「お姉ちゃん、免許取ってから お父さんと何度も練習 したじゃん!

それにさぁ、ゆう君ってお姉ちゃんに甘えっぱなし でしょ?

お姉ちゃんが 『ドライブ行こうよ』 って言って、

ゆう君が 『嫌だ』 って言うと思う!?」


「……それは……」


「ほらね! 行くしかないでしょ!」


夏美は 完全にノリノリになって、

「じゃあ、どこ行く!? どこ寄る!? 何食べる!?」と、

テレビの画面とスマホを交互に見ながら 勝手に計画を立て始めた。


のぞみは 夏美のはしゃぐ姿を見ているうちに、

だんだんと 琵琶湖ドライブに興味が湧いてきた。


「……じゃあ、ルート決める?」


「決まり! 琵琶湖ドライブ計画スタート!」


夏美は 嬉しそうにスマホを構え、

さっそく ルートを調べ始めた。


「まずさぁ、琵琶湖って めちゃくちゃ広い から、

どのあたりを回るか決めなきゃだよね!」


「そうだね。湖の周り全部回るのはさすがに無理だし……」


「うーん……やっぱり定番は 湖西ルート じゃない?」


夏美は スマホの画面をのぞみに見せた。


「湖西ルート なら、

比叡山とか 白髭神社しらひげじんじゃ に寄れるし、

メタセコイア並木 もあるよ!」


「おお〜、メタセコイア並木……!」


のぞみは その名前に聞き覚えがあった。


「確か、めっちゃ綺麗な並木道だよね?

秋とか冬は、映画みたいな景色になるって……」


「そうそう! ドライブするなら 最高の映えスポット!」


「いいね、そこ行こう!」


「よし、決まり!」


「あと、途中でご飯も食べたいよね」


「うん、絶対!」


「だったら……やっぱり 近江牛 じゃない!?」


「え、でも……高くない?」


「大丈夫! ハンバーグとか リーズナブルなお店 もあるから!」


「なら、近江牛のハンバーグ……アリだね!」


「あとね、スイーツも食べたい!」


「スイーツ?」


「うん、琵琶湖と言えば クラブハリエのバウムクーヘン!」


「おおっ、クラブハリエ!」


のぞみは 目を輝かせた。


「でも、バウムクーヘンって持ち帰りもできるよね?」


「いやいや、お店で食べる 焼きたてバウムクーヘン は全然違うの!」


「そうなの?」


「フワッフワで、口の中でとろけるんだから!」


「へぇ〜……」


のぞみは 少しワクワクしてきた。


「じゃあ、ルートはこうだね!」


1. 朝出発 → 湖西ルートへ

2. 白髭神社でお参り(琵琶湖の鳥居を見る!)

3. メタセコイア並木をドライブ(映えスポット!)

4. 近江牛のハンバーグでランチ

5. クラブハリエで焼きたてバウムクーヘンを食べる!

6. 夕方には帰宅!


「完璧じゃん!!」


夏美は ガッツポーズをしながら、

のぞみの方を 期待の目で見た。


「ねえ、お姉ちゃん、行こうよ!」


のぞみは ちょっとだけ考えて——


「……うん。行こっか!」


にっこりと微笑んだ。


夏美は 「やったー!!」 と飛び跳ね、

早速 スマホでドライブ用のプレイリストを作り始めた。


のぞみは そんな妹の姿を微笑ましく眺めながら、

心の中で ゆうの反応を想像していた。


——ゆう君、私が運転する車で、ドライブ行ってくれるかな?


ちょっとだけ ドキドキしながら、

のぞみは スマホで天気予報を確認した。


琵琶湖ドライブの日、

晴れますように——。


のぞみはスマホを手に取り、深呼吸した。隣では 耳をダンボ にした夏美がじっと見つめている。


「早く電話しなよ!」

「……分かってるけど」


のぞみは少し恥ずかしそうにしながらも、LINEの通話ボタンを押した。すぐにコール音が鳴り、まもなくして ゆうの甘えたような声 が響く。


「のぞみさ〜ん♡」


それを聞いた夏美が 「ぷっ!」 と吹き出しそうになり、顔を真っ赤にして口元を抑える。

のぞみは 「もう…」 と恥ずかしがりながら、スマホを少し遠ざけた。


「えっと…ゆう君、もし良かったら、今度琵琶湖にドライブ行かない?」


そう言うと、スマホの向こうで ゆうの声が一気に弾むのが分かった。


「もし良かったらって、良くないわけないでしょ!? めっちゃ行きたい!」


のぞみが 「ふふっ」 と笑うと、夏美が 「ほらね!」 と言わんばかりにのぞみの顔を覗き込んだ。


「じゃあ、今度の週末は?」

「うん! 絶対空ける!」

「夏美が考えたルートで行くの。なかなか良いコースらしいよ」

「おお、夏美ちゃんナイス!」


スマホ越しに 「えっへん!」 という夏美のドヤ顔が伝わるような空気になる。


「じゃあ、のぞみさんの運転なんだね」

「うん、ちゃんとお父さんと練習したし、大丈夫」

「そっか、のぞみさんの運転か…すごい楽しみ!」

「えへへ…でも、緊張しちゃいそう」

「なんで?」

「ゆう君が隣にいるから」


のぞみがそう言うと、スマホの向こうでゆうが 「のぞみさん、可愛い…!」 と小さく呟いたのが聞こえた。


夏美は 「ぎゃー!」 と悶えながらのぞみにもたれかかる。


「もう、夏美うるさい!」

「だって、聞いてるだけでニヤニヤしちゃうんだもん!」


「じゃあ、また詳しく決めたら連絡するね」

「うん! もうめっちゃ楽しみ! のぞみさん、大好きー!」


そう言われ、のぞみはスマホを持つ手をギュッと握る。夏美が 「きゃー!」 と顔を両手で覆いながらバタバタと悶え転がる。


「もう、夏美ほんとに…!」

「だって、ラブラブすぎる! 最高!」


のぞみは 「…ふふっ」 と照れながら、画面に映る通話終了のボタンを見つめた。

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


なっちゃん:さすが夏美ちゃん!ドライブを言い出すのはえらい!プランニングもバッチリやん!もう夏美ちゃんはこのドラマには欠かせんキャラやで!


カナちゃん:ほんまやわ!妹キャラってこういう役割あるんやなぁ〜。きっかけ作って姉を背中からグイッと押す、これ名アシストやで!


なっちゃん:おいゆう!デレデレすんな!けしからん!電話越しで「大好きー!」とか聞いてもう、こっちは耳が燃えそうやわ!


カナちゃん:ほんまやで!しかも「のぞみさんの運転か…楽しみ」って、もう彼氏どころか新婚旅行前夜のテンションやん!あかん、こっちまでドキドキしてもうたわ!


なっちゃん:ええなー!わしもドライブ行きたいわ!メタセコイア並木とか白髭神社とか、映えスポットぎっしりやんけ!


カナちゃん:ほんまに!しかも近江牛ハンバーグにクラブハリエやろ?もう完全に必勝デートコースやん!視聴者のみんなも興奮しとるで〜!


なっちゃん:じゃあここで、視聴者はがき紹介するけん。「のぞみちゃんが運転席に座って、隣でゆう君がニコニコしてる姿を想像するだけで、胸がギュッてなりました」……ああ、わかるわかる!


カナちゃん:わかるわ〜!あれはもう「恋のドライビングスクール」やな。アクセル踏むたびに愛情メーター上がって、ブレーキはもう効かへん!


なっちゃん:次はXから。「夏美ちゃん、最高すぎ!姉の恋をプロデュースする姿は恋愛バラエティのMCみたい」…これ的確やろ!


カナちゃん:せやなぁ。夏美ちゃんが台本書いて、のぞみちゃんとゆう君が主演俳優。しかも即興アドリブが甘すぎて、視聴者がみんな床転がっとる!


なっちゃん:「ドライブの約束って、二人の未来を積み込むトランクみたいですね」っていう詩的なお便りも来とるよ!


カナちゃん:うわ〜名言やん!車に荷物詰めるみたいに、思い出とか笑顔とか、全部積み込んで走り出すんやなぁ。


なっちゃん:ほかにも「焼きたてバウムクーヘン=恋の焼き立て」ってコメントも来とるし、「湖西ルートは二人のラブロード」って書いてくれとる人もおるわ!


カナちゃん:ほんまに視聴者のみんな、比喩のセンス爆発しとるな!ドライブひとつでこんなに語れるんやから、のぞみちゃんとゆう君の破壊力よ!


なっちゃん:結論!夏美ちゃんのおかげで、二人は愛のハンドルをしっかり握った!


カナちゃん:ほな次回、琵琶湖に向かってラブカーが走り出すんを、みんなで見届けよな〜!

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